情報量が多いのに読まざるを得ないパワーがある
『藤の公爵様は桜の姫君に初恋中なり!!』の作者の新作。これでまだデビュー2作目!? タイトルからなんとなく想像つくけどとにかく情報量が多くて、絵も構成も(独特だけど)上手いと思うけど、読みやすいとはお世辞にも言えない。けど一度読み始めたら最後まで読ませるパワー(圧力)があるし、読み終えればみんなハッピーになれる。藤井みほな先生とかと近いものを感じる(りぼん世代なもので…)。 圧倒的爆発力を詰め込んだ読切もいいけど、この方が描く連載もいつか読んでみたいです。
父親が残した借金のせいで、中学時代は特待生として高校に入るために勉強だけに打ち込み、家計のためと自分の時間を犠牲にしてきた主人公のあゆみは、高校入学とともに憧れだった陸上部に入部。しかしそのことを母親に報告すると、贅沢だと非難されてしまう。お金に苦労してきた家族にはもう、あゆみを愛する心の余裕がなくなっていた。落ち込むあゆみに、同じ陸上部でみんなの憧れの的・唯愛(いちか)が接近。あゆみは彼をライバルとして「いつか追い抜いてみせる」と意気込むも、唯愛はちょっと態度が違うようで…