哲学者のゲーテは
「活動的なバカほど迷惑なものはない」
と言ったそうだが、
漫画家・山科けいすけ先生は
「活動的なバカほど面白いものはない」
という名作「C級サラリーマン講座」を描いている(笑)。
山科先生ほど、人をバカ扱いすることの天才はいない。
登場人物がほぼ全てバカ。
たとえ社長だろうとホームレスだろうとみんなバカ。
エリート営業マンも窓際族もみんなバカ。
賢そうなやつも結局はバカ。
バカみたいなやつはやっぱりバカ。
山科けいすけ先生の作品のほとんどは、
登場人物がみなバカばかりというSF漫画だ。
登場人物の明快で迷いのないバカっぷりに
「人間なんてみんなバカ
でもバカだから人間は面白い」
と、ある種の悟りの境地に至らせてもらえる。
そして良い意味で肩から力を抜けさせてくれる。
下手な哲学書を読むより人間について考えさせられ、
安っぽい癒しのストーリーを聞くより心が楽になる(笑)。