情報量が多いのに読まざるを得ないパワーがある
『藤の公爵様は桜の姫君に初恋中なり!!』の作者の新作。これでまだデビュー2作目!? タイトルからなんとなく想像つくけどとにかく情報量が多くて、絵も構成も(独特だけど)上手いと思うけど、読みやすいとはお世辞にも言えない。けど一度読み始めたら最後まで読ませるパワー(圧力)があるし、読み終えればみんなハッピーになれる。藤井みほな先生とかと近いものを感じる(りぼん世代なもので…)。 圧倒的爆発力を詰め込んだ読切もいいけど、この方が描く連載もいつか読んでみたいです。
コンビニコミックにありそうな「本当にあった嫁姑」みたいなエグい展開と、小学生女子向けの絵柄のギャップが新鮮な作品で、人の悪意に決して屈しない主人公が熱い!
原作は脚本家の鈴木おさむが書いているため、ストーリーのクオリティについては安心して読めるし、作画もとても丁寧で少女漫画らしいところがいい。
主人公・愛は女手一つで育ててくれる母を助けるため、エゲツない依頼を受けて金を稼ぐことを決意する。
しかし金を稼いでも、金の出どころであるチャイハロのことは言うことができないため、住まわせてもらってる屋敷の女主人やクラスの女子から痛くもない腹を探られる。
大人でも参ってしまう過酷な状況でも、愛は決して折れない。悪には立ち向かい、弱者に手を差し伸べる。何度貶められ陥れられようと目の光を失わない。ものすごくタフで、黄金の精神の持ち主なのが清々しい。
学校の華嵐先生がいい人なのが唯一の癒しだけど、だからこそ裏切られたらと考えると今から不安...