学園一美男美女のウラの顔!
※ネタバレを含むクチコミです。
教室の片隅にいるような私たちにも、恋はとびきりあざやかだ――。クラスで目立たない存在だった好きな人がいきなり人気者になって…!? デビュー作『中庭には猫がいて』 写真部の生意気な後輩男子が写す片想い…『恋は四角く切り取って』 高校デビューした主人公と犬猿の仲の同中男子の放課後、『永久不変のきらきら星』 友達みたいなカップルの愛しすぎる一歩前進、『きみだけに春が来る』の4編を収録。思わず駆け出さずにはいられない想いを抱える高校生たちの、青春と恋の物語。
好きな人がいて、月曜日に学校に行くのが待ち遠しい……早く月曜日担って欲しい……
そんな感情を抱いたことは皆さんありますか?
それとも、月曜日なんて永遠に来ないでくれと願う大人になってますか?
世俗の汚泥に塗れ、穢れ切ってしまった大人にとっては、『天空の城ラピュタ』でポムじいさんが飛行石を見て「すまんが……その石をしまってくれんか。わしには強すぎる……」と言った時と同じような反応を取りたくなるくらい、瑞々しさ・若々しさ・ピュアさに満ち満ちた、旗谷澄生さんの初単行本となる短編集です。
「中庭には猫がいて」
「恋は四角く切り取って」
「永久不変のきらきら星」
「きみだけに春が来る」
の4編が収録されていますが、どれを取っても「そう、こういうの!」と膝を秒間16連打したくなるような学園恋愛物語です。
ヒロインと、その相手役の関係性はどれも異なりますが、それぞれの良さみが非常に深い。
短編集ではありますが、9月にはシリーズ連載として描かれた4編が収録予定の2巻も発売予定ということで①がついています。
旗谷澄生さん、短編も良いですがきっと長編でも悶えるような恋のお話を描いてくださると思うので、今後のご活躍も楽しみです。