逢いたくて、島耕作

不安しかないが…

逢いたくて、島耕作 弘兼憲史 諏訪符馬
名無し

島耕作のスピンオフはコケまくってるからこれも地雷臭しかしない。まず令和の現代にシマコー好きな大学生なんて設定が無理があるし、作中で主人公が「スピンオフ含む全1200話を1000回以上読んだ」とヤケクソめいたこと言ってるのも説得力がない。そんなの物理的に不可能に決まってんだろ。やたらと数字盛るだけで説得力が何もない。シマコー愛を語る割に現状それらしい描写もないのはいただけない。 島の出世で不幸になった今野を救う話らしいが、正直今野よりも救ってほしいキャラは他に山ほどいるんだよな。 あとは台詞もやたら長い。長々と説明台詞だらけで読むのもただただしんどい。聞いた話だとこれでも台詞の量削った方だというから困惑しかない。 そして何より申し訳ないが絵がヘタクソ。これに尽きる。 まあ色々酷評したけどまだ1話だから様子見だろうか。主人公はシマコーシリーズを「聖典」とまで言って前述のように読みまくり「どのページにどんな台詞があったかも頭に入ってる」と豪語しているので、半端なことは絶対できないくらいにハードルが上がってるので、どんなマニアックな知識が出てくるかという点は期待したい。

アンメット

アンメット(Unmet)であるということは

アンメット 大槻閑人 子鹿ゆずる
mampuku
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Unmet Medical Need(満たされていない医療ニーズ) これをタイトルに掲げている通り、単に医療という大きなテーマに挑んでいるにとどまらず、いろいろな悩みや欠点を抱えた人間同士の相互のドラマが非常に面白い漫画です。 主人公の脳外科医は外科として優秀なだけでなく常に患者やその家族に寄り添うことによって救おうとする。しかし医療全体の最適化を図りたい経営者たちや、異なる信念を持った同僚たちとしばしば衝突する。また寄り添うべき患者も、患っているのはほかでもない「脳」である。いくら主人公たちが有能かつ真摯だとしても、彼らの苦しみを本当の意味では分かち合えない。数学における不完全性定理のように、医療とは、どこまでいってもアンメット(Unmet)なものである運命なのかもしれません。 医療漫画はどうしてどれもこれも面白いのか、とときどき考えます。膨大な取材や考証、高度な画力、これを社会に訴えかけたいという熱い思い……数え切れないほどに高いハードルが山積みであるため、世に出た医療漫画というのはすべからくハイクオリティでなければならない、という前提はあると思います。ですが読み手の目線から考えたとき、きっと医学とは人間なら誰しも無関係でいられないからなのかもしれないなとも思います。大半の人間は病院で死にますし、日本の制度では死亡確認ができる(=人の生死を判断する)のは医者だけです。病と死について真剣に向き合って本気で描かれたプロの漫画が、面白くないはずなどないのです。