ユーモア・ギャグマンガの感想・レビュー6117件<<143144145146147>>ふたなりだけど百合じゃないなら無問題! #1巻応援下のほうの兄さん 安永航一郎あうしぃ@カワイイマンガ「ふたなり」は百合にとって、最大の禁忌の一つ。それ故にこの作品を試し読みした百合好きは、嫌悪の眼差しを向けるかもしれません。 また、そういう禁忌を超えた、新たな百合(?)が待っているのかも、という期待も、ラストに軽く打ち砕かれます。 そう、この作品は、百合ではありません! ……だとしたら、ふたなりでも問題なしですね!物凄く生々しくお下品な下ネタギャグを、心置きなく堪能していただきたい。 (補足すると、百合的な部分はネタとして笑いに昇華されていくので、百合ギャグ作品として捉えても全然アリだと思います。百合と捉えるかどうかは読む人次第という事で、ひとつ) とてつもなく古い一族の男系継承を守るため、亡き兄のイチモツを移植された女子高生と、彼女の為にあたふたする親友のお話……もうこの時点でどうかしている……。 ふたなりの秘密も命を狙われる危険も、とにかくあっけらかんと描き、イチモツのグロさも「グロい、グロいよ!」とギャアギャア笑いにしてしまいます。これが可笑しいんだ……。 女子高生の言葉と共に動くイチモツが、段々可愛く思えて来ます。横山まさみち先生のオットセイを思わせる、生きているみたいな?イチモツ表現は、意外とBL読者に親和性が高いかもしれません。あとは『寄生獣』が好きな方とか。全人類必読~なオラミちゃん愛しのアニマリア 岡田卓也六文銭同著者の『ワニ男爵』で、その唯一無二な笑いの感性にやられた者です。 その特徴は、大笑いする感じではなく、クスリというか、じわるというか、独特の言語センスが染み込む笑いを提供してくれるのです。 本作『愛しのアニマリア』も、同じ流れを踏襲しつつ、ワニ男爵よりもややテンション高めに設定されて、個人的にはドツボでございます。 握力500キロラブを筆頭に、主人公オラミが最初はネタキャラだと思っていたのですが、なんだか段々可愛く見えてくるから不思議。 ケダモノなのに、もう可憐な乙女です。 思い人の隣に住むオジサマに振り向いてもらうため、一途に、けなげに想いをぶつけていくのです。 (物理的にも。壁に穴とかあけちゃうし。) また、オラウータンだけど、ギャルっぽい言葉遣いなのも一周まわって良いです。 親友フリルとのかけあいが最高です。 恋する乙女は無敵なのだと痛感します。色んな意味で。 ゆるくて笑えてためになる政宗さまと景綱くん 重野なおき名無し政宗と景綱といえば「景綱が政宗の目を抉り出した」エピソードは有名で、戦国時代に詳しくない自分ですら知っている。とは言え、筆まめだったとか、やらかしたあと死装束で謝りに行ったとか、美食家だったとか…政宗については断片的に知ってるとのの、景綱との関係やその生涯の歩みはキチンと知らなかったので読んでみた。 13歳で結婚してたとか、奥さんの愛姫が坂上田村麻呂の子孫とか、毛虫を模したかざりを兜に付けてた臣下がいたとは知らなかった。5歳でめっちゃ賢いこと言ったりして片鱗現しまくりだったんだなー。 絵が可愛くてギャグも面白いからゆるく楽しめた。工業高校がカワイイ…だと…?ハルソラ行進曲 そとあうしぃ@カワイイマンガこちらの作品、工業高校が舞台なのだが、男子がほぼ出てこない。汗臭くもなければ、あんまり油臭くもない……工業高校を舞台にした、カワイイ学校生活物。 意外とリアルだな、と思うのは、工業高校に入る人が皆、物作り大好き!とかではないところ。 ●物作りガチ勢の若乃は技術はあるが、物作りが好きすぎて暴走。余計なことをする。 ●強い吹奏楽部に入るために学校を選んだやなぎは、部活以外はポンコツ。 ●就職に有利そうだと学校を選んだ朱莉は実は男子が苦手。どうしてここを選んだ…… ●ふんわりお嬢様のサヤは機械大好き。そして朱莉との距離が近い百合担当。 一年生の四人は、実習からPCまで工業のエッセンスを広く浅く学ぶ。マニアックな事は出てこないが、色々な事が出来そうな夢が広がるのが楽しい。 一方部活については、四人は様々。熱心に吹奏楽部に打ち込むやなぎ。水泳部を作ろうとする朱莉と、彼女を支えるサヤ。部活はいいやと物作りの事ばかり考える若乃。それぞれの方向に頑張りながら、互いを応援し合う四人はとてもいい感じ。 一年生の終わりで、それぞれの進路選択をするまでの全二巻。工業高校らしさもカワイさに変換し、何とな〜く工業高校が楽しげに見えてくる作品として、男女問わずおすすめしたい。 3巻に載っている「本当の最終話」契れないひと たかたけしコロちゃん大好き※ネタバレを含むクチコミです。読むと元気になる、ギャル医者マンガ #1巻応援ギャル医者あやっぺ 長イキアキヒコ六文銭ギャル漫画増えた気がする昨今。 私「元気バカ」というキャラが好きなので、ギャル漫画って、基本そういうキャラが多くて好きなんですよね。 大体、学園設定が多いのですが、本作はなんと「医者」です。 失礼承知で言います。 ギャル=頭悪い という、偏見と言う名の方程式が前世から刷り込まれている私としては、この医者設定が意外過ぎて、これだけ面くらって、逆に興味津津。 立ち読みして、面白すぎて即買いしました。 患者の病気に対しても 「しらねーし」「キモいんだけど」「なにそれウケる~」 というギャル語で対応。 レントゲンをデコったり、スマホで自撮りしたりする。 極めつけは 「やっべぇええええ、ミスったぁあああ!」 高らかに宣言。 (実際は大したことない感じですが。) また、黒ギャルに誇りをもっていたり、ギャル特有の文化と謎の高いコミュ力をベースに展開される4コマは、大爆笑必至です。 ギャル漫画特有のおバカキャラをもちつつも、医者という舞台を見事に生かしており、ギャルもグルメぐらい広がりある分野になるのでは?と 可能性感じちゃいましたあぁああぁあ、うぇえええええい! 攻撃のない野球 ~その涙のゆくえ~甲子園の空に笑え! 川原泉影絵が趣味2018年の夏の甲子園といえば、金農旋風が世を席巻しましたが、農業高校が9人の固定メンバーで県予選から甲子園の決勝まで勝ち進んだことが、川原泉の『甲子園の空に笑え!』とまったく同じだと密かに話題になっていました。偶然って、本当におそろしいですね。まさか、川原泉も自分の描いた嘘でたらめのようなマンガの物語が現実に起ころうとは夢にも思わなかったことでしょう。決勝戦で春も制した優勝候補の大本命に負けてしまうところまで同じですからね。 さて、この季節になると、もともとが涙もろい性格なのに、それにさらに拍車がかかります。今年は春夏ともに甲子園はありませんでしたけど、それでも、地方大会や交流試合の中継をみて涙をこぼしてしまう。それだけでは済まなくて、ネットのニュース記事を読んだだけで泣けてきてしまうから困ったものです。それで、まあ、『甲子園の空に笑え!』を読んだら、これまたボロボロに泣いてしまい、今に至るというわけです。こんなに泣けてしまって、自分ってもしかして何かの病気なのかなって思い立ち、色々と調べはじめるぐらいですからね。悲しくて泣いたことっていうのは、たぶん人生で一度もなくて、何かを美しいと思ったときとか、人の懸命な頑張りの軌跡みたいなものを感じとったときにとにかく弱い。つまり、受け身で泣くということはなくて、自分がそこに何かを見出したときに涙が出るみたいなんです。じゃあ、そこに何を見出したのかといって、球児たちの美しさを見出しましたなんていまさら言えるはずもなく、仕方がないので人が泣くことについて調べてみる。 ふむふむ、近年の心理学的見地では「無力感の認知」と泣くことの関連性が言われているらしい。例えば、人が予期せぬ朗報を受け取った時に泣くのは、表向きには、起こっている事態に対して無力である、影響を与えることができないと感じるためである、と。 閑話休題。 野球というスポーツの特異点は、まず何と言っても攻撃と守備の時間が明確に分かれている点にあると思います。攻撃と守備がまったく無関係に独立している、とまでは言いませんが、ルールの上では無関係に徹している。表と裏と言いますけども、表裏一体なんて言葉もありますけども、野球にかぎっては表裏がたがいに独立している。もっといえば、表と裏をひとつの単位にした回というものも、1回から9回までそれぞれに独立しています。三者凡退の回もあれば、ビッグイニングの回もある。さらにもっといえば、各バッターの打席ごとに独立していますし、ピッチャーの投げる一球ごとに独立しています。こうしたひとつびとつのプレイには全て判定があり、名前が付けられています。ストライク/ボール、アウト/セーフ、三振/四球/死球、犠打/単打/長打/本塁打、盗塁/盗塁刺、刺殺/併殺/失策/捕逸、挙げていけばきりがないですね。もちろん記録に残らないプレイというのもあるにはあるんですけども、基本的には全てのプレイに名前があり、記録として残されます。こうしたプレイのひとつびとつが一回一回を進め、野球という時間をつくっていきます。ここらへんがサッカーやバスケといったスポーツと大きく異なる点で、野球は時間のなかで行われるのではなく、ひとつびとつのプレイが野球という時間をつくってゆく。プロ野球のナイターでは、18時に始まって、24時過ぎに終わった試合まであるそうですからね、なんと6時間! ちなみに最短は55分だそうです、短! ちょっと話が逸れましたが、野球というスポーツは、ひとつびとつのプレイ、ひとつびとつに名前があって、それぞれに独立しているプレイのひとつびとつが時間をつくってゆく、尚且つ、それらは記録として残される。良い記録も、悪い記録も、勝敗を分ける点数に結びつく記録も、結びつかない記録も、それぞれに独立していて、それら全てに名前があり、記録として残されるのです。 これは野球にかぎった話ではありませんが、よく失敗を挽回するなんてことが言われます。でも、どんなに次の機会に頑張ったとしても、失敗は失敗としてそこにあるわけで、あったことを無かったことにはできません。失敗は失敗としてあり、挽回は挽回としてあり、それらは表裏一体のような体をなしておらず、あくまでも、それぞれに無関係に独立していると思います。こういった考えは残酷と思われるかもしれませんが、あったことを無かったことにできるというのなら、その逆もまた然りというわけで、成功もまた失敗によって無かったことになってしまう。そんなことが許されますか、めっちゃ頑張っていい球を投げられるようになったのに、たった一球の失投をホームランにされて、それまでの好投は無かったことになる、そんなことが許されてたまるもんですか。でも、試合は試合ですし、相手だってこの一球を逃さないための練習を重ねてきていたからのホームランです。 コロナで春のセンバツが中止になったとき、頻りに救済案ということが言われました。結果として春夏ともに甲子園大会は中止になりましたけど、仮になにか救済案があったとして、それでもセンバツを戦えなかった選手たちの無念は残ると思うんです。救済は救済としてあるかもしれない、でも、それは選手たちの無念とは無関係にすれ違ったままだと思うんです。数学ではマイナス1にプラス1をすれば0になりますけど、人の心はそんなふうにはできていなくて、マイナス1も、プラス1も、ともにそこに変わらずにあり続けると思うんです。 ある意味でこのことは、いっぽうからしてみれば、もういっぽうに影響を及ぼすことができない「無力感の認知」ということにもなり得ます。とくに攻撃と守備が相互に独立している野球というスポーツにおいて、この「無力感の認知」はよりいっそう顕在化されると思います。夏の甲子園の球史に深く刻まれた一試合に「日本文理の夏はまだ終わらない」でよく知られる、中京大中京vs日本文理の決勝戦があります。10-4と大差をつけられた日本文理が9回裏二死から怒涛の追い上げで1点差まで詰め寄ったところで、最後の快音が三塁手のグローブに吸い込まれて終わるのですが、負けた日本文理は負けたのに晴れやかな顔をしていて、勝った中京が悲愴な顔をしている。しかも、優勝インタビューを受けた四番でピッチャーの堂林が帽子で顔を隠して泣いているんです、ほんとうに情けなくて悔しいです、と。このことを書きながら自分もまた泣いてしまっているんですけど、この試合で堂林はホームランを含めた三安打で得点のほとんどに絡んでいるのにもかかわらず、9回裏の情けない自分を悔いて泣いているんです。しかも、10点をとられて負けた日本文理のピッチャーの伊藤、9回裏二死が続いて、なんということか偶然にも彼の打席で満塁となり、三遊間を破るヒットで走者を二人還して二点差まで詰め寄ります。このとき、二塁まで到達した伊藤のガッツポーズもまた忘れられない、さらに次の代打のヒットで伊藤はホームベースを踏んでついに一点差まで! また、このことを書きながらボロボロに泣いてしまっているんですけど。 そして、広岡監督の率いる豆の木高校は守備のチームです。というのも、赴任してきた広岡先生はドライでクールな生物の教師として、何故かやりたくもない野球部の監督を押し付けられ、そもそも汗と涙の高校野球なんてキモチワルイとすら思っている。それで、まあ、ストレス発散にノックで生徒たちをいびっていたら、いつのまにかチームの守備力が向上していたという能天気ぶりなんですけど、そんなドライでクールな広岡先生が不純な動機とは無関係にいつのまにか高校野球にのめりこんでいくんですよ。 守備だけをひたすら鍛えたチームですから、点なんかとれやしない。広岡監督は選手たちに言います「うちのとりえは守備だけなんだから、たとえこっちが0点でも、相手に一点もやらなけりゃ、少なくとも負けることはないのさ」そして、自分自身にも心の中で言うのです「そーだ、守るんだ、それしか生きる道はない」。となれば、攻撃はもはや神頼みしかない、祈ることしかできないわけです。まさに自分たちの守備に誇りを抱いて、人事を尽くして天命を待つですよ。 ところで、甲子園交流試合の鶴岡東5-3日本航空石川では、5-3の9回裏、追いかける航空石川が2アウト1・2塁と逆転のチャンスをつくって、勝利目前の鶴岡東は最後の打者を打ちとったと思ったんですが、それまで投手のピンチを何度も救ってきた遊撃手がエラーしてしまい、満塁の大ピンチを招いてしまいます。結果としては次のセカンドの好守備に助けられて鶴岡東が逃げ切ったんですけど、自分があの遊撃手なら高校最後のエラーを忘れられないと思うんです。だからといって高校最後の試合を勝利でおさめたことが消えてなくなるわけでもない。どちらとも、ともに、それぞれに無関係に独立にして、そこにあり続けると思うんです。 それはちょうど、恋人にフラれてしまっても、かつて恋人と過ごしたきらきらした日々が消えてなくなることのないように、いつか見た川のせせらぎのきらきらが消えてなくなることのないように、全てのあったことは、ネガティブなことでも、ポジティブなことでも、どちらでもないことでも、あったこととして、そこに変わらずにあり続けると思うんです。自分さえそう信じていれば。 思えば、人生なんてどんな人でも負け戦だと思います。あの清原が見事に体現してくれているように、裕福な家に生まれようが生まれまいが、才能があろうがなかろうが、努力で這い上がろうが這い上がるまいが、多かれ少なかれどんな人生もひとしく負け戦だと思います。攻撃のない野球みたいなものです。誰も彼もボコスカに打たれまくって肩で息をしているピッチャーみたいなものだと思います。攻撃のない野球ですから、どんなに上手く守ってもゼロ、最高のパフォーマンスを発揮してもゼロ、ゼロじゃあ試合には勝てません。たぶん、生きるということは大洪水の川のなかにいるのにひとしくて、流されないように辛抱するのがせいぜいで、進むことなんてできやしない。でも、それでも、と信じさえすれば、守備とは無関係のどこかできっと攻撃が繰り広げられていると思うんです。どんなに清原が落ちぶれようとも、かつて清原が打ったホームランは消えてなくならないように、かつて清原が日本シリーズで流した涙がぜったいに消えてなくならないように。 豆の木高校の豆っ子たちが点をとれなくてもあの手この手で(自分たちの手には負えないやり方で、でも、守備だけは懸命に頑張った!)決勝まで勝ち進んだように、今日もどこかで日本文理の終わらない夏が9回裏の奇跡のような猛攻をどこかで繰り広げていると思うんです、すくなくとも自分がそう信じさえすれば!!!! おっさんも美少女になりたいんだアラフォーリーマンのシンデレラ転生 荒木宰 原田まりる 森倉円兎来栄寿人間には変身願望という本能があります。現実の自分の姿や状態に満足できず別の何者かになりたい、という感情を持つことは古今を問わず普遍的なものです。 とりわけ現代社会では、おっさんはおっさんであるというだけで虐げられることも多いです。もし自分が冴えないおっさんではなく、誰からも憧れられる美少女になれたら……。意識したことはなくとも、あなたも潜在的にそんな願望を持っているかもしれません。 そんな、ifが起きた時の物語がこちらです。アラフォーのおっさんが、キラキラ輝く美少女アイドルの体に入ってしまったお話です。 とにかく荒木宰さんの描く女の子は常にかわいいのですが、フルカラーの本作ではより魅力に磨きが掛かっています。最早、暴力的。そして、そんなかわいい女の子たちの絡みがたっぷり描かれ、女の子同士の交流に心ときめく嗜好をお持ちの方は満たされること請け合いです。 夢のような状況ですが、主人公は側から見ているだけでは解らなかったアイドルの水面下の苦労などを実際に体験することで、考え方を変えていきます。 結局、どんな人にとっても他人の芝生は青く見えるけれど、そこには本人しかない苦労があるのだと思います。 最後に彼はどういった着地をするのか、華やかな世界の芳しさを味わいながら楽しみに見届けたいです。ポジティブに遭難しよう!ソウナンですか? 岡本健太郎 さがら梨々名無し女の子が可愛い漫画読みたいな ライトな知識ものが読みたいな 冒険遭難ものが好きだな という人にはこれです! 遭難しても殺伐感がないので読みやすいと思いますオススメ!笑いを通した人間ドラマべしゃり暮らし 森田まさのり六文銭20巻一気に読んでしまった。 主人公だけでなく、お笑いに取り憑かれ、その世界で生きていくことを決断した「芸人たち」の人間ドラマな作品です。 苦悩や葛藤、お笑いに対する哲学が、登場人物によって様々で、 メインキャラだけでなく、脇キャラまで本当に魅力的です。 また緻密な調査をしたのでしょうか。 お笑い界の良い面も、そして厳しい面も、本当に丁寧に描いており、リアリティが凄いです。 実際の番組のオマージュや、漫才の大会、ビッグ3など、現実にある設定も生かしているので、よりそのように感じますね。 このキャラのモチーフは誰かな?とか考えると、それも楽しいです。 また、本作の特筆点は、漫才のライブ感。 これがもう紙面からもビシビシ伝わってきて、よく静止画の漫画で表現できたなとうなります。 ネタにあわせて計算されたコマ割りが、テンポよく進み読んでて小気味よいんです。 著者自身も、2018年のM-1の3回戦までいったというから、ネタの完成度も高いです。 笑いあり、涙ありの本作。 一気読みをおすすめします。 UMA好きな辻浦さん辻浦さんとチュパカブラ 櫻井あつひとチャンピオンスキー容姿端麗で、ケンカが異常に強く、周囲からは完全無欠美少女と思われたヒロインが実は「UMA」大好きオタク、というマニアックな設定のラブコメ漫画。なかなかの暴力性と天然さを併せ持つヒロインで、序盤はチャンピオンらしいカオスな展開の話が多かったが、後半はラブコメ度が上がるにつれて普通の青春漫画に変わっていった。見所としては、辻浦さんと主人公のUMAギャグを交えた会話。デート中でもチュパカブラについて真剣に話してしまうのにはが妙なおもしろさがある。かなりの変人ヒロインなのでそういうタイプが好きな人におすすめ。山田参助先生もつるんとした美少年を描かれるんですね十代の性典 山田参助名無し「山田参助の桃色メモリー」と前後して描かれた作品ですが、女と男のエロよりも心理描写が深くて私はこっちの方が好きです。こんなにトキメクはずじゃなかったのに不覚にもキュンキュンしてしまいました…。前半の「愛と青春のハミガキ」「ヘルスの若大将」「こんにちは☆青大将」はBLっぽい要素が強めです。少女漫画みたいなホワワ〜ンとしたトーンが場を盛り上げてくれています。いいです!タイトルにもなってる「十代の性典」は今の山田参助先生のエロ描写の雰囲気が一番残ってるかも。エロティクス・エフで掲載されたらしいですがコメディーちっくなエロです。後半ラストの「若さでムンムン」はゲイコミックと言ったらいいのかな。濃いです!好き嫌いはあるかもしれませんが絵的な魅力があるのでグイグイ読んじゃいます。エロ以外にも漫画としての試行錯誤もたくさんあって面白いです。清野とおる先生に飯の話を聞いてほしいのだゴハンスキー 清野とおる野愛みんな大好き清野とおる先生×みんな大好き飯のお話。最高ですね。 おこだわりよりも純粋に飯の話なので「あーわかるわー」とか「やってみたい!」度が高かったです。 好きな食べ物の話って間違いなく楽しいんですが、いざしようとなると「こんな個人的な話して相手は楽しいんだろうか?」みたいに疑心暗鬼になっちゃうことありませんか? わたしはよくあります。暗いので。 なので清野とおる先生のように質問しまくりツッコミまくり時には罵倒したり褒めたたえたりしながらお話聞いてくれる人がいたら最高だなあと思います。 この作品に書かれている飯エピソードはそもそも面白いけど、それをさらに面白くする清野先生すげえなあ…いっぱいお寿司食べてね…と胸が熱くなりました。 とり急ぎセブパは絶対やろうと思いました。 クリエイターの拘り→極上ギャグに!#1巻応援となりのフィギュア原型師 丸井まおあうしぃ@カワイイマンガこちら、フィギュア原型師が集まる工房を舞台にした四コマ漫画なのですが、これが物凄く笑える!ページを進めるごとに積み上がった設定が生きてきて、ぐんぐん面白くなっていく、最近まれに見る爆笑ギャグ漫画です。 △▽ △▽ △▽ オタク語りが止まらなくなる故に普段無口な、フリー原型師の半藤は、尊敬する原型師・桐山a.k.a.滝館おこめ先生が代表を務める工房のメンバーに。 見た目も精神年齢も子供の桐山代表、彼女をうまいこと操る萌え系原型師・斎藤(デブ)、超人見知りな性格と裏腹にマッチョ&クリーチャー系を得意とする女性原型師・羽喰に、メンバー行きつけの喫茶店の店員・実方せっちゃんを加えた面々の、日々のあーだこーだで進むのですが……。 創作愛故の歯止めの効かなさ、顧客からの無茶振りへの対応、メンバー達の濃すぎるキャラクターとそれを普通に受け止めるせっちゃん……そして無口だが心の声の多い半藤のツッコミ!特にオタク心を解する人には、共感と笑いのポイントが多いです。 納期にまーにーあーわーなーいー!の苦しみからワンフェス的なイベント、原型師の3DCG事情等々、楽しい事も大変そうな事も全部笑いに昇華していて、この業界への愛すら感じさせてくれる作品だと思います。そして女性陣がみんな可愛い! フィギュア業界にちょっとでも興味がある人なら、絶対笑えて「愛せる」作品だと思います。 ●試し読み https://sp.seiga.nicovideo.jp/comic/48728幼女が社長なギャグコメディ幼女社長 藤井おでこ名無しTwitterのタイムラインに流れてきた爆笑PR漫画がきっかけで藤井おでこを知りました。地獄のミサワとか大川ぶくぶとかネットでバズるギャグ漫画家は他にもたくさんいますが、はちゃめちゃなネタでも毒っ気がないところが好きかな。明るい笑いになってる気がします。あとがきに連載当初は「幼女社長」も単行本になる予定がなかったけど、ネットで評判になったおかげで単行本化されたと描いてました。そんな紆余曲折があったとは感じさせられないくらい面白いですね。史上最もほのぼのした異能漫画 #1巻応援しょうもないのうりょく 高野雀nyae※ネタバレを含むクチコミです。 ギャグだが非常に勉強になる信長の忍び 重野なおきクロキ日本の戦国時代を舞台に、少女の忍者千鳥とその主君織田信長の天下取りを描く。史実に即しており歴史知識が豊富である。ストーリーは、ギャグが多く盛り込まれ笑える。だが作者は、歴史的資料を多く読み込んでおり非常に歴史の勉強になる!「どるから」ハナムラ先生の出世作?アニメ監獄学園を創った男たち 平本アキラ ハナムラmampukuタイトルそのまんまの実録マンガである。 有名なシーンだけど、ここ見て死ぬほど笑ったお礼を言いながら漫画を読んだのは初めてだ……トクサツガガガ 丹羽庭路地「好きなものに、年とか性別とか、関係ない」 「自分の好きなモノを悪く言われたりするのって、ものすごく怖いことなんだよ…」 わかる……わかるよ……そうだよ、好きなもん好きで何が悪いんだよクソッタレェーーッ!と言いたくなる。 大人になるとフツウにならないとまずい気がして、なまじフツウができるようになってきた分、誰かのフツウじゃないことも軽んじそうになる。 そういう『俺はお前らみたいに人の好きなものをけなしたりしねーーーッ!』って思ってた学生時代を思い出す、いい話。 ありがとう仲村さん。君が僕のヒーローです。 スナックといってもおやつのほうマルさんのスナック シオミヤイルカ野愛妹にお弁当や夕飯を作ってもらってるけれど、ちょっと足りなくてついつい夜食やおやつを作って食べちゃうマルさんのお話。 ほのぼのしていてハラハラドキドキはなくて、ひたすらお腹が空いてきます。 家族との関係もあたたかくて優しい気持ちになれます。 そして飯漫画といえばレシピの実用性も重要なポイントですが、良いです!! 目新しい料理は登場しないですが、絶対美味しい&再現できるレシピが満載です。 カレーやシチューの残りで作れたり、甘いものもホットケーキミックスを使っていたり、明日にでも作ろうって思えるレシピなのがいいですね。 ひたすら優しい飯漫画が好きなひとに読んでほしい!強面マスター繁盛記なごみさん 宮本福助名無し堅気じゃない顔をしている元・刑事の和(なごみ)さんが退職後の第二の人生としてシャッター商店街に喫茶店をオープンする。客達に顔が怖すぎるから店名を変えろと言われ「cafe和」を「極道珈琲店」にする程、見た目とは違って素直で心優しい和さんを中心に繰り広げられるコメディーです。そういや同じモーニングでは今もオジさん喫茶店マンガ『ミスターズ~私の町のおじさんたち~』が連載されてますね。こっちのオジさんはカッコ良くないけど渋さと癒しがあります。宮本福助さんのオジさんがわちゃわちゃするマンガは間違いなく面白い。あるきっかけで店が大繁盛してしまいあれよあれよとフランチャイズ化して全国展開し、まるで60歳で起業したカーネルサンダースみたいになるっていう最後の展開がめっちゃ好き。オチも和さんらしくて良かった。余談だけどネコのおにぎりも可愛い。ショタァ…田舎に帰るとやけになついた褐色ポニテショタがいる びみ太ショタこれ読んでると、エロ漫画とそれ以外の境目って何だっけ…?となる ショタ好きのためのショタ好きによるショタ漫画。 自分はショタそんなでもないな、と気付いた。 笑って読める若き明智光秀の迷走 #1巻応援明智光秀放浪記 重野なおきあうしぃ@カワイイマンガ重野なおき先生の『信長の忍び』は既に16巻まで発売され、女忍を中心に織田信長と家臣団の快進撃が、ギャグと感動の物語として痛快に描かれています。 その『信長の忍び』のスピンオフの一つとして、白泉社のアプリ・マンガParkで発表されたのがこの『明智光秀放浪記』です。 『信長の忍び』でも主要人物として、ボケにもツッコミにも大活躍の、目が怖くて余計な事を言ってしまう愚直な苦労人として描かれる明智光秀。『明智光秀放浪記』は、その面白さの源泉が見られる作品となっています。 明智光秀の苦労っぷりは大河ドラマ『麒麟がくる』でも見られますが、その見据える先や苦悩はこちらの方が小物的で、現実的に見えます。また、史実関係も細かく違い、比べてみるのも面白いです。 等身大の明智光秀の行動原理が明かされ、この人が織田信長にどういう気持ちで仕えるのか……さらに信長の妻・帰蝶さまLOVEなところや、朝倉義景の小物ぶり、アホな将軍と終生の友・細川藤孝との出会いなど、『信長の忍び』の前日譚として、興味深い作品となっています。制作過程が詳細なコスプレ事始 #1巻応援ガワコス!! 土平ゆのあうしぃ@カワイイマンガそういえばコスプレで、ライダーや戦隊もののスーツを着ている人って、あんまり見た事ないなぁ、というのが最初の感想でした。そういう顔の見えないコスプレを「ガワコス」と言うのを、この作品で初めて知りました。 とある特撮ヒーローのコスプレをしたい女子高生が、知り合いの美大生に制作の手伝いをお願いしに行くお話。美大生のお姉さんは全く乗り気でない割には「ガワコス」という言葉を知っていたり、制作にとても詳しかったり……。 いざ制作に入れば真剣で、めんどくせぇと言いつつ極力手間を省きながらも、正確に手際良く作る過程が為になるし、女子高生の少ない予算でそれらしく作る、お姉さんの創意工夫に感心してしまう。材料の解説も詳しく、分かりやすい。 物作りの面白さがたっぷり詰まっている一方、お姉さんが当初、助力を渋っていた理由や、周囲から見て愛らしい容姿の女子高生が何故、顔を隠す「ガワコス」をするのか、といった内面描写も面白い。さらにお姉さんにとても懐いている女子高生と、色々ツッコミつつ可愛がっているお姉さん……ほのか〜な百合の予感! あと特撮ヒーローの愛知県推しにも注目!<<143144145146147>>
「ふたなり」は百合にとって、最大の禁忌の一つ。それ故にこの作品を試し読みした百合好きは、嫌悪の眼差しを向けるかもしれません。 また、そういう禁忌を超えた、新たな百合(?)が待っているのかも、という期待も、ラストに軽く打ち砕かれます。 そう、この作品は、百合ではありません! ……だとしたら、ふたなりでも問題なしですね!物凄く生々しくお下品な下ネタギャグを、心置きなく堪能していただきたい。 (補足すると、百合的な部分はネタとして笑いに昇華されていくので、百合ギャグ作品として捉えても全然アリだと思います。百合と捉えるかどうかは読む人次第という事で、ひとつ) とてつもなく古い一族の男系継承を守るため、亡き兄のイチモツを移植された女子高生と、彼女の為にあたふたする親友のお話……もうこの時点でどうかしている……。 ふたなりの秘密も命を狙われる危険も、とにかくあっけらかんと描き、イチモツのグロさも「グロい、グロいよ!」とギャアギャア笑いにしてしまいます。これが可笑しいんだ……。 女子高生の言葉と共に動くイチモツが、段々可愛く思えて来ます。横山まさみち先生のオットセイを思わせる、生きているみたいな?イチモツ表現は、意外とBL読者に親和性が高いかもしれません。あとは『寄生獣』が好きな方とか。