怖いの意味がリアルな方で怖い…
山岸涼子作品は怪奇モノも随一の作品が多いですね。 その中でも私はこの短編集がお気に入りで怖くて好きです。 こちらの表題作品『押し入れ』をはじめとした短編集は それぞれが何処かに実際ニュースで目に触れるようなリアルな事を主題にしています その上で登場人物一人一人の『考え方』『モノローグ』がまたリアルで怖い! 自分のすぐ側でこんな物語が起こっているような全身の毛穴が開くような怖さがあります 山岸涼子の怪奇モノといえば『わたしの人形は良い人形』が恐ろしくて最高ですが、 それとは違うリアル路線での怖さを感じたい方へおすすめです (クチコミを投稿始めてまだ日が浅いですが必ず山岸涼子先生の作品を 推そうと思ってました)
先日発売された「艮(うしとら)」「ゆうれい談」よりも怖い話が多いですね。母親の執着から逃げられない娘の関係を描いた「メディア」は、娘が母親を嫌いになりきれないところがリアルだなと思いました。漫画家M先生のアシスタントさんの恐怖体験を描いた「押し入れ」は、起きたことを装飾なしに描かれてるので淡々としてるんですけど、山岸先生がポロッとおっしゃった言葉に一番ゾッとしました。それ絶対に当たってると思う…。