たか
たか
1年以上前
マンバ通信で知った、下着を作っていたおじさんが下着で働く女の子たちと出会う物語。⚠️ネタバレあり⚠️ https://manba.co.jp/boards/103525 地味で真面目なおじさんが慣れない環境で頑張っているのを見ると泣きそうになる。妻を亡くし、いままで縁のない風俗業に飛び込んでるならなおさらです。 下着メーカーの営業を定年まで勤め上げた進さん。1話では最初風俗と知らずに出勤し抵抗感を感じたまま働いていたのに、最後にはワイシャツに汗ビッショリかきながら掃除をしている。 そして必死に掃除する進さんの尻ポケットには、若かりし日の妻との写真があって…んもう!そういうところが本当に素敵…!! https://i.imgur.com/deFlUCK.jpg (『はたらくすすむ』安堂ミキオ) (ネタバレになるのであまり書きたくないのですが、進さんは元々ファッションデザイナーを目指していてお洒落への感度が高かった、というギャップもまた萌えます) 2話の「ナプキンを買って来い」と若い女の子にパシられるエピソードでは、予想を裏切る120点の完璧な対応で一瞬で進さんに惚れてしまいました。格好良すぎる(震え) 気づけば心の中で「進さん…!」と、さん付けしていました。持ち前の真面目さで、毎回毎回、自分で気付きを得る進さんに好感度うなぎ上りが止まらない。 進さんが好きすぎてここまで進さんのことしか書いてないですが、いままで漠然としか知らなかったピンサロとはどんな場所で、どんな業務があるのかしっかり描かれていて、大変勉強になります。 今後いつ娘にピンサロのことを打ち明けるのか、回想でしか登場していない息子との関係(これは来店フラグか)、和子さん視点での夫婦生活など、まだまだ気になることがたくさん。 風俗に縁がある人もない人も、どんな世代・性別の人が読んでも楽しめる作品だと思いますのでぜひ…!
ひさぴよ
ひさぴよ
1年以上前
> 「みなさんこんにちは。私の名前はぎぼあいこ。小学五年生。」 このあらすじを見た瞬間、ゾッと寒気がしました。 霊感ではありません。 実に興味深い漫画だ…という第六感を感じたのです。   宜保愛子(1932 - 2003)さん、ご存じの方も多いと思いますが、かつて一世を風靡した心霊番組に出演していた霊能力者です。 その人生は波瀾万丈なもので、幼少期の事故によって左目をほぼ失明してしまい、それがきっかけで霊能力に目覚め、人には見えない霊や魂が見えるようになるという漫画の主人公みたいな人物です。そんな宜保さんを主人公にして学校の心霊現象を解決するストーリーだなんて、絶対面白そうだと思いませんか…。 ひとまず読んでみての感想ですが、いずれも1話完結型なので読みやすいです。主に学校で怪現象が次々と発生し、それを宜保さんが霊を説得するなどして解決します。 かなり怖い話もあり、ちょっとハートフルな話もあり、心霊学園漫画としてなかなかの面白さです。中には「これはさすがに漫画向けのエピソードだろうな〜」と思ってしまう部分があるのは否めません。宜保さんが美少女すぎるし、時代背景も明らかにおかしいです。 宜保さんは1932年生まれですから、当時の学校生活はバリバリの軍国教育の時代だったはずです。なのに学校は昭和の雰囲気で、水洗トイレが登場したり、服装や設備が現代的すぎます。演出として仕方ないとはいえ、さすがにストーリーとの違和感はありました。 ところが3巻の3話目「鉄矢ちゃんの悲しみ」の回以降で、この漫画はまるっきり別の漫画へと変わります。 > 「ここからのお話は私が生きてきた戦争の時代のお話をしたいと思います」 というモノローグが突如現れ 「えっ・・? じゃあ今までの話はなんだったんだ・・・」 という気持ちは置き去りに、物語は戦時中の体験を描いたエピソードへ変わっていきます。 服装もモンペ服に変わり、厳しい軍国教育と食糧不足に悩まされる日々。最大の理解者だった兄を戦争で亡くし、弟も交通事故で亡くしているんですよね…宜保さん。 そして、空襲で地獄のような体験をします。生きてる人と、霊の区別がつかなくなるほど悲惨な状況に、宜保さんは遭遇してしまうのです。 後半はとても重い話が続きますが、それだけ宜保さんにとって戦争のことは忘れずにはいられない記憶として残っているという事が伝わる内容でした。 ===補足=== 他にも宜保愛子さんの過去が語られている漫画として、『MMRマガジンミステリー調査班』があります。 第2巻のノストラダムス大予言1999「人類は滅亡する!?(前編)」に宜保さんがゲストとして登場。キバヤシ達に、霊界の話や自身の幼少期の体験を語っています。興味があれば併せて読むと良いでしょう。
hysysk
hysysk
1年以上前
『刻刻』も大好きで本作も本当に楽しく読んでるのだが、先が気になり過ぎて我慢していたコミックDAYSを購読してしまった。今なら遡れば7巻の終わりから最新話まで途切れず読めるしめちゃくちゃ盛り上がってるから今ですよ今! 物語は終盤に差し掛かってるような気がする。7巻で「フクノカミは現代の人間の欲望や価値感覚が分からないのではないか?」という仮説が出てきた。我々は歴史を学ぶ時などに、過去を現在の感覚で捉えて「昔の人はこんなものを信じてたんだなぁ」などと上から目線になってしまいがちだが、実は「過去から現在がどう見えるか」という視点こそが重要なのだ。人間は昔からお金に振り回されてきただろうけど、今のように庶民がお金で頭がいっぱいな時代(株、FX、不動産、インフルエンサー、保険、仮想通貨…)ってあったのだろうか。 そういった「当たり前に過ごしているけど、よくよく考えたら変だぞこれ」っていうものを象徴的に表現するのに、ファンタジックな現象をうまく利用している。細かい描写に一貫性とリアリティがあって安っぽくならない。 堀尾先生自体はあんまりSNSとかやってなさそうなのに、IT系の話題もしっかり消化して小ネタに挟んでて面白い。あと個人的に恋愛描写が好き。心理戦とか駆け引きを描くのがうまいからかな。