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うっかり略奪婚をしてしまった主人公が今度は自分が略奪される側になる話。この説明で間違ってないんだけど、ドロドロな不倫モノを期待してる人には合わないと思う。予想外の着地点に落ち着くので不思議な読後感だった…。
おっとり美人な主人公は付き合っていたエリート会社員が既婚者だったことを妊娠してから知り、故意ではなかったが正妻から略奪する形で結婚することになった。しかし結婚後に子供は流産してしまい、夫は会社の後輩と浮気するようになる。お人好しな主人公が一人で悩んでいる時に、イケメン陶芸家の男と出会い関係を持つようになる。陶芸家はゲイの美大生と、生活をサポートしてくれる熟女とも関係を持っていて、主人公もその一人だという。このポリアモリーという恋愛スタイルに納得できず、彼を独占したいと思っている時に主人公は陶芸家の子供を妊娠する。他の二人から彼を奪ってしまうと自分はまた略奪者になってしまう、同じ過ちを繰り返してはいけないと葛藤した主人公は……
えっ!と思うことが色々ありましたが、諸悪の根源でもある女遊びの激しい夫が一番モヤモヤする存在だったかも。妻の不倫に無関心だし、離婚を申し出されたらあっさり応じるんですよね。いわゆるザマァな最後はよかったと思います。