SF・ファンタジーマンガの感想・レビュー6030件<<96979899100>>不思議な力で「言葉の世界」へと入り込む女子高生たちの物語 #1巻応援言葉の獣 鯨庭sogor25詩に強い関心を持っている女の子・薬研(やげん)は、国語教師との会話をたまたま聞かれたことをきっかけにクラスメイトの東雲(しののめ)と接点を持ちます。 普段からどこか挙動がおかしくてクラスでも少し浮いていた東雲ですが、それは彼女が五感の1つを感じると同時に別の五感も感じる「共感覚」という感覚の持ち主だったからでした。 「共感覚」といえば“音に色が見える”だったり“字に色が見える”などが代表的ですが、東雲の「共感覚」は『人の言葉を聞くとそれが獣の姿に見える』というもの。 その獣は言葉の意味や解釈、発した人間の感情などを反映した姿をしているらしく、そんな東雲との交流によって薬研は「言葉の獣」の世界へと入り込んでいきます。 詩や言葉に興味を持っていた薬研と「共感覚」を持つ東雲との出会いにより、2人が身の回りにありふれた「言葉」に対して理解を深めて心を耕す様子が見て取れます。 そしてそれが「言葉の獣」という形で視覚化されて描かれる、まさに物語がマンガとして描かれるべきものに昇華されている、そんな作品です。 1巻まで読了もしかしたら『双亡亭』のネタ元になっている…のかも藤田和日郎短編集 夜の歌 藤田和日郎名無しふと手にとって読み返してたんですが「夜に散歩しないかね」を読んでいて思ったことでした。何かを塗り込めるっていうモチーフが実は引用されてるのかなとか。考えすぎかもしれないけど、どうだろうか。気持ちいいっ!!てなるコメディ💓ゴゴゴゴーゴーゴースト 蛭塚都starstarstarstarstar干し芋ウシロと正子の名コンピ!! ウシロは、人間。 正子は、ウシロのオネエの守護霊。 ウシロが、大手の会社に勤めていた時に、出世頭と不倫をして、会社を辞めさせられ、更には、慰謝料まで払っているという不幸極まりない導入から始まり、毎日胃が痛くなるような新しい会社で働き始めた所、上司からパワハラを受け、お酒と薬を同時に飲んだことにより、臨死体験をする。 守護霊の正子との出会いは、その時。 死にたいと言うウシロに生きる気力を与えたのは、正子の❝元カレの金玉ひとつ潰しちゃおう❞という提案。 この一言で、ウシロは、この世に戻ってきたのだ。 人生には、色々な嫌なことがある。 それぞれの生活の中で、それぞれの理由もある。 個人の理由はともあれ、でも、どうしても許せない事があるのも事実。 それを、爽快に片付けてくれる、気持ちのいい祟りコメディ♬ スカッとおもしろい!!殺人事件に残る「赤い縄の結晶」の正体は…!RED Es 藤井あだし野名無し※ネタバレを含むクチコミです。 再読したので感想チェンソーマン 藤本タツキ名無しとにかくめちゃくちゃでクールな漫画。活き活きと狂ってるキャラクター達と衝撃的な展開の数々が面白い。2部も楽しみ。全て読み終えたら必ず周回して読むべしのろい屋しまい 新装版 ひらりんさいろく絵の上手さ、独特の世界観にテンポの良い(良すぎる?)展開と、キャラクターの可愛さも相まって大好きな作品。 ストーリーもシンプルなようで伏線が張られてたりして、時系列も途中で説明はあるものの"2周目"がとても面白い。 そして今知ったけど映画化されてた…「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」というタイトルのようです。 映画は円盤しかないようなのでちょっと悩むが… マンガの方は実にオススメです。うむ。シルベスタの生きる道 #1巻応援豚で悪いか みをまことPom 豚のシルベスタが主人公。 老人に幸せの花の種をもらってから、人に出会い仕事をしてお給料もらったり、出会った人々から色んなことを学んで”人生”を経験していく。 四コマ、1巻で内容がとても濃かった。 シルベスタがどんどん変わっていき生き生きしていく様にホロリした。良いお話でした。 ダンさんも良い味出してたなぁ。 『ここ』が宇宙だなって思うナナカド町綺譚 須藤真澄名無しちょっとだけ色々壊しがちな癖のある主人公が七つの角がある地図を片手に 小さな世界を大きく探検する物語 『おさんぽ大王』『アクアリウム』『ゆず』等の作者須藤真澄先生の描く 丁寧な世界丁寧な線画がとにかく可愛くて綺麗 味のあるキャラクターに見た後なんだか癒される 新しい発見や不思議は遠くにばかりあるわけでは無いんだなと気づく コロナ禍の今も通ずるものがあるじんわりした一冊 個人的には須藤先生にしては珍しい失恋女子のお話が好きです 人生の答えが見つかる珠玉のファンタジーアタゴオル ますむらひろし名無しヨネザアド大陸に在る不思議な世界『アタゴオル』 猫が自立し人間と同じく話しながら生きる者達の 不可思議な事が当然である日常の物語 全ての生き物達は個々で自立している "徒党を組まない"関係であることが一番の支え合いになっている そんな関係性がとても気持ち良く 今読むとまた深い 気持ちの良い珈琲が飲めて 気持ちよく呼吸ができる世界 今読むとまた深い! アタゴオルに限らずますむらひろし作品は全てが緑の香りを感じる 何処かへ行きたいけど何処へも行けない時 なんとなくモヤモヤした時 答えが見つかるかもしれないシリーズです。是非! (初登録:初クチコミです!よろしくお願いします) PHEVだったら実際に車中泊できる異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV 灯まりも 芳賀概夢名無しアウトランダーPHEV乗ったことありますが、割と社内広いし車中泊できます!w 実際地震で被災した知人はアウトラの蓄電された電気で皆にドライヤーとか貸してたらしいです。 しかし異世界行っても車中泊なのか〜ー!という社畜の憂鬱さでウッとなってしまいましたが発想は新鮮! 今後に期待! ヤンキー×異世界転生×悪役令嬢!? #1巻応援ヤンキー悪役令嬢 転生天下唯我独尊 赤信号わたるsogor25万を超える構成員を抱える伝説の暴走族「暗永遠熱斗(アントワネット)」の頭である岩馬竜二は、開始3コマ目でいきなりバイク事故により死んでしまいます。 そして気が付くと、かつて妹に読み聞かせしていた絵本に登場する悪役令嬢・エリザに転生してしまっていました。 竜二が転生した場面はちょうどエリザがお姫様であるマリアをスパイ容疑で陥れようとしている瞬間。 しかし竜二は喧嘩っ早いところはありますが元々は曲がったことが嫌いで他人想いな性格。 そんなわけでこの作品は、悪役令嬢・エリザに転生してしまった竜二が、エリザがやろうとしていた悪事を 自分の信念に基づきブッ潰していく様子を描いていく作品です。 作品のベースは竜二もといエリザがその男気のまま突っ走っていくコメディなんですが、悪事を正していく姿には一本芯の通ったものがあり、 また、竜二の妹にまつわる切ないエピソードも描かれていたりとただ笑えるだけではない、いろんな魅力のある作品になっています! 1巻まで読了不朽の名作『塩の街』のコミカライズ作品 #1巻応援塩の街 ~自衛隊三部作シリーズ~ 弓きいろ 有川浩 有川ひろsogor25この作品は『図書館戦争』『阪急電車』『フリーター、家を買う。』などで知られる有川ひろさんのデビュー作である小説『塩の街』のコミカライズ作品です。 舞台は突如発生した「塩害」により関東の人口が3分の1にまでなってしまった日本。 一般的には塩害とは塩分の影響により農作物などに被害が生じることを言いますが、この作品における「塩害」はそれとは全く異なります。 それは、作中で描かれている街中にまるで雪のように塩が積もっていることからも分かると思います。 そんな「塩」に囲まれた東京で生きる女子高生の小笠原真奈と、彼女と共に暮らす秋庭高範の2人を描いていくのがこの作品です。 『自衛隊三部作』と呼ばれるシリーズの1作目に数えられるこの作品は、ミリタリー要素や「塩害」の正体にまつわるSF的な要素も織り交ぜつつ、真奈と秋庭の2人に訪れる数々の出会いと別れを通して変化する2人の関係性を描いていく、崩壊寸前の世界で育まれる純粋な愛の物語です。 原作を読んだことのない人はもちろんですが、"塩"の描写がビジュアライズされるだけで世界観の理解度がグッと高まるため、原作既読の人にもおススメしたい作品です! ※ ちなみにこの作品のWikipediaには「塩害」や物語全体のネタバレが書かれているので、作品を楽しみたい方はWikipediaを見る前に作品を読むようにしてください(笑) 1巻まで読了「隊務スリップ」読んでみた隊務スリップ 新田たつおかしこ東京に核テロが起こった近未来、首都・熱海にある饅頭屋が経営危機を回避するために社員全員が軍隊に徴兵されることになった。主人公は饅頭屋の社員の中でも一番ひ弱だと周りから言われているが、実はあるすさまじい能力の持ち主で…という話。特にラスト2巻からの展開がよかった。大御所漫画家の力技を堪能できる(いい意味で)。 「静かなるドン」が1年で6億円も売れたと聞いたのがきっかけで今回初めて新田たつお作品を読みましたが、キャラもコマ割りも分かりやすいし、「なんで饅頭屋w」「いも虫スーツって何w」といちいちツッコミたくなるギャグが面白かったです。他の作品も読んでみたいと思いました。 少しだけ、遠い世界の物語。台所のドラゴン みよしふるまち 縞田理理ナベテツ80年代の東欧、今は無きヨーロッパの社会主義国を舞台にした作品ですが、時代の空気感や社会というものが巧みに描かれていると読了後に感じられました。 ドラゴンが登場するファンタジーというと中世をイメージすることが多いのですが、作中はまだ冷戦下であり、「今」ではない社会、非日常とリアルとの間に独特の距離感を与えてくれています。そして、そのことがこの作品に柔らかな幻想感と優しいフレーバーを与えてくれているのではないかと思います。 主人公のののちゃんは美大の留学生であり、異国で新生活をスタートしたばかり。そこで出会ったのはドラゴン(?)のとかげちゃん。 一人と一匹が過ごす毎日は、ここではないどこか、我々の今住んでいる場所から少しだけ離れていて、どこか懐かしく、温かみを感じます。 パソコンもスマホも無い日常。それは数十年前の現代であり、決して遠い昔の物語ではない。そんな風景を思い出させてくれる、ちょっとだけ離れたファンタジーの佳作であると思います。手乗りサイズの可愛い神様!ちびもの ~ちびのもののけ~ 東雲水生サミアド住人の物品を隠して喜ぶ『ないないの神様』と、神様が宿る家に引っ越してきた少女のコメディ漫画です。 隠した物は諦めた頃に返却仕様ですが、ポンコツ神様なので何処に隠したか解らなくなり涙する事も…というか毎回。 ないないの神様はシンプルに迷惑なので人間に嫌われるのが当然ですが、可愛い神様と可愛いモノ好きの少女は何故か意気投合。座敷わらしや猫又も登場して楽しく毎日を過ごします(物は無くなるけど)。 漫画の面白さは普通ですが、とにかく神様が可愛いです。語尾の「のシ」も可愛いし好物のマシュマロを「ま白麿(ましろまろ)」呼ばわりするのも可愛いです。座敷童子や猫又やペットの犬も可愛いのシ。吸血鬼を滅ぼす終わりのセラフ 鏡貴也 山本ヤマト 降矢大輔starstarstarstar_borderstar_borderNanoある日突然、未知のウイルスによって世界は滅びた。 生き残ったのは子供だけ。 彼らは地の底から来た吸血鬼によって支配されていた。 8歳の時、優一郎は親に殺されかけ、孤児院へと連れてこられた。 同い年のミカエラをはじめとする、新しい家族。 しかし突如致死性のウイルスが蔓延、大人たちが倒れていく中、地下にいた吸血鬼たちに優一郎たちは保護される。 それから4年後、吸血鬼たちに支配されながらも、ミカエラは脱出の計画を練っていた。 優一郎は家族たちとともに逃げ出そうとするも、吸血鬼の罠にはまり全滅、隙をついて優一郎のみ脱出に成功する。 そこは、世界は、滅んでなどいなかった。 優一郎たちは吸血鬼にずっと嘘の話を聞かされていたのだった。 そこに吸血鬼殲滅部隊を名乗る軍人グレンが現れる。 優一郎は彼に拾われ、吸血鬼たちへの復讐を誓う。 フェリド様めっっっちゃ好き……ずるいやろあんなん…… ストーリーというか構成というか、厚みあるのにすごく読みやすい。 画が綺麗だし、するすると読める。 フェリド様が良すぎてそれだけで読む価値がある。 自分のツイート検索したら7年位前あらぶってて笑いました。 フェリド様を宜しくお願いします。 ジャンプラのUBIゲームマンガ賞受賞作品がアンソロにJUMP+×UBISOFT Present ANTHOLOGY COMIC 青春ノ敗北 長瀬宙夢 サイモトキ イマイカツホ TSCRたかきょうの新刊を見てたら、2021年に行われた少年ジャンプ+×UBI ゲームマンガ賞のやつがアンソロジーコミックになっててびっくりしました。いまみても別に賞の募集要項のところに、副賞として単行本がでますよとか書いてないのでこれはうれしい副賞ですね! https://www.shonenjump.com/p/sp/ubi/ ▼収録作品 長瀬宙夢『HAPPY VAAS DAY』 サイモトキ『インサイド』 TSCR『WRENCH MAKE SOME NOISE!』 青春ノ敗北『アサシンクリード シンダース』 イマイカツホ『黒猫夜話UBI編』 山本さほ【特別描き下ろし】 笠間三四郎【特別描き下ろし】 植杉光【特別描き下ろし】 目次見てびっくりしたんですけど、受賞者の作品のほかにゲーム好きで知られる山本さほ先生と『デッドプール:SAMURAI』笠間三四郎&植杉光先生の描き下ろしも入ってました。青い悪魔青の祓魔師 リマスター版 加藤和恵starstarstarstarstar_borderNano学歴もない喧嘩ばかりの燐は、弟の雪男と育ての親である藤本獅郎と修道院で暮らしていた。 少しでもまともになろうと勧められた料亭の面接へ向かう燐。 そこで悪魔と出会ってしまう。 すんでのところで獅郎が到着し、祓魔師として悪魔を祓い燐を救う。 しかし、その時自分の父親だと名乗る悪魔サタンが獅郎に憑りついてしまう。 憑りつかれてもなお燐を助けようと抵抗した獅郎は死んでしまう。 何もできずにいた自分を悔やみ、サタンをぶん殴るという目標の為、燐は祓魔師になることを決意する。 まずは連載再開おめでとうございます。 アニメ始まる前には読んでたので、始まったのもう10年以上前かと思うとびびりますね。 アツいザ少年マンガ(と思っていたけどダークファンタジーというくくりらしい)。 絵がとても丁寧で綺麗で読みやすい。 アニメもすごく良かった。おすすめ。優しい物語おやすみ前にひとつだけ MiyakoMiiyaむ優しく不思議な物語の詰め合わせ。 「いただきます」と「賢者の口笛」が好きでした! コミティア好きだった自分としてはなんだか昔のコミティアを思い出してしまいましたね… 柔らかいタッチで不思議な話 まさに 寝る前にゴロゴロしながらこんな話を読んで眠りにつきたいと思ってしまいました。 あらすじを見ずに読むこと推奨! #1巻応援死神探偵エルリアの解 海冬レイジ かんざきももたsogor25ブラック企業に勤める南寺ユウはある日、会社で起きた殺人事件の容疑者となってしまいます。 そこに現れたのは自らを「名探偵」と名乗る少女・エルリア。 彼女の活躍により真犯人を見つけ出すことができたユウは、エルリアに誘われる形で彼女の家の執事として働くことになります。 …というのが一話前半の大まかなあらすじなんですが、実はこの内容は作品紹介ページにある「公式のあらすじ」の内容とは全く異なります。 その理由は一話の最後十数ページを読めば分かるのですが、そこまで読むと物語の見え方がガラッと変わってしまいます。 そのため、可能であれば公式のあらすじを読む前に1話の試し読みを読むことをお勧めします! もちろん作品全体としても一話の出オチというわけではなく、二話以降でユウは最善の未来を引き寄せるために、探偵であるはずのエルリアが"殺人事件に遭遇しないように"奮闘することになります。 果たしてそれはどういう意味なのか、それはぜひ作品を読んで確かめてみてください!自分にとっての小畑健はこれCYBORGじいちゃんG 小畑健六文銭自分にとっての小畑健先生はこれなんですよね。 初めて読んだ時、ギャグの勢い(今読むと古き良き昭和のかほりがしますが・・・)絵柄の綺麗さもあってすごい好きでした。 その後『人形草紙あやつり左近』『ヒカルの碁』そして『DEATH NOTE』と、原作つきではじめてから、本作のようなギャグが薄くシリアス寄りで、ちょっと違和感を感じてました。 最初にみたものを親と思う、刷り込みのようなものです。(全然違う) 絵は相変わらずキレイなんですけどね。 ただ、今思うと、この美しい絵柄は濃厚なストーリー漫画のほうがマッチしますね。ギャグ漫画だともったいない感じがします。 何がもったいないかは、ちょっと筆舌に尽くしがたいのですが。 さて、その内容なんですが・・・これもタイトル通りです。 農家やっているおじいちゃんがサイボーグになって、家族を巻き込んでわちゃわちゃする話です。 サイボーグなんで、ミサイルだしたり、高速で動いたり、もうなんでもあり。 内容も、孫の授業参観いったり、銭湯いったりの日常っぽいものとか、同じく発明家のライバル社礼頭(しゃれこうべ)と対決したりとか基本1話完結形式。 子供ながらに、この勢いだけのギャグ展開好きでした。 今になって再度読み返すと、そこも、もちろんいいのですが、目につくのは若い女性キャラの妖艶さ。 小畑健先生の女性って妙に色っぽいですよね。 本作も、ふんだんに登場します。 1話だけ登場する女性キャラだけでなく、学校の先生とか、特に、ばぁちゃんの若い頃。(2巻表紙になってます) すごく良くて、これだけでも読む価値のある眼福だったりします。 89年連載なのに、絵柄に全く古臭さを感じない、才能をビシビシ感じさせてくれる初期作だと思います。 余談ですが、ヤングばーちゃんは、るろうに剣心の高荷恵のデザイン上のモチーフだそうです。(るろうに剣心4巻制作秘話より) ちょっと似ているかもしれない。。。懐かしの人生初「桂正和」作品D・N・A2 ~何処かで失くしたあいつのアイツ~ 桂正和六文銭当時学校で桂正和を読んでいるとエロいみたいな風潮があって、小学生でウブだった私は、ジャンプを買ってもこれだけは読まないように頑張っていました。 ページをめくってて本作がでてくると慌てて数ページ飛ばして違う作品に移動する。 テレビのエロシーンがでるとチャンネルを変えるようなものをイメージしてもらえれば、大体あってます。 ・・・今思うと意味不明な努力なのですが、最終的には、魅力に抗えずなんだか悪いことしているような背徳感を感じながら、影でこそこそ読んでいた思い出深い作品です。 「少年」ジャンプなのに結構際どい描写をしており、 さすが俺たちの桂正和!と神格化し、同時に、そこにしびれて憧れておりました。 さて本作の内容なのですが、タイムトラベル×SF×バトル×ラブコメといった属性で、自分としては初めてタイムトラベルものの味わい深さを実感した作品。 エロばかり強調してましたが、内容もしっかり面白いんです。 未来は、人口増加が問題で2人以上の子供をつくったら死刑になるほど深刻な状況。 そんな中、何人もの女性を虜にして1人で100人以上も子孫を残したプレイボーイのDNAをもった男がいたことが判明。 ただ、判明したときには彼はすでに死亡していた。 問題は100人以上いるという彼の子孫。 同じようにプレイボーイ気質であることは予想できたため、大元である男のもとにDNA操作をしに未来からやってきたという流れ。 その男が子供をつくるまえにDNAをいじって、プレイボーイじゃなくさせてしまおうって魂胆である。 そのプレイボーイのDNAをもった大元の男が主人公の桃生純太で、DNA操作をしに未来からやってきたのが、ヒロインの葵かりんである。 ちょっと運命入ったボーイミーツガールである。 ところが、現代の純太はプレイボーイどころか、もてない・さえない男で、かりんも不思議に思うが個人情報が対象と一致したことからDNA操作を実行する。 が、その際に使用した弾丸が実は誤ったもので、これが原因で逆に彼のプレイボーイのDNAを目覚めさせてしまったという展開。 つまり、プレイボーイをなおすために未来からやってきてDNA操作をしたから、プレイボーイができてしまったというタイムパラドックスが起きる。 基本路線はこんな感じで、プレイボーイの能力を使って女の子を虜にしたり、それが他の男の嫉妬を買ってすったもんだあったり、なぜかパワーアップ(超サイヤ人みたいになる)して、サイキック能力なんかも出てバトル展開がはじまったりと色々飽きさせない展開が続きます。 とまぁ、ここまでだったら普通の漫画なのですが、やはり桂正和は一味違います。 特に最終巻の怒涛の展開は、個人的に我が漫画史上で忘れられないほどの名シーンの連続です。 黒幕、つまりDNA操作で間違って撃ったと思ったのが、実はとある陰謀で罠にはめられただけという真実。 その陰謀とDNA操作の狙い、かりんと純太の本当の関係、そして最後、タイムトラベルにつきものの別れ・・・すべてがつながった時、えもいわれぬ感動が押し寄せます。 ネタバレになるので詳細は割愛しますが、全5巻と1日で読めると思いますので、ぜひ読んでいただきたい。 5巻だと打ち切りだったのかもしれませんが、自分はそんな風には感じず、むしろキレイに終わった作品だと思います。 逆に、人気がなかったのだとしたら隠れた名作だと言える作品です。 なろう異世界チーレムスローライフ小説が絵師ガチャSSRを引いた件 与えられたスキルを使って稼いで異世界美女達とイチャイチャしたい(コミック) 阿見阿弥 レンキしゅんえっちな名無しいやもうそれ以外何を言えと… 原作はタイトル通りというか、ノクターン連載の異世界転移でチート能力でハーレムなスローライフなご都合主義なイチャラブ物で大変にエロい作品なのだが… コミカライズに際してなんと絵師が、大変にやーらかそうでかわいいおにゃの子と、えっちなおひげ(歪曲的表現)に定評のある女流エロ漫画家、井ノ本リカ子先生という、大当たりを引き当てているのだ。 一応年齢制限はついてないため、女性のえっちなおひげ(歪曲的表現)は描かれていないし、この世界では貧乳の方が人気という設定なのでヒロインは巨乳美女ばかりで、井ノ本リカ子先生ならばスレンダー美少女でも大変にかわいいのがモブキャラでしかないというのは残念な所だが、なにせポプリクラブ休刊後は女性向けBLが多かった方なだけに、男性向け作品の連載というのは正に待ち望んでいた作品である。 しかも原作は結構な長編なので、どこまで描くかによるが長期的に描いてくれるという期待感も非常に大きい。 内容自体は割とノクターンノベルズではよくあるチーレム物というか、異世界に転移してチート能力で稼いでスローライフしつつ、美女を身請けしたり慕われてのハーレム物で、世界観やエッチ描写は原作の文章に比べるとやや淡泊にも感じるが、青年漫画であればやむ無しだろうし、この絵であればそんな淡泊さなんて全く気にならない。 失礼ながら原作小説のコミカライズという部分より、井ノ本リカ子先生の男性向け連載作品という部分が自分の中で非常にウェイトが多いのだが、激しいバトルや陰謀などの要素も薄く、安心して異世界スローライフを楽しむ日常エロ物語として十分におススメできる内容、どうか長期連載して欲しい。何だかなあ……7SEEDS 外伝 田村由美名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<96979899100>>
詩に強い関心を持っている女の子・薬研(やげん)は、国語教師との会話をたまたま聞かれたことをきっかけにクラスメイトの東雲(しののめ)と接点を持ちます。 普段からどこか挙動がおかしくてクラスでも少し浮いていた東雲ですが、それは彼女が五感の1つを感じると同時に別の五感も感じる「共感覚」という感覚の持ち主だったからでした。 「共感覚」といえば“音に色が見える”だったり“字に色が見える”などが代表的ですが、東雲の「共感覚」は『人の言葉を聞くとそれが獣の姿に見える』というもの。 その獣は言葉の意味や解釈、発した人間の感情などを反映した姿をしているらしく、そんな東雲との交流によって薬研は「言葉の獣」の世界へと入り込んでいきます。 詩や言葉に興味を持っていた薬研と「共感覚」を持つ東雲との出会いにより、2人が身の回りにありふれた「言葉」に対して理解を深めて心を耕す様子が見て取れます。 そしてそれが「言葉の獣」という形で視覚化されて描かれる、まさに物語がマンガとして描かれるべきものに昇華されている、そんな作品です。 1巻まで読了