ヤマシタトモコの凄さを再認識
「女はみなかわいげな獣。」ってキャッチがめちゃくちゃ強く印象に残っている1冊。 強く賢くかっこよくありたい。でも可愛いとも思われたい。モテたい。 どれも本音なんですよね。でもそれを包み隠さず表明したら笑われたり白い目で見られるし、実現が難しいのも現実。他人の目を気にして理想通りになれない自分にイライラモヤモヤするのは性別年齢関係なし。それを世代の違う女性の目線で描いたのがこのオムニバスだと思います。 10年以上前の漫画で、ファッションにも注目したい作品ですけどそういう点でも全く古さを感じないし、今読んでもテーマやセリフにハッとしたりします。ヤマシタトモコって本当にすごい作家なんだなと再認識しました。女性同士の会話を描かせたら日本一なんじゃないでしょうか。
男なので本音なのかどうかはわからないけど、色々なレビューを見ると「痛いところをつかれた」とかいう感想をよく見るので、本音なのだろうなって思ってる。本音かどうかはともかくとして、面白かった。
レズビアンの老婆の話が一番好きだった。高校生くらいの普通でいなきゃって感覚は特に性差のない話だと思うしぼくもそういう時期があった。
あと、個人的なことを言うとコワイ靴結構好きなんだが、あまりウケは良くないんだなって思った