お姫様のお姫様

女子が好きな女子を好きな女子 #1巻応援

お姫様のお姫様 ホマレ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

女子が好きで、「運命の人」を探すために超巨大女子校に入学した南山ハイジと、そんな彼女が好きな北町さらら。ハイジのために「運命の人」探しを手伝うと宣言したのに、さららはハイジを諦めきれない。15万人の対象者から「運命の人」を探すのが先か、その前に二人は結ばれるのか......。 ♡♡♡♡♡ 序盤から驚かされるのは、「運命の人」探しが、割とあっさり成功しそうなところ。ハイジは庇護欲を唆るモテ体質。あっという間に周囲の注目を浴びる。 ......とは言ってもそう簡単にはいかず、とある理由から、ハイジとさららと、SNSでバズりたい陰キャの沼丘ていの、三人ぼっち行動が多くなる。 女の子を見てはキラキラしているハイジ、彼女のためにあたふた奔走するさらら、雑に扱われるていのコメディはテンポが良く、情緒のブレとツッコミのキレが強烈。「例のプール」「女子の情報を書き込んだノートの名前」など、細かなネタを随所にブチ込んできて、つい笑ってしまう。 ハイジも実はさららを大切に想っていることは随所に描かれていて、その度に「さっさとくっつけばいいのに......」と思いつつ「尊い!尊い!」とふぁぼを押したくなる自分がいる。 これは定期的に摂取したくなる百合コメディ!

ハコヅメ~交番女子の逆襲~

ギャグとシリアスが絶妙な警察漫画

ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 泰三子
六文銭
六文銭

元警察官が著者が描く、実録?警察漫画。 基本1話完結形式。 ぬるりとしたギャグ中心かと思えば、かなりシリアスな展開もあり、その配分が絶妙です。 警察官を見ると、何もしてなくても反応してしまいますよね。 警察手帳出されて 「・・・わかっているな?」 と言われれば、 「はい・・・申し訳ありません。」 と、誰だって言ってしまうと思うんです。(言わないか?) それくらい、権力というか存在感があると思うんです。 言ってしまえば「嫌われ役」を一手に担っている感じ。 そんな風に思っていましたが、本作を読んで、警察官が厳しく口うるさく取り締まる背景には、凄惨な事件の現場に立ち会ったことがあるんだと、痛感しました。 同じような事件を二度と起こしたくないし、我々市民に同じような経験をしてほしくないという強い思いがあるのだと。 取り締まられてグチグチ文句言われても、そんなことをおくびにも出さず対応していく様に格好良ささえ覚えました。 ちょっとした不注意が大事故になったり、ちょっとした見落としが大事件になったり。 解決したことよりも、解決できなかったことばかりマスコミに取り上げられたり。 労働基準法なんてあってないような労働環境だったり、だけど言うほど給料高いわけでもない。 読めば読むほど、警察官の実態がわかり、襟元正す思いでいっぱいです。 特に、ギャグを交えながら飄々とすすむので、説得力が増すんですよね。 「こんなに大変なんですよ」と言いまくるような感じがなく、説教臭くないところもグッときます。 あと、1・2巻の表紙が変わったように、どんどん絵もうまくなるし、どんどん面白くなってきます。 ドラマ化とかしたら映えそうだな。

酒のほそ道

原点にして頂点の酒漫画

酒のほそ道 ラズウェル細木
野愛
野愛

原点にして頂点という言葉をこの漫画に捧げたい!! 現代的なアイテムや背景が登場すればするほど、時代感のアップデートされなさが浮き彫りになっていく酒のほそ道。 楽しく美味しく呑めればいいじゃないかと言いながらもめんどくさい酒呑みばかりが登場し、でも結局みんな楽しければいいじゃないかというところに収束していく酒のほそ道。 アプデ前の人も後の人も、楽しくなるまで呑んで食べればそれでいいよね。自分がよければいいの極地がここにある。みんな自分勝手に楽しければいいんです! という空気感が絶妙に好きなんですよね。 めんどくさいこと言いながら、干渉し合っているよいでありながら自由に酒を楽しんでいる宗達がなんだかんだ好きなんだなあ。 自宅でつまみを作りながら酒を飲む回はレシピ漫画としても重宝するし、一人酒も飲み会もちょっといい店もいろんな酒の楽しみ方が学べる(?)のもいいところ。 時代に迎合することもなく、自分の信念を押し付けることもなく、適度にめんどくさいリアルなスタイルを貫いてくれる酒のほそ道が好きです。 誰よりもめんどくさいカスミちゃんがどんどん宗達に影響されてるのかわいい。めんどくさかわいい。

双子コンプレックス

仲良くケンカする二卵性コメディ! #1巻応援

双子コンプレックス おりはらさちこ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

あらすじには「イチャつきすぎ」と書かれていますが、イチャつくと言うよりは、「じゃれ合っている」と言う方がしっくり来るかと……。 二卵性双生児の高校生、元気な女の子モモと、しっかり男の子アオ。二人は双子ではありますが二卵性なので、容姿も性格もそんなに似ていない。 生まれた時からずっと一緒にいる二人の関係は……「競争相手」かな?どちらが姉か兄かを巡って意地を張り合うのですが、主導権を握りたいモモの行動はどこか抜けていて、それをアオがフォローしたり突っ込んだり……という構図が最初から定着していて、謎の安定感があって可笑しいです。 そんな二人のドタバタコメディの中に、時々お互いを自然に思い合い、心配し、助け合う様子が見えると、ああ、きょうだいっていいなぁと思わされます。 恋愛のドキドキではない、二人の「当たり前な」信頼関係が物凄く尊い!ズケズケと言い合いつつも互いを気にする、究極の安定した関係性コメディを、安心して楽しむべし! (欄外のカワイイ生き物と一緒にね!) 2巻は2020年10月14日発売! (追記:紙書籍はこの日に発売されていますが、電子書籍はこの1ヶ月後になるとのことです)