BLの世界に秩序などない
めちゃくちゃ面白い。なんだこれ。 BLは多少嗜んでおりましたがいろんなパターンがあることを改めて知ると共に恋に落ちすぎて笑いが止まらない。 好き。
気づいているんだ。俺はマンガの世界の住人……しかも、ボーイズラブの。自分がBLマンガの世界の住人だと気づいてしまった主人公(※巨乳好き)。彼は迫りくるイケメン達を回避するため、BLマンガを大量に読み漁り、恋愛に発展しそうなシチュエーションなどの知識を得た。彼の身に着けた回避能力は今のところは無敵だが、そこは「BLの世界」……。次から次へと新しいシチュエーションで「BLの世界」のLOVEフラグが主人公に襲いかかる――!! 【電子版特典】巻末には電子書籍限定マンガ1Pを収録! ※この電子書籍は2019年4月に祥伝社より配信されたコミックと内容や特典も含めて同じです。重複購入にご注意ください。
こういうノリが好き。
絶対にBLになる世界側は、全力でBLにありそう展開を振ってくる。
絶対にBLになりたくない、たんたんとした性格の主人公は、BLストーリーにやられないよう、冷静にモブへ徹する。
そして、BLワールドにおける各人物の行動を説明しつつ、華麗にフラグをかわしていく。
それだけのストーリーなんだけど、それがおもしろい!
絶対BLになる世界に限らずとも、絶対ハーレクインロマンスに陥る世界でも、絶対百合に陥る世界でも、絶対鬼のパンツを歌ってしまう2月3日の世界でも、おもしろくなるテーマだと思う。
この視点を思いついて、マンガに描いてくれた作者さんの発想に脱帽。
ちなみに主人公はモブを徹しているので、家族(男)が主人公の顔を思い出そうとしても、はっきり思い出されることはない。
家族なのに!
いかがなものかしらと興味本位で1巻をお試しで読んだら、思わず続巻を買ってしまう、そんなマンガ。