推しが死んだのでタイムリープして生存ルート確保します!

歪んだ、女性同士の”感情” #1巻応援

推しが死んだのでタイムリープして生存ルート確保します! 鈴木二三江
兎来栄寿
兎来栄寿

「ドラえも~ん! 感情の矢印が巨大オブ巨大な幼馴染の女の子同士の関係性を描いていて、かつそこそこ闇を感じるマンガが読みたいよ~」 「しょうがないなあ、のび太くんは……そんなときにはこれ。『推しが死んだのでタイムリープして生存ルート確保します!』!(SE)」 「どんな内容なの?」 「主役のふたりは幼馴染の親友同士。片方は生きるのに向いておらず、自分を『劣等種』と自認しているユキちゃん。そんな彼女の人生を唯一照らす光が、マルチ俳優で五輪の開会式に出るほどの大スター・ハルコちゃん。ユキちゃんのハルコちゃんに対する感情は大好きすら超えて、唯一神として”信仰”や”崇拝”の域に達しているんだ。ハルコちゃんの方は、そんなユキちゃんの想いを受けながらよく家に遊びに来てユキちゃんのために料理も作ってくれる」 「推しがそんな神対応してくれたら死んじゃう! でも、タイトルからすると推しの方が死んじゃうんだよね」 「そう。ハルコちゃんは謎の死を遂げてしまう。自分のすべてである唯一神を喪失してしまったユキちゃんは茫然自失。でも、ハルコちゃんを殺したと思しき”不純物”に行き当たるんだ。すると、ある瞬間突然に6年前の学生時代にタイムリープしちゃってもう大変」 「ぼくたちみたいな急展開だ」 「ユキちゃんがなぜタイムリープしてしまったのかはわからないけど、とにかく過去に戻って生きているハルコちゃんに再会したユキちゃんは決意するんだ。今度は地獄までだってハルコちゃんに着いていき、クソ未来をぶち壊すと」 「いいぞいいぞ~!」 「過去に戻って未来を変えるのは本当は良くないけど、幼馴染百合だったらタイムパトロールも許してくれるはずさ。ともかくハルコちゃんと常に一緒にいるために、ユキちゃんはハルコちゃんが入っている劇団に入ろうとするんだ。だけど、基本的に社会不適合者で運動も勉強もコミュニケーションも苦手なハルコちゃんが演技なんてできるわけもない。それでもユキちゃんのために強引に試練を突破していくんだけど、その様子も見どころだよ」 「ユキちゃんからハルコちゃんへの感情はわかったけど、ハルコちゃんからのユキちゃんへの感情はどうなのさ。」 「うふふふふふ。そこは読んでみてのお楽しみだよ」 「うわーん、てんとう虫コミックス26巻『空気中継衛星』で途中から突然絵のタッチが変わったときくらい気になるよう!」 「それは当時のチーフアシスタントたかや健二先生が代筆したからだね。絵のタッチといえば、この作品も作者の鈴木二三江先生の絵がとても魅力的なんだ。かわいさと危うさが同居してて、喜怒哀楽の表情もそれぞれすごくいい。多分初連載だと思うし初々しい荒さはあるけど、これから更にどんどん上手くなっていくと思う。表紙の絵もかわいいけど表紙とタイトルだけ見たらコメディチックな内容なのかな? と思っちゃう人も多い気がする。サスペンス性も強いし、のび太くんみたいに闇のあるお話が好きな人にも届いてほしいなぁ」 「ありがとう、読んでみるね!」 (15分後) 「ドラえも~ん! カバー下のおまけもいいし、何より続き! 続きが気になるよぉ!」 「そう言うと思った。コミックスの続きは『マガジンエッジ』2023年1月号、2月号で読めるよ」 「わ~い! じゃあさっそく……」 「その前に、宿題はやったのかい?」 「ええー!?」 「世の中はなにかほしいと思ったらそのためにそれなりの努力をしないといけない」 「ドラえも~~~ん!!」

オフ会したらとんでもないやつが来た話

道を極めると書いて極道#1巻応援

オフ会したらとんでもないやつが来た話 mii.m
六文銭
六文銭

タイトルと表紙をみていただければ、察しがつくと思いますが、 主人公の三木めぐみがオフ会をしたら、ヤクザがきたって話。 ビビりながら接するも、オタク特有の推しに対する情熱に少しづつ打ち解けていく流れ。 推しに対する情熱も極まっていて、その辺りがオタクのそれと同じなので共感できるのがポイント。 さすが極道。ハンパな生き方じゃない。 この手のジャンルって出オチが怖かったのですが、「極主夫道」しかり、なかなか話を広げてくれて面白いです。 特に、ヤクザの一ノ瀬勇悟(SNSネーム、イチゴ)が、推しキャラを使った同人即売会に参加したり、そこから広がる人間関係など、人物像が掘り下げられていくたびにイチゴに対して愛着がわくから不思議。 ゴリゴリのヤクザなんですけど、推しに関しては繊細すぎて、愛くるしさすら感じます。 ドスとかチャカとか、随所に、ヤクザポイントが出てくるんですけど。 また、最初はビクビクしていためぐみも、彼にドンドン順応していって、ツッコミしていくさまも良いです。 ハイテンションなツッコミというよりは、あっさりした感じなのも、クスリと笑えます。(添付画像) さすがに恋愛までは発展しないかな・・・と思うのですが、良き理解者として、二人の関係がどう深まるのか楽しみです。