マンバ通信から気になって読んだ。めっちゃ面白かった。
物語のあらすじは「家出をした少年が宇宙人二匹とロケットで星を巡る話」と、少年心をくすぐるものだが、「金」や「死生観」などのテーマが強く「子供向けの雑誌で連載したのか、本当に⁉️」と思うくらいのブラックユーモアが飛んできたりもする。そういう意味ではたしかに大人も楽しめる(大人のが楽しめるといっても良いかもしれない)
星々での出来事もワクワクさせてくれる話が多く、ジュラシックパートをSFに落とし込んだような話や、スターウォーズ1のレースを宇宙でやったような話、注文の多い料理店のパロディを活用した狼人間の暮らす星、寿命をとらなくなった娯楽に飢えた惑星など、羅列するだけで楽しくなるような設定が多い。そして、この出来事を支えてる中身の面白さが、その星で暮らす住人がそれぞれの倫理観をちゃんと持っていることである。つまり主人公と他星の住人とのコミュニケーションの絶妙な取れてなさ具合がリアリティを担保しているのだ。いやぁ、面白い作品だった。もっと多くの人に読まれてほしい
ひょんなことから、遠い星からやってきた変な生物モジャラとゆかいなロボットのドンモに連れられて、空夫は宇宙冒険旅行に出発する。出たとこまかせで目的地を決めていく今回の旅行。おんぼろロボットで最初にたどりついたのが、メルル星。宇宙旅行が初めての空夫は、カルチャーショックを受けるが、地球人のもつ特殊な才能(!?)のおかげで自信を取りもどす。そのほか、スッチャカメッチャカの三人がくりひろげる珍騒動の満載の、ちょっと皮肉のきいた長編ギャグSFの傑作!!