「僕をおいていかないで……」声楽科の音大生・栗栖大輝は歌の練習中、誰もいないはずのスタジオで謎のピアノを耳にする。この伴奏、完璧だ……! 探し当てた隠し部屋でピアノを弾いていたのは、肌も髪も真っ白な美しい青年「ユウ」だった。誰も知らないその部屋で、二人だけのレッスンが始まる。しかしずっとそこに閉じ込められているユウには、哀しい秘密があった。ある日大輝が部屋を訪れると、ユウが倒れていて――
いつもと同じ朝。同じ人たちの挨拶。変わらないこの街が好きだ。ただいつもと違ったのが―――。喫茶店ムーンリバーで働く青年・リオは、最近よく店に来るようになった男性客が読んでいる『星の琴』という本に目が留まった。「君もこの本を読んだことが?」「はい。小さい頃よく」これをきっかけにリオは彼と話をするようになった。穏やかな店内。彼が音読を始めると、リオの心は日常から物語の世界へ引き込まれていく。どこか人を寄せ付けない雰囲気を纏う不思議な客人。彼の正体は―――。見慣れた空に流れ星を見つけるような、優しい出逢いの物語。
「すみませんが、発情期を迎えてしまったのでもう止められません――」バイト先に現れる野良猫のクロにエサをあげるのが日課の大学生の康平。ある時からクロが姿を見せなくなって心配していた矢先、なぜかそこにスーツを着た人が現れる。自らのことをクロだと主張するけど、黒猫が人間になるなんてありえない! だけどキスの感触はまるでクロそのもので!? 奇妙な同居生活を始めるも、発情期を迎えた彼に迫られて――!!
普通の学生あつしのまえに裸体姿の幽霊“ユウ”が現れた! 生前の自分の記憶を何もおぼえていない様子のユウをみて、あつしは成仏と彼自身のために協力することを決めるが―― 驚きと動揺のなかではじまるふたりの奇妙な生活は思わぬ方向に? 心あたたまる新感覚BLがついに始動!!
相当な女好きの先祖のせいで些細な不幸が起きる呪いにかかってしまった京。その呪いを解くには『女心を知るため男に掘られる事』だった!! 呪いを解くために京は幼馴染と!?
いつも通り夏が始まり、ここ私立横浜星大学の写真部では怪談話で盛り上がる季節。写真部の渡辺は夏の写真展に向、新しいモチーフを探していた。そんな時彼が寮の廊下で見たものは七不思議の幽霊ではなく……?男子寮で起きたちょっとだけホットな事件―「七月怪談」
レンタルビデオ屋でバイトしている明人は新人の翠が嫌い。一緒にいると劣等感を感じるし、意地悪だから。そんな翠からある日休憩室で「付き合わない?」と軽いノリで告白される。からかわれていると思い相手にしなかったが、その日から翠の事を意識してしまうようになってしまう。意地悪なだけだと思っていた翠から感じる優しさに戸惑う明人。
人を欺くことを軽々と、堂々とやってのける奴がいる。神谷は若くしてそのテクニックを持ち合わせた天才詐欺師だった。そんな彼が次なる標的(カモ)として向かった先は……ホストクラブ?しかもそのオーナーも神谷と同じく、人を欺くテクニックを持ち合わせていた。天才二人の、高度な騙し合い!
「夢日記をつけていると現実との境が薄れてくるらしいよ」湖太郎は、クラスメイトの秀美の夢を毎晩のように見ていた。秀美に密かに想いを寄せていた湖太郎は、夢の内容を忘れたくなくて夢日記をつけることに…。ある日の休み時間、寝ていた湖太郎は秀美に起こされ、机の上の夢日記を見られてしまい…!
周りの友達より体の成長が遅かった保条智樹は、最近体の仕組みが気になり授業に集中できなくなっていた。そんな時、生徒会である峰京一に誰にも話してない悩みを言い当てられる。なんでわかるんだよ!心が読める?んな、訳あるか!離せ、中二病!!ドキドキもやもやエスパー峰と童貞保条の恋物語。「もう心を読まないから、だから……!」