高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁

高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁

今もなお、多くの野球ファンの心に深く刻み込まれている、元ヤクルトスワローズ伝説の投手・伊藤智仁。その半生を綴った書籍『幸運な男――伊藤智仁 悲運のエースの幸福な人生』(長谷川晶一著)を原案として、三度の飯より野球好き、むしろ三度の飯も球場で食べたい!という野球愛あふれるマンガ家・渡辺保裕氏が作画を担当したWeb連載が、ついにコミックになって登場!伊藤智仁の半生を全10話でリアルに描くほか、コミック限定のオリジナルストーリーや、「伊藤智仁×渡辺保裕×長谷川晶一」の豪華鼎談も掲載!
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試し読み
DaccHo!(だっちょ)

DaccHo!(だっちょ)

グラフィックデザイナー・漫画家として活動する著者が、うーちゃん(長女)とコウくん(長男)、家族との日常を描いたオールカラー・マンガ。自身のリアルな子育ての体験談を中心に、ほのぼのと心温まる、また思わず笑ってしまうストーリーが満載です!第2巻は、うーちゃんが2歳の頃のお話しを収録。
わがままDIY

わがままDIY

とことんパソコン自作にこだわるマニアな「ざしきわらし」と、普通のOL志乃のコンビを中心に、自作ネタ満載で送る超高密度マンガ!! “ざら”らしく、パソコン以外のネタも随所に仕込まれています。DOS/V POWER REPORT掲載分に加えてフルカラー描き下ろし特別編、わらし様と志乃による自作レクチャーも収録!
ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』

ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』

AKIBA PC Hotline!の人気Web連載が、200ページフルカラーの豪華装丁で初の単行本化。ステーキ・ハンバーガー・丼ものをはじめとする肉料理、レビューサイトでも話題の有名ラーメン店、ITと親和性の高いカレー専門店のほか、居酒屋、和食、甘味など、今話題の秋葉原グルメを「ちょび」と「姉ちゃん」がとことん食べつくします! 書き下ろしエピソードを2話、さらにアキバ歩きのお供に便利な秋葉原周辺地図も収録。お一人さまからデート、宴会まで完全対応の一冊です。
影絵が趣味
影絵が趣味
2020/02/15
優雅で楽天的な日本野球
ネット連載でも楽しく読んでいたんですけども、やっぱり実際に本になると、もういちど読みたくなってしまいます。 それにしてもノムさんの亡くなった同じ年に伊藤トモの漫画が世に出るというのは因果なことです。やっぱり伊藤を使い潰したというイメージは拭い切れないですからね。そうなってくると、伊藤トモは不運な男だった、となりそうなものですけど、この漫画は何故か『幸運な男』と題されている。 まあ、漫画内でも野村監督は、めちゃくちゃ悪そうな風貌で描かれています。巻末の対談では、それでも抑えぎみに描いたと言っていましたけど、やっぱり悪そうなジジイにしかみえない(笑) でも、いつでも、どこでも、伊藤トモはノムさんのことを悪く言わないんですね。追悼のインタビューでも ~あまりほめられた記憶がないですが、1度、新人の時にねぎらってもらった試合があって。それは今でも忘れない。5月の中日戦で、勝てはしなかったが9回くらいまで無失点で。次の日に野村監督に『ああやっていけば必ずこの世界で成功できるから』と声をかけてもらって、非常に勇気づけられた~ と言っています。 あるいは、野村監督の25年ぶりの謝罪では ~僕はあそこで代えられたら嫌でした。マウンドを降りるほうが嫌でした。投手は先発したら完投するのが当たり前です。何球投げようが関係ないです。先発として最後まで投げるのが使命だと思います。何とも思っていませんよ、監督~ もう、これだけで泣けてしまいます。 選手の酷使を美談にすり替えるな、という声があるということももちろんわかります。選手は酷使されるべきではない、これは間違いのないことでしょう。でも、そのいっぽうで、伊藤トモのようにマウンドに執着する投手がいてもいいと思うのです。むかしの野球はとても野蛮で、近年ではそれが改善されつつあり、今年の春のセンバツではつい球数制限が導入されて、めでたし、めでたし、というはなしでは必ずしもないと思うのです。じっさいに高校球児から球数制限に反対する声だってありました「僕が最後まで投げられなければチームが負けるから」と。 選手はたしかに酷使されるべきではない。ただ、あれはしてはいけない、これはすべきではない、といった制約が日本の野球をせせこましくしていることもひとつ事実ではあるでしょう。球数制限のような流れは、今後さらに強くなってゆくことでしょう。でも、かつて日本野球は優雅で楽天的だった、ということも忘れたくないなあと思うのです。最高のピッチャーが9回裏に、最高のバッターにホームランを打たれて、でも、ふしぎと笑顔になってしまう、そんなような。 でも、まあ、野球そのものがどんどん窮屈でシビアになってゆくなかで、野球の楽天性をもっとも強く体現している漫画があるうちは、優雅で楽天的な日本野球は滅ぼないでしょう。『高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁』も見事なまでに優雅で楽天的な日本野球を体現しています。最後のページで、それまで若い頃の姿で描かれていた伊藤トモが、とつぜん老けた現在の姿になって言うのです「ラッキーなんだと思います。ただ、それだけです」もう、この野球漫画的な楽天性にあふれた演出には涙を禁じえませんでした。
高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁

高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁

今もなお、多くの野球ファンの心に深く刻み込まれている、元ヤクルトスワローズ伝説の投手・伊藤智仁。その半生を綴った書籍『幸運な男――伊藤智仁 悲運のエースの幸福な人生』(長谷川晶一著)を原案として、三度の飯より野球好き、むしろ三度の飯も球場で食べたい!という野球愛あふれるマンガ家・渡辺保裕氏が作画を担当したWeb連載が、ついにコミックになって登場!伊藤智仁の半生を全10話でリアルに描くほか、コミック限定のオリジナルストーリーや、「伊藤智仁×渡辺保裕×長谷川晶一」の豪華鼎談も掲載!
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DaccHo!(だっちょ)

DaccHo!(だっちょ)

グラフィックデザイナー・漫画家として活動する著者が、うーちゃん(長女)とコウくん(長男)、家族との日常を描いたオールカラー・マンガ。自身のリアルな子育ての体験談を中心に、ほのぼのと心温まる、また思わず笑ってしまうストーリーが満載です!第2巻は、うーちゃんが2歳の頃のお話しを収録。
わがままDIY

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とことんパソコン自作にこだわるマニアな「ざしきわらし」と、普通のOL志乃のコンビを中心に、自作ネタ満載で送る超高密度マンガ!! “ざら”らしく、パソコン以外のネタも随所に仕込まれています。DOS/V POWER REPORT掲載分に加えてフルカラー描き下ろし特別編、わらし様と志乃による自作レクチャーも収録!
ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』

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AKIBA PC Hotline!の人気Web連載が、200ページフルカラーの豪華装丁で初の単行本化。ステーキ・ハンバーガー・丼ものをはじめとする肉料理、レビューサイトでも話題の有名ラーメン店、ITと親和性の高いカレー専門店のほか、居酒屋、和食、甘味など、今話題の秋葉原グルメを「ちょび」と「姉ちゃん」がとことん食べつくします! 書き下ろしエピソードを2話、さらにアキバ歩きのお供に便利な秋葉原周辺地図も収録。お一人さまからデート、宴会まで完全対応の一冊です。

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影絵が趣味
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2020/02/15
優雅で楽天的な日本野球
ネット連載でも楽しく読んでいたんですけども、やっぱり実際に本になると、もういちど読みたくなってしまいます。 それにしてもノムさんの亡くなった同じ年に伊藤トモの漫画が世に出るというのは因果なことです。やっぱり伊藤を使い潰したというイメージは拭い切れないですからね。そうなってくると、伊藤トモは不運な男だった、となりそうなものですけど、この漫画は何故か『幸運な男』と題されている。 まあ、漫画内でも野村監督は、めちゃくちゃ悪そうな風貌で描かれています。巻末の対談では、それでも抑えぎみに描いたと言っていましたけど、やっぱり悪そうなジジイにしかみえない(笑) でも、いつでも、どこでも、伊藤トモはノムさんのことを悪く言わないんですね。追悼のインタビューでも ~あまりほめられた記憶がないですが、1度、新人の時にねぎらってもらった試合があって。それは今でも忘れない。5月の中日戦で、勝てはしなかったが9回くらいまで無失点で。次の日に野村監督に『ああやっていけば必ずこの世界で成功できるから』と声をかけてもらって、非常に勇気づけられた~ と言っています。 あるいは、野村監督の25年ぶりの謝罪では ~僕はあそこで代えられたら嫌でした。マウンドを降りるほうが嫌でした。投手は先発したら完投するのが当たり前です。何球投げようが関係ないです。先発として最後まで投げるのが使命だと思います。何とも思っていませんよ、監督~ もう、これだけで泣けてしまいます。 選手の酷使を美談にすり替えるな、という声があるということももちろんわかります。選手は酷使されるべきではない、これは間違いのないことでしょう。でも、そのいっぽうで、伊藤トモのようにマウンドに執着する投手がいてもいいと思うのです。むかしの野球はとても野蛮で、近年ではそれが改善されつつあり、今年の春のセンバツではつい球数制限が導入されて、めでたし、めでたし、というはなしでは必ずしもないと思うのです。じっさいに高校球児から球数制限に反対する声だってありました「僕が最後まで投げられなければチームが負けるから」と。 選手はたしかに酷使されるべきではない。ただ、あれはしてはいけない、これはすべきではない、といった制約が日本の野球をせせこましくしていることもひとつ事実ではあるでしょう。球数制限のような流れは、今後さらに強くなってゆくことでしょう。でも、かつて日本野球は優雅で楽天的だった、ということも忘れたくないなあと思うのです。最高のピッチャーが9回裏に、最高のバッターにホームランを打たれて、でも、ふしぎと笑顔になってしまう、そんなような。 でも、まあ、野球そのものがどんどん窮屈でシビアになってゆくなかで、野球の楽天性をもっとも強く体現している漫画があるうちは、優雅で楽天的な日本野球は滅ぼないでしょう。『高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁』も見事なまでに優雅で楽天的な日本野球を体現しています。最後のページで、それまで若い頃の姿で描かれていた伊藤トモが、とつぜん老けた現在の姿になって言うのです「ラッキーなんだと思います。ただ、それだけです」もう、この野球漫画的な楽天性にあふれた演出には涙を禁じえませんでした。

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2020/02/15
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