噛まれないために、とりあえずZQNには何かを噛ませておく
※ネタバレを含むクチコミです。
2巻読了。 ガンで突然亡くなった奥さんのりほ子さんは、誰からも好かれる人物。 料理も上手でレシピ帳を作っていた。 りほ子さんが亡くなるまで料理を全くしてこなかった時代小説家で無口な夫、米蔵卯之助は、そのレシピ帳を見て料理を始めるが・・・。 りほ子の料理を作ることで生前、りほ子と繋がっていた友人、知人、家族に今まで知らなかったりほ子の一面を教えてもらい、豊かな時間を過ごしている。 人間は、二度死ぬと言われる。 命が尽きた時と、人から忘れ去られた時。 亡くなった人との思いで話をすることで、皆の心の中にりほ子は、ずっと生き続けるのだ。 そして、娘を奪われたと思っていた義理の父との関係にも変化が・・・。 是非、多くの人に読んでもらいたい。 超お勧めです!!
「うお~すごい切り口。東京sage田舎age漫画?結婚したいけどできないうだうだを描いてる?」かと思いきや、全然違った。タイトル通り、東京は最低最悪で最高な漫画でした。 正直途中まで読んでて不安があったけど、最後まで読んで主人公も圭ちゃんも最高に好きになってしまった…東京という最低で最悪な街で二人最高に幸せになってほしい。みんなで頭おかしくハッピーに踊ろう。
どんなにクソなことが多くてもクソはクソとして受け入れてそのうえで我が道をゆく感じが気持ちいい。これからの人生も色々あると思うけど踊りたいと思ったら好きなだけ踊って欲しい。
「BLUE」を読んだ時も思ったけど、これが普通に雑誌に載ってたなんて今となっては信じられないですね。すっごい過激だ。なんてったって1話目から男に襲われてますからね…。お父さんの暴走した愛情が家族の仲をかき回してるよな〜と思ってたけど、5年も単身赴任先から帰って来なかったのはガンの治療をしていたからだと判明してからは、すごく不器用な人だったんだ…と見る目が変わった。あれだけ色んな事があったのに最終的にはホームドラマとして感動する話で終わりますが、不思議とモヤモヤが残らず爽快感がありました。ここからデジタル作画に移行したそうなので山本直樹を語る上で外せない作品の一つですね。
鳥トマト先生がハッピーブライダルストーリーだなんてご冗談を…と思いましたがこれは紛れもないハッピーブライダルストーリーでした。 大好きな彼と出会えて幸せ〜家族友達みんな祝ってくれて幸せ〜ハッピーブライダル〜ではなく、鳥トマト先生らしくクソみたいな現実ぶん殴って私は私で幸せになります!お疲れっした!みたいなハッピーブライダルで素晴らしいです。 東京は東京でクソだし田舎は田舎でクソだし、逃げるも留まるも自分で決めて生きていくしかないんですよね。 主人公はかっこいいし彼氏はいい男。みんな踊るように生きていたいものです。
良かった、とても。終始うるうるしてました。 米蔵氏の奥さん、りほ子さんの突然とも言える死の後、よく前を向いて歩き始めたなと思う。 りほ子さんのレシピ本があって料理があって良かった。想像でしかないけど、余命宣告とかされていたのかな、なのに明るくて、米蔵氏を支えていて表向きは強くて優しい素敵な人だったのだろうなぁ。 米蔵氏がりほ子さんの料理を作る事で振る舞う事で、家族の悲しみに暮れる心を癒してくれて家族の絆も強めてくれる。 何よりもりほ子さんのお父さんと、米蔵氏、何とな〜く似ている気がします。
書道?習字?何が面白いんだろう? とおもって読んだら、おもしろかったです。 ひょんなことから、人びとの勢いに流されに流され、帰国子女の男子学生が書道部に入部することになり、書道部のワルイセンパイに騙されて柔道部のエース一年生が書道部にヘルプへ行くことになり… そこから繰り広げられる書道の世界の片鱗がおもしろいのです。 帰国子女ユカリが知らないことを知らないと尋ねてくれ、それに対してみんな丁寧に応えてくれるので、書道の世界が重たかった習字セット以上の知識へひろがっていきます。 筆で上手に書くコツ、ナントカ体の話、筆の選び方、漢字の成り立ち、へえーっとなり続けました。 大きな書は体全体で書くということも知りませんでした。 字がうまくなりたい、柔道をする望月さんが大きな書が得意という話もよかったです。 読んでいて、登場人物について一番すごいなと思ったのは、初心者みんな、ひたすら基礎の基礎を実直にやり続けることです。 それができていたら、自分も字が上手する未来があったのかもしれません。
マーチングバンドの次は、華道! 『みかづきマーチ』の山田はまちさんの待望の新作です。 プロットとしては非常に王道中の王道を行っていますが、それで面白いのが流石です。山田はまちさんの青春ものは、安定して良いですね。 華道をメインテーマとして扱う作品は多くなく、知らない世界である人も多い作品でしょう。私もそこまで詳しいわけではないので、本作で解説される内容は興味深く読んでいます。 「即興花生け」という競技のルールもシンプルかつ面白く、またその頂点である花の甲子園を目指すという目標も非常にわかりやすく、素人であるヒロイン・もみじの目線に沿って物語に容易く乗っていけます。 そして、本作の何よりの美点は、画面で華道の素晴らしい魅力を伝えてくれていることです。『みかづきマーチ』の演奏シーンで見せてくれたような表現力を以て、美しく意趣溢れる花々を生ける姿を描いています。作業中も、完成図も、等しく惹きつけられます。白黒なのに、カラーだと錯覚するような鮮やかさです。 一見使えそうにないものや傷ついたものでも、上手く用いることで素晴らしい作品になる様子は、人間の様態にも当てはまるメタファーのよう。もみじの挫折から始まり、華道という新しい道を見つけて再起していく物語ですが、多くの人に強い共感を呼びそうです。 伸び代のあるもみじのこれからの成長を想うと、ワクワクせずにはいられません。周囲のキャラクターたちも魅力的で、その関係性でも見せ場をたくさん作ってくれそうです。 広くお薦めしたい、秀作です。
噛まれないために、とりあえずZQNには何かを噛ませておく