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2022/5/31にジャンプ+に掲載されている。
この感性とこの匙加減、この絶妙な表現力の作風が作家性であるならば、この媒体には勿体無い。感受性に世代も性別も関係ないが、それでも青年誌向けに感じた。アフタヌーンやモーニング、ハルタなどに掲載されている作品群に近い毛色の深みがあり、個人的には出版社の名が冠についた大きい漫画賞を受賞していそうだと感じ入る完成度だった。
高尚な文学性を感じるがそう表現すると付き纏いがちな気取った嫌味さなどは微塵もない。少年たちの「その時」にそこにあるありのままの空気感は、どんな場面も鬱屈がなく、瑞々しい。そう肌に感じさせる絵柄とそれに相まった台詞や構図、全体的なバランス感覚の良さがとても稀有。小劇場で短編映画でも観たかのような充足感を得た。
「これ、どういう人が描いたんだ?」そう思った読み切りとの出会いは久々だった。こんな秀逸な作品を、漫画だからこそこの世に存在し得たと思わされたら、もう、嬉しいやら悔しいやらで居ても立ってもいられずここに辿り着いたのでそのまま衝動をしたためる。
最高でした。
こんなに血の通った「生きている」「生き続ける」作品を生み出してくれて、ありがとう。
誰と付き合っても長続きしない孝介。一部の女子から「ステータス」とまで呼ばれた彼が抱いていた、本当の悩みとは…。