ダークサイド・エンジェル
永きにわたる闇の魔物たちとの戦いも、ついに最終局面へ! 邪眼を宿す工藤夏生、治癒師の青地文矢、密教僧の吉祥たち3人は、すべての黒幕「御影蓮」の消息を追いかけ、遠野へと辿り着いた。そこに現われたのは、蓮が創りだした美しき傀儡・蒐(しゅう)と塊(かい)だった。文矢と吉祥は異界に突き落とされ、それぞれの場所で死闘が始まる。これまで夏生の人生をいいように翻弄し、その周囲を血に染めてきた蓮の正体と、その思惑がついに明らかに! 3人は宿命を乗り越え、生還を果たすことができるのか!? 警視庁心霊捜査班「ダークサイド・エンジェル」の活躍を描いた壮大なシリーズ、ついに最終巻! 大人の事情で単行本化されなかった気になる幻のストーリーを感動のラストシーンまでまとめた完全版(全6巻)!
ワルプルギス・ナイト
ここはイギリス、ウェールズ地方。幼い兄妹が、叔母の思い出話に耳をかたむけていた。彼女は子どものころ、小さな羽をつけた妖精を目撃したことがあるという。人間でないもの達が群れ集い、お祭り騒ぎをするという「ワルプルギス・ナイト」は、実在する出来事なのか? 妹のメグは瞳を輝かせるが、兄のアーサーはそっけない態度で否定する。そんなものより、パソコンのほうが面白く思えるのだ。しかし、岩に刺さった錆だらけの剣を見つけたことにより、邪悪な魔女ヴィヴィアンとの戦いに巻き込まれて……!? 表題作『ワルプルギス・ナイト』をはじめ、日常とファンタジーが交錯する3編の物語を収録!
潮騒《ラ・マーレ》の家
喫茶店「ラ・マーレ」。ここは波の音をBGMに、手作りのケーキとお茶で来客をもてなす小さな店だ。もともと著名な画家のアトリエだったが、本人は旅先の事故で急逝。娘の瑠璃は、そのときに父が女性を連れていたことが許せない。時間が経った今でも、わだかまりを抱いたまま暮らしていた。そんなとき、店の手伝いに悠也という少年が現れ、瑠璃の想いを分かち合おうとしてくれる。少女は父を許し、未来へと踏み出せるのか? 3つのエピソードで完結する表題作をはじめ、さわやかな作品を収録した夏色短編集!!
白いページのメッセージ
夏休み、亜子は友人2人と共に文通相手・洋平を訪ねた。もう1年も手紙をやり取りして、お互いに気心は知れている。何の隠しごともいらない、楽しい休暇になるはずだった。しかし足の不自由な洋平は、手紙での健康なイメージをこわさないようにと、自分の名を偽ってしまう。代役を頼まれた親友・東野は、次第に秘密が重荷になってゆき……。表題作『白いページのメッセージ』は、海辺を舞台にした恋物語。他、人生の岐路に立った少年を見守る『藍色の雨をかけぬけて』など、全4本を収録。