ある日、新婚の雲上忠夫(くもがみただお)と愛子(あいこ)の元に突然落ちてきた「もののけ」の二人、紫電(しでん)と美風(みふう)。それから12年、紫電と美風の二人は忠夫と愛子の子どもとして普通の学校生活を送っていた…はずだったのだが? 時は折しも学校、役所など、あちこちでコンピューター導入が始まった時代。そんな中、ひょんな事から自我と知識欲を持ったコンピューターが現れた! そのコンピューターは二人のクラスメイト、北原知子(きたはらともこ)と有坂修(ありさかおさむ)をも巻き込み解析不能である、もののけの二人をこの世から抹殺しようとする! そこに妖怪ハンターの熊野堂権蔵(くまのどうごんぞう)やら人間界に暮らす他のもののけ、 木霊の児玉藍葉(こだまあいは)に妖チョウの四月一日菜乃(つぼみなの)までが現れて再び落ち着かない毎日が始まり… 息もつかせぬバトルの中に涙のスパイスを加え、小山田いくが遊び心満載で描いたドタバタ妖怪コメディーの決定版! 巻末に読み切り「ボッシュの地平線」も併せて収録!  小山田いく先生の当時の単行本コメント 『妖怪(もののけ)には、さまざまな名前がついてます。これらは、大昔からあった名ではなく、ほとんどは江戸時代にできたものだそうです。なぜなんでしょう? これほど多彩な妖怪を作ったのは、実は江戸時代の遊び心なのです。人間が本当に自然を恐れていた頃は、妖怪は『鬼』や『天狗』だけで十分だったのですから。だから僕もこの作品を自分の遊び心で描いてみました。』

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芹多実男 (せり たみお) が小学生の頃に海で出会った少女。二人はすぐに仲良くなり一緒に遊んだが、その時、突如浜を襲った地震と津波に遭遇し、名前も聞けないまま、離ればなれに…。時が経ち、中学2年生になった多実男は、そんな事を思い出しながらその海水浴場のそばにいた。親戚の五行家を久しぶりに訪れた多実男。そこには多実男と同い年のいとこ、彩(さい)がいたが、いきなり目の前に出てきた彩の姿に多実男はビックリ! なんとも怪しい格好で多実男の前に現れた彩だが、なんと、実は彼女は今や近所でも評判の霊感少女だったのだ。多実男をタミーと呼び、有無を言わさず除霊の助手として引っ張り出す彩。散々な目に遭い、助手を断ろうとする多実男だったが、彩に海で出会った少女の事を言い当てられ、彼女を探し出してもらうため渋々助手を続けることになり…。彷徨える画家の霊からテレビスタジオの地縛霊、はたまた友達の家に取り憑いたちょっとエッチな幽霊まで、彩とタミーのドタバタ除霊が始まった?! 彩とタミーの凸凹コンビが繰り広げる、ちょっとほのぼの、たまにエッチな霊能コメディー! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『昔、ある殿様が、悪さをした使用人を数人殺しました。すると夜毎その幽霊が出るので困った家来が殿様にそれを伝えると、殿様は「殺しただけでは飽き足らぬ連中だったが、極楽にも行けず迷っているとは、いい気味だ。」と言ったそうです。それ以来、幽霊は出なくなったとか…。あ~人間って怖い。』

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