マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ たしか中学生くらいの時に一回一巻読んでそんなに面白くないなって思ってやめたんだよな。それから色々読んでやっと倉多江美の良さがわかって読もう読もうと思っていたが入手がちょっと大変だったが数年前に新装版が出た買おうと思っていたがタイミングが合わずに買っていなかった。で今回で買って読んだがすごいよかった。2巻以降になると一気に面白くなる。 ・特に好きなところは? コティを中心に淡々と物語が進んでいくが登場人物が心情を吐露するシーンになると途端に雰囲気が変わるところ。ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネとチフス・ド・ラ・ブルトンヌが好き ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! フランス革命期の政治家ジョゼフ・フーシェをモデルでジョゼフ・コティが主人公でナポレオンのロシア遠征の失敗までが描かれている。フランス革命の前後の知識とかがあるとより楽しめると思う。あとなぜタイトルが「静粛に、天才只今勉強中!」になっているのかが知っている人がいたら教えて欲しい。ちょっとタイトルと内容がかけ離れている感はある
SS
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1年以上前
「特撮系か〜おもしろそう読もうかな!」とかあらすじ読んで軽い気持ちで手に取ったら『掛かったな!』と殴られた気持ちです。これはガチのやつ。ある意味あらすじサギです。良い意味で。 いわゆる特撮系ヒーローを題材にした漫画は多く、トクサツカガガとかサンレッドとか怪獣8号とか『ヒーロー』をどの角度から描くかで表現方法が変わりますが、これはガチで『特撮ヒーロー』を真正面から現実のものとして解体しているように感じます。一巻巻末のコメントが芯を捉えて暴露してくれてました。 そもそもの特撮がスタートした昭和の時代が、何を経てきて何を求め、表現者たちは何を吸収して産んだのか。そしてそれを受け取る、そうではない時代の人とそれを受け継ぎ渡そうとする中でどう解釈したか。 描き手の脳内レポートのように緻密かつ素直、そして愚直で偽りないものを含有し、ストーリーが描かれていると感じます。なので、読み手として受ける場合にはなかなか気合入れて踏ん張らないと対峙しきれないかも。足腰に力が入りました。 なかなかこうして講演のように、「これは私の考えなんですけどね…」とぐつぐつ煮込んだ話を読ませてくれる漫画を出されるのも久しくなっていたので、読み応えに放心しています。岩でも飲んだかな…という感じ。 誰かれともなくおすすめは難しいのですが、人がめちゃくちゃ煮込んで作った煮凝りみたいなものを摂取したい時にいいかと思います。 今のこの時代に、この漫画がいろんな媒体で話題作として紹介されることに、死なないサブカルのひゅうひゅうとした息を感じます。おれたちはしぶといな。よかったよかった。