眼鏡が印象的な青年“りんた”と、明るく情熱的な女の子“さじ”。恋人同士のはずなのに、ふたりはなぜか微妙な関係。それは彼らの行くところ、予想を裏切る恐怖と不条理が待ち受けているから…。繊細で緻密な独特のタッチと、ユニークなキャラクターが新鮮な著者の初コミックス。リアルな現実と、悪夢のような非現実が交錯し読者を奇妙な世界へといざなう、予想を裏切る面白さの異色青春ホラー連作シリーズ。
グリム童話を諸星流にアレンジしたブラックメルヘン作品集、待望の文庫化。表題作のほか「Gの日記」「夏の庭と冬の庭」「赤ずきん」「鉄のハインリヒまたは蛙の王様」「いばら姫」「ブレーメンの楽隊」「ラプンツェル」の計8編を収録
大学受験失敗の末、行き着いた先がインチキお祓い屋……。幽霊と肉弾戦をかますことの出来る甥っ子・武衛を言いくるめて、人を呪い殺すという怨霊・鬼姫と対決するみちるだが……。『ネムキ』の大人気シリーズいよいよ第1巻登場!!
大槻ケンヂ著『くるぐる使い』(角川書店)を原作にしたコミック。くるぐる使いとは大道芸の一種でくるぐる(狂人)を見世物にして金を取る芸である。一部のくるぐるが持つ、読心術や予知能力といった不思議な力を口上に合わせて見せるのである。田舎町の病院に入院中の老人・波野が語る過去の恐ろしい悪行とは!?「くるぐる使い」とはいったい何か!?第25回星雲賞受賞の傑作短編小説を完全マンガ化!!
艶麗な筆致で描くサスペンスミステリー・ロマン作品集!!水面に映るのは死んだはずの女の顔…。夏が深まり、山の気は濃密な闇となって私にからみつく――。閉ざされた記憶の海に浮かぶ、赤い花弁は何を意味するのか……?
中世ヨーロッパのような世界が舞台。突然起こったクーデターで、城を追われたお気楽な王子が、放浪しつつ、自国の民の真の姿に気づき王子としての自覚を育む成長譚。
私は“おはらい”を生業としている。古い屋敷に憑き、悪魔祓い(エクソシスト)では効き目のない東洋系のモノをはらうのが仕事だ――。黒のスーツ・黒のネクタイ、黒眼鏡、そして黒の手袋。全身黒ずくめの渋~いお祓い師と、もののけに好かれるアシスタント君の、オリエンタル・オカルト・コミック!!
都内の私立中学・グリンフィールド学園にめでたく入学した麦子と輝。ふたりの下宿先は一つ屋根の下!新しい予感がする中学生活にドキドキな霊感コンビが登校した先は、なんと男子禁制のお嬢様学校で――!?ハイテンション霊感コメディ、中学生編スタート!!
この度、日本は新宿の歌舞伎町にて、ペットショップを開店しました。アメリカ店同様、ごひいき願います――。(店主・D伯爵)噂のD伯爵のペットショップには、普通の人では入れません。しかし入店できた人は、世にも珍しいペットが手に入ります…。傑作ホラー・ミステリー第2部!!
もうかれこれ30年近く前、アマチュア時代から知っている漫画家で、少女漫画的なホラーが得意な人という印象でした。ところがこの作品はちょいとテイストが違っていて、ホラーというよりは奇妙な話。アーティストの大槻ケンヂの短編小説を原作にし、少女漫画ではまず見ない、怪しい方向にベクトルを向けています。なにせタイトルからして「くるぐる」使い、ですもんね…。これ即ち狂人のことです。くるぐるにされた特殊能力をもつ少女と、その少女を見世物にするくるぐる使いとの間に起こった悲劇を、老人が語るという構成。かたや人為的に精神を破壊され、かたや望んで人の道を外れた二人の末路は相当に哀れ。ですが、その二人が失くしたもの、失くしてはいなかったもの、そして失くして知ったものを本当に丹念に描いており、いい意味で先入観をひっくり返されました。アングラ仕立てにも関わらず感動的ですらあるので、心して読んでください。