自分が一番好きなジョジョジョジョの奇妙な冒険 第4部 モノクロ版 荒木飛呂彦ピサ朗ジョジョは各部でかなり作風も内容も傾向も変わる作品だけど、自分が一番好きだと言えるのは4部。 舞台は日本の町一つ、ラスボスはただの殺人鬼と、スケールの大きさで言えば歴代でも小さいのだが、その分、身近な恐怖や能力者が生きる世界という物が見えやすく、想像力を刺激される。 出てくるスタンド能力も直接戦闘には役に立たないようなスタンドが多いのだが、見事に幅が広く活用悪用、非常に多彩な使い方を見せてくれる。 この「その世界にいる能力者たちの日常生活」感は選ばれた実力者ばかりの3部や犯罪に利用している5部に挟まれてる分、かなり独特な物があり、リアルタイムで読んでいたというのも有るが、世界の生活感や地に足のついた空気が非常に気持ちよかった。 ただ当然ながら特別な能力者が普通の日常生活を送っているとも限らないと悪用する犯罪者も出てくるのだが、こいつらが実に醜悪で生活感がある分、日常に潜む恐怖とも言える怖さや凄みがあり、能力以上に能力者、つまりは人間が怖いと描かれていて凄い。 そして同時にスタンド使いではないただの人間がキーマンとしても描かれていて、ゾクゾクする。 ジョジョは人間讃歌だと言うが、まさにこの4部こそスタンド能力が有ろうが無かろうが、人間の悪意や醜さ弱さを描きつつ、人間の善意や美しさ強さを描いているのではないかと感じる。 とはいえ先述したように、スタンド能力の多様性も随一であり、バトルに日常に様々な面で活躍するスタンド達も非常に見応えがある。 「弓と矢」や承太郎、ジョセフ等2,3部も読んでいた方が良い場面もあるが、基本は超能力者達の居る町の日々だと分かっていれば十分楽しめる内容で、入門用のジョジョとしてもオススメ。ピサ朗1年以上前『漫画に登場する印象的なクリーチャーを教えて』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『恋する寄生虫』を読みたいにしました。恋する寄生虫三秋縋ホタテユウキしおんピサ朗1年以上前『ONE OUTS』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『けだものたちの時間~狂依存症候群~』を読みたいにしました。けだものたちの時間~狂依存症候群~big brotherピサ朗1年以上前『野望の群れ』を読みたいにしました。野望の群れ司敬ピサ朗1年以上前『霧島嵐児』を読みたいにしました。霧島嵐児かざま鋭二大久保篤の原石時代B壱 大久保篤ピサ朗ソウルイーター以降はヒットを出している大久保篤の初連載、スタイリッシュな能力バトルと言語センスに、幻想的で奇怪な背景等、後の作品でも見られる作家性は既に確立している。 連載時は結構楽しんでいたのだが、幻想的で奇怪な背景は見難さを感じる事も有ったり、言語センスが突き抜けすぎてわかりにくかったり、まだまだ新人ということなのだろうけど、後半、「恐怖工場編」からはとんでもない作品になっている。 極悪非道を優しく歌い上げるような詩的センス、激しくもクールでだらしないアクション、それまでの見難さ、分かり難さは一気にむしろ美しさすら感じる独特の境地に至り、明らかに「開花」した。 もっともこの頃には既に打ち切りが決まっていたのか、間もなく打ち切りを食らったのだが、その後ドラマCDを出したりこの作品も一定の人気は得ているようだ。 作者自身は以後ソウルイーター、炎炎ノ消防隊とヒットするが、この作品の頃程のごちゃごちゃ感は鳴りを潜めていて、研磨され輝きを増しているのは間違いないのだが、この作品の帯びている原石故の輝きは無くとも、巨大な岩のような存在感は失われているようで、同じ作者でありながら作風的にはむしろ独特な作品になっている。 間違いなく大久保節は存在しつつも、ソウルイーター以後に比べるとお勧めしにくい部分も有るが、ファンなら読んで欲しい作品。ピサ朗1年以上前『独り言広場』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『リビルドワールド』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『金田一蓮十郎』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『田中と鈴木』を読みたいにしました。田中と鈴木太川善之 « First ‹ Prev … 9 10 11 12 13 14 15 16 17 … Next › Last » もっとみる
自分が一番好きなジョジョジョジョの奇妙な冒険 第4部 モノクロ版 荒木飛呂彦ピサ朗ジョジョは各部でかなり作風も内容も傾向も変わる作品だけど、自分が一番好きだと言えるのは4部。 舞台は日本の町一つ、ラスボスはただの殺人鬼と、スケールの大きさで言えば歴代でも小さいのだが、その分、身近な恐怖や能力者が生きる世界という物が見えやすく、想像力を刺激される。 出てくるスタンド能力も直接戦闘には役に立たないようなスタンドが多いのだが、見事に幅が広く活用悪用、非常に多彩な使い方を見せてくれる。 この「その世界にいる能力者たちの日常生活」感は選ばれた実力者ばかりの3部や犯罪に利用している5部に挟まれてる分、かなり独特な物があり、リアルタイムで読んでいたというのも有るが、世界の生活感や地に足のついた空気が非常に気持ちよかった。 ただ当然ながら特別な能力者が普通の日常生活を送っているとも限らないと悪用する犯罪者も出てくるのだが、こいつらが実に醜悪で生活感がある分、日常に潜む恐怖とも言える怖さや凄みがあり、能力以上に能力者、つまりは人間が怖いと描かれていて凄い。 そして同時にスタンド使いではないただの人間がキーマンとしても描かれていて、ゾクゾクする。 ジョジョは人間讃歌だと言うが、まさにこの4部こそスタンド能力が有ろうが無かろうが、人間の悪意や醜さ弱さを描きつつ、人間の善意や美しさ強さを描いているのではないかと感じる。 とはいえ先述したように、スタンド能力の多様性も随一であり、バトルに日常に様々な面で活躍するスタンド達も非常に見応えがある。 「弓と矢」や承太郎、ジョセフ等2,3部も読んでいた方が良い場面もあるが、基本は超能力者達の居る町の日々だと分かっていれば十分楽しめる内容で、入門用のジョジョとしてもオススメ。ピサ朗1年以上前『漫画に登場する印象的なクリーチャーを教えて』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『恋する寄生虫』を読みたいにしました。恋する寄生虫三秋縋ホタテユウキしおんピサ朗1年以上前『ONE OUTS』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『けだものたちの時間~狂依存症候群~』を読みたいにしました。けだものたちの時間~狂依存症候群~big brotherピサ朗1年以上前『野望の群れ』を読みたいにしました。野望の群れ司敬ピサ朗1年以上前『霧島嵐児』を読みたいにしました。霧島嵐児かざま鋭二大久保篤の原石時代B壱 大久保篤ピサ朗ソウルイーター以降はヒットを出している大久保篤の初連載、スタイリッシュな能力バトルと言語センスに、幻想的で奇怪な背景等、後の作品でも見られる作家性は既に確立している。 連載時は結構楽しんでいたのだが、幻想的で奇怪な背景は見難さを感じる事も有ったり、言語センスが突き抜けすぎてわかりにくかったり、まだまだ新人ということなのだろうけど、後半、「恐怖工場編」からはとんでもない作品になっている。 極悪非道を優しく歌い上げるような詩的センス、激しくもクールでだらしないアクション、それまでの見難さ、分かり難さは一気にむしろ美しさすら感じる独特の境地に至り、明らかに「開花」した。 もっともこの頃には既に打ち切りが決まっていたのか、間もなく打ち切りを食らったのだが、その後ドラマCDを出したりこの作品も一定の人気は得ているようだ。 作者自身は以後ソウルイーター、炎炎ノ消防隊とヒットするが、この作品の頃程のごちゃごちゃ感は鳴りを潜めていて、研磨され輝きを増しているのは間違いないのだが、この作品の帯びている原石故の輝きは無くとも、巨大な岩のような存在感は失われているようで、同じ作者でありながら作風的にはむしろ独特な作品になっている。 間違いなく大久保節は存在しつつも、ソウルイーター以後に比べるとお勧めしにくい部分も有るが、ファンなら読んで欲しい作品。ピサ朗1年以上前『独り言広場』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『リビルドワールド』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『金田一蓮十郎』をフォローをしましたピサ朗1年以上前『田中と鈴木』を読みたいにしました。田中と鈴木太川善之
ジョジョは各部でかなり作風も内容も傾向も変わる作品だけど、自分が一番好きだと言えるのは4部。 舞台は日本の町一つ、ラスボスはただの殺人鬼と、スケールの大きさで言えば歴代でも小さいのだが、その分、身近な恐怖や能力者が生きる世界という物が見えやすく、想像力を刺激される。 出てくるスタンド能力も直接戦闘には役に立たないようなスタンドが多いのだが、見事に幅が広く活用悪用、非常に多彩な使い方を見せてくれる。 この「その世界にいる能力者たちの日常生活」感は選ばれた実力者ばかりの3部や犯罪に利用している5部に挟まれてる分、かなり独特な物があり、リアルタイムで読んでいたというのも有るが、世界の生活感や地に足のついた空気が非常に気持ちよかった。 ただ当然ながら特別な能力者が普通の日常生活を送っているとも限らないと悪用する犯罪者も出てくるのだが、こいつらが実に醜悪で生活感がある分、日常に潜む恐怖とも言える怖さや凄みがあり、能力以上に能力者、つまりは人間が怖いと描かれていて凄い。 そして同時にスタンド使いではないただの人間がキーマンとしても描かれていて、ゾクゾクする。 ジョジョは人間讃歌だと言うが、まさにこの4部こそスタンド能力が有ろうが無かろうが、人間の悪意や醜さ弱さを描きつつ、人間の善意や美しさ強さを描いているのではないかと感じる。 とはいえ先述したように、スタンド能力の多様性も随一であり、バトルに日常に様々な面で活躍するスタンド達も非常に見応えがある。 「弓と矢」や承太郎、ジョセフ等2,3部も読んでいた方が良い場面もあるが、基本は超能力者達の居る町の日々だと分かっていれば十分楽しめる内容で、入門用のジョジョとしてもオススメ。