行徳駅下車~菊池直恵初期作品集~
『鉄子の旅』でブレイクを果たした「初代鉄子」こと、菊池直恵が描く、“鉄子以前”の短編集!! 瑞々しいデビュー作『ポチ』から、表題作となった凹凸相互乗り入れホームコメディー(?)『行徳駅下車』、青春の眩しさと切なさを描いた秀作『杏日和』、初のホラーミステリー挑戦の意欲作『冬の一番寒い日』まで、温かさと冷静さを併せ持つ菊池漫画の原点が垣間見える一冊となった!! 作家直筆の前書き(言い訳?)及び、各作品への解説など、作家のサービス精神も随所に観られて楽しさ太鼓判!! ――あなたが『鉄子の旅』を読んで私のことを知ってくれたのなら、まずツッコんだことでしょう。「『行徳駅下車』!? 『鉄子』で散々鉄道にキョーミないって言ってたのに、その前から鉄道マンガ描いてんじゃん、キクチ!!」と(笑)。言い訳をさせてもらうと、車のなかった菊池家で、鉄道は移動手段として当たり前に利用するなじみのものでした。ですから私も、キャラが遠くへ移動する、などの場面では自然と駅や電車が浮かびます。さらに、それが出会いや別れが絵になる場所となれば――(前書きより抜粋)
漢晋春秋司馬仲達伝三国志 しばちゅうさん
どんなに孔明(こうめい)に挑発されても決して自陣から出ようとしない、しばちゅうさんこと、司馬懿仲達(しばいちゅうたつ)。引きこもりが十八番の元ニートだけあって、その防御は徹底していた、かに見えた矢先、なぜか過去へと飛ばされ、若き日のニートな孔明と遭遇してしまう。緊迫の五丈原の戦いの結末やいかに!? しばちゅうさんの最期の時を見逃すな!
起動帝国オービタリア
眠っていた軌道国家【蒼の終国】を60年ぶりに再起動させた若き操縦者・アル。しかし、もう一つの軌道国家【白灰の夕国】による一撃で、多くの民と街を破壊されてしまう。これに端を発した巨人同士の戦いは、アルの本能による一撃で決するかに見えた――が、第3の国家【黒鉄の暫国】の操縦者・アキナケスによって、その一撃は食い止められてしまう。アキナケスのその行為は、アルを破壊者の道から救うことに他ならなかった――。巨大居住型ロボット叙事詩、第一幕ここに完結!
幸福の丘ニュータウン
▼第1話/喪主の女 ▼第2話/隣家の女 ▼第3話/柔順な女 ▼第4話/お受験の女 ▼第5話/博愛の女 ▼第6話/新居の女 ▼第7話/若さの女 ▼第8話/疑惑の女 ●あらすじ/幸せな家庭を持ちながら、愛人・有紀との火遊びを続ける男・内田。もちろん、家庭を壊さぬ程度の関係に留めていたのだが、ある夜、妻の慶子がすすり泣いているのを見てしまう。「有紀のことカンづいているんじゃ…」と思った内田は、愛人との関係を清算しようと考え始めるのだが……(第1話)。 ▼引っ越し早々、隣家の河井とぎくしゃくした関係になってしまった橋元。ゴミを荒らされたり、わざわざ聞こえるように悪口を言われたり、嫌がらせをされるようになってしまう。そんなある日、深夜、買い物にでた橋元は、シャベルと、土にまみれた包みを持った河井とばったり遭遇。「何をしてたんだろう、こんな真夜中に?」。疑問に思う橋元であったが、次の日、団地の花壇の花がごっそり盗まれていたことを知るのだった(第2話)。
自選 クマのプー太郎
登場キャラクター内で唯一(?)、常識を踏まえた行動をとるクマのプー太郎。でも、皮肉屋なので、大体ひどい目にあう…。そのプー太郎が持っている魔法のツボ。そこから出てくるのは、短い前足(手?)のついた奇妙な生き物・ロジャー。でも、プー太郎がツボをこすってる間にしか出てこられないので、あまり役に立たない…。――TVアニメ化もされた大人気・名作ギャグ漫画が、著者渾身の21世紀セレクト、珠玉のベスト版で再リリース! 第2弾!!