劇薬的漫画
語るに語り難い。男性生理のインモラルな部分が露悪(?)ともいえるかたちで描かれているようでもあるし、内省的な癖を追求した結果にそういったものにぶつかった作品にも思える。個人的には「気つけ薬」の強烈な「匂い」に驚きながらも作品世界に意識を持ってかれた。劇薬。
古本屋で「コミック焦燥」を見つけて買って読んだが、全く知らない作家でなんとなく読み始めたらむちゃくちゃよかった。
「コミック焦燥」に掲載されている押見修造の「真夜中のパラノイアスター」もむちゃくちゃなすごいけどこれは違うベクトルですごかった。開始2ページ目にあるフレーズ「思春期」とは「イキジゴク」と読むらしいという文言で一気に持ってかれた。最終的なオチも含めてすごいよかった。
純愛か、変態か?『裸のふたり』の鬼才カイトモアキ、衝撃のレア短編!本作は2002年太田出版刊「コミック焦燥」収録作を電子書籍化したものです。(35頁)