噺家の女房 人形町人情噺編
あったかい下町情緒とほんのり香る江戸情緒、居心地満点の人形町を舞台に噺家・やんまとその妻・奈津がおくる落語人情コミック。噺(はなし)はまずくはないが、今ひとつパッとしない極楽亭やんま。“借金も芸の肥やし”と、ためたツケの返済を迫るママから逃げていたところへ、やんまの師匠であり平成の名人、落語界きっての大看板・極楽亭閻魔(えんま)が現れ……。落語を愛するやんまと奈津の夫妻を中心に笑いあり、涙あり、スリルあり、そして人情ありの日常。人形町に恋風吹いて、やんまと奈津ちゃんが駆け抜ける――。「金なんざ無くたってクヨクヨしない!情けは人のためならず!!情けは天下の回りモノ!!!っとくらぁ!!」。
パートタイム刑事 人妻・天城咲の事件ファイル
9時~17時までバリバリ働いた後は、家に帰って夫のため愛情いっぱいの手料理を作る――どこにでもいるような若妻・天城咲(あまぎさき)には、たったひとつだけ違うところが……。そう彼女は日本初のパートタイム勤務刑事だったのだ!!幼い時、交通事故で両親を亡くし、他に身寄りのなかった咲は施設で育てられた。中学時代に出会った空手が彼女を変え、スポーツ特待生として高校に進学、インターハイで優勝してからは、亡き父の遺志を継ぎ警視庁に入ることを決意する。警察学校で10ヵ月の訓練後、より強くなろうと父の友人を頼ってロス市警SWATに入隊。各種犯罪学のほか、さまざまな格闘技を身に付けたものの、SWAT行きを独断による身勝手な行動と取られ、帰国後、咲に警視庁から声がかかることはなかった。デパート販売員として紳士服売り場で働いていたときに出会った最愛の人・天城正太と結婚し平穏な家庭を築くが、警察学校時代の教官からパートタイム刑事の依頼を受け、上板橋署と契約。夫には秘密で、完全パート制を押し通す咲だが……。「ああ、もう……早く帰らなきゃ、スーパーの特売に間に合わな~い」