さいろく
さいろく
1年以上前
この本は電子にもなっていないし1巻しかないし未完である。 とだけ書くと凄くアレなんですが、ヒラコー先生の一般作品処女作という貴重なモノでもあります。 それまでエロしか商業誌で描いてなかったので初一般単行本作品というと結構重要なところだと思う。 が!未完! Wikipediaによると ________ 打ち切りに際して、「ガム(掲載誌)? 知らねえよ。電話ひとつねえ。理不尽には無視で返すべきなのだ。故に知らねー」と、出版社との確執を吐露した。 ________ とのことなので本当にもったいない。 Amazonとかではほぼ送料だけで買えるので読んでみるのはアリだと思うのですが、何しろ普通に続きが気になってしまうので興味のある方だけでいいと思いマス。中古しかないんで先生に1円も入らんし。 ただ、この後「HELLSING」や「以下略」や「ドリフターズ」を描いてるこのヒラコー先生はWikipedia読むだけでも非常にかわいらしい性格なのでツイッターとかを遠くから見ながら応援するためにも本作も齧っておくと良いと思われます。 内容は当時のコミケをマンガマーケット、通称「マンケ」として同人バブル(萩原一至先生を悪く言ったりはしていない)において同人ゴロをやっていこうという、マンケ内での派閥争いとそのルールなどを含め非オタからは想像もつかないであろう謎の戦いを描いているもの。 「以下略」のどっかでネタにしているとWikiに書いてあるけどあったか思い出せないのでまた今度。
名無し
1年以上前
あとがきを読んで知ったのですが、作者が初めてLINEマンガで連載したものをまとめた短編集らしいです。LINEマンガで連載したことによって何が今までと変わるかというと、紙の雑誌と違い電子ではページ数の制限がない。それにより、ネーム制作時にページ数に合わせて内容を削ったりする必要がなく、胸躍ったとのこと。 だからといってものすごく長いものが出来上がっているわけでもないですが、そういう意味ではこれまでの中でものびのびと描かれた作品ということになるのかなと思いました。 ただあとがきのなかでも言及されていますが、好きなページ数でのびのびと描いたら面白くなるのかというと、そうとも限らないですよね。漫画って難しい。すごい伊藤潤二オタクみたいな人が読んだらなにか思うところがあるのかは気になります。個人的には4編全部面白かったですけど。 面白いというか、伊藤潤二作品を読んでて常々思うのは「読みやすい」ということ。この短編集とかとくに、表紙があまりキャッチーじゃないので表紙だけ見て買う人ってそんなに多くないのかなと勝手に思ってます。だけど、実際に読むとその読みやすさに驚きます。 最後の「まどろみ」がいちばん好きです。