あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前
Dr.スランプにうる星やつら(1981年)、マクロス(82年)、キャプテン翼やクリーミィマミ(83年)、そして風の谷のナウシカは84年……僕らが夢中になった80年代の、あの時のアニメ。 今になって気付くのは、それらを創っていたのは、実は誰かの「父ちゃん」だった、ということです。 アニメ屋の「父ちゃん」がいる日常って、どんなだろう……。そんな興味を漫画にしたのが、この『アニウッド大通り』です。 ★★★★★ 主人公の父は、TVアニメの演出家(監督)。かつてガンダムの名作回に関わり、今では有名作品を手掛ける父は、あまり家に帰らないけれど、家では子煩悩で愛妻家。子供と自作のゲームで遊び、TVを楽しみ、普通の父親が教えないようなことを教えてくれます。 そんな父を持つ主人公の小五男子は、みんなとバカをやりながら、ノートに次々と漫画を描く日々。そして父の仕事を見て、アニメや映画への憧れを持つようになります。 友達との遊びや二年生の妹との毎日は、懐かしい80年代の団地の風景。しかし妹は物凄く絵が上手かったり、父譲りの壮大な制作を兄妹で行ったりと、普通とはやはり、ちょっと違う。 こんな風に未来のクリエイターは生まれるのかな……と、ちょっと羨ましくもあり。 主人公の日々には、今までにない出会いがある一方、周囲に少しの変化があり、おバカ男子ではいられない寂しさが次第に訪れます。 時を同じくして父も、作家性が世間に受け入れられず、干されるように。「映画」に思い入れがある彼は、「巨匠が投げ出した映画作品」の代役を提示され、心が揺れます。そして……。 ★★★★★ よくよく見ていると、出てくる作品から年代がある程度絞られてきて、リアリティがあり、歴史物語としても楽しめます。 書籍版の巻末に入っている漫画は、作者の記伊孝先生が宮崎駿監督の「東小金井村塾」で学んだことを記したエッセイ。作者のギリギリ具合と現場の熱気が面白い! 最後に、この作品は記伊孝先生の個人出版。kindleで出版したものを星海社が書籍にしています。kindle版は2020年2月現在11巻に対して、書籍版3巻はkindle版6巻まで収載とのこと。単行本の早期対応を待望!
nyae
nyae
1年以上前
とにかくすごい漫画が生まれたなと思います。語彙力ないので、このクチコミ読んでもストーリーは理解できないと思いますが(自分もそんなに分かってないかも)、興味のある方だけ読んでください。 まず、特徴として舞台が深海なので1巻の3分の2ほどのページがほとんど黒くて暗い(内容がではなく)。紙の単行本見ると一目瞭然。あるところから突然紙が白くなるので、ここから何かがガラッと変わるんだなというのがわかる。 いざ読み始めると、前半はひたすら命の危険が伴いながらも目的のために深海の底を行くリビティナとジャック2人の様子が描かれます。ここまでで既にそこそこの長旅をしてきた様子。リビティナは深海で生まれ浅海を知らないので、ここを抜け出したいと思っている。一方ジャックは、浅海で生まれ育ち、とある出来事(これもまだ謎)をきっかけに、深海から故郷への帰還を目指しています。しかし、2人はいつどこでどのように出会ってなぜ共に行動するようになったのかは、1巻には描いてありません。そんなところも含め、謎がとにかく多い。 前述のガラッと変わるところからは、事情がありジャックと別行動になったリビティナの正体が明かされます。その姿が予想外すぎて驚きました!同時に登場人物も一気に増えるとともに、深海の歴史と知られざる秘密も徐々に暴かれるが…と、ざっくりいうとそういう話。 他のコメントにもありますが、常につきまとう不安感・得体の知れない感がメイドインアビスやBLAME!ぽさがある。ダークファンタジー好きにはたまらない内容だと思います。謎が多い分、なにか凄いものが隠されていそうな気がしてとても興奮します!