吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前
最高に盛れてる女子高生マオを中心に結成されている女子7人集団「マオセブン」。 マオの一言で手足のように動く彼女らの命運は、とある事態を機に変わってしまった。 http://to-ti.in/story/maoni01 めっちゃくちゃ面白かったです!! 真面目に読んじゃってて、不思議なテンションとワードの連続に笑っちゃいました!! シリアスな状況ではあるのに、変なことになってるし! いやタイトルの意味って! 最高に盛れてる女子たちの青春……最高です! さて、極限状況下だろうが、平和な生活だろうが彼女らにはリーダー、指導者、カリスマ、教祖、そして崇拝する偶像が必要だったわけです。 そんなこと考えながら読んでいると、これって、宗教の話なのでは?とも思えてきます。 いやまさにそこを描きたいのでは? まだ1話の段階なので分かりませんが、マオは真っ先に動いてしまった。 しかし、組織論的にはリーダーは本人が動いてはならない。 そこで見つけてきたのが、物言わぬまさに偶像としての人物だったというのが面白いですね。 ふざけてるだけかと思って笑ってたんですが、どうやらかなり奥が深そうです。 まだこのジャンルにこの切り口あったかと驚かされましたし、このテンションで映画化してほしいです!!
sogor25
sogor25
1年以上前
「平成最後の天才が現れた。」 単行本1巻の帯に大きく書かれた一文。これを見た瞬間、私は『あ、これって"響~小説家になる方法~"のような作品なのかな?』と思いました。実際、主人公・戸田セーコは才能があるものの失語症気味でコミュニケーションに難のある人間として描かれており、1巻の前半まではセーコとその担当編集・タナカカツミを中心に描かれ、1巻後半では2人目のマンガ家・NORuSHとその担当編集・西との読み切りの人気アンケート対決へと話が進んでいきます。 このまま"セーコの物語"として、セーコの才能を描いていく物語なのかなと思いながら読み進めていましたが、2巻に入った辺りから徐々にその雰囲気が変わってきます。 1つのターニングポイントは2巻の冒頭、セーコがNORuSHに誘われてコミケに参加する所にあります。コミケを描くこと自体はマンガではよくあることですが、今作では新人とはいえプロの作家であるセーコが同人活動という形で他者の作品に触れ、影響を受けていくという形で描かれていきます。この段でセーコが"完全なる天才"ではなくなり、才能を持っていながら未完成で今後成長を控えている人間だということがはっきりと示されます。 また、物語が進むにつれて徐々にカツミやNORuSHの描かれ方も変わってきたように思います。カツミは1巻ではセーコとの関係性を中心に描かれていましたが、徐々に対戦相手である西や他の編集との関わり、そしてコミケで自ら発掘した新人マンガ家との関係が描かれていきます。また、NORuSHはセーコとの対決の中で、自らの創作活動との向き合い方、そして進んでゆく道について悩む様が描かれていきます。 つまり、この作品は「周囲に影響を与える"1人の絶対的な天才"の物語」ではなく、「1人のマンガ家とその周囲の人々が共に切磋琢磨しながら成長する"群像劇"」なのではないかと思うのです。 マンガ好きの中では話題になっている作品の1つだとは思いますが、あらすじや帯コメントなどの外からの情報ではなかなかそういう所まで見えてこないので、実際に読んでみて面白いかどうか判断してほしいと思う作品の1つです。 2巻まで読了