気になるあの子はカエル好き

カエル好き女子とカエル苦手男子のラブがコメ #1巻応援

気になるあの子はカエル好き 松本勇祐
兎来栄寿
兎来栄寿

みなさんはカエルは好きですか? 苦手ですか? 私は矢口高雄さんのマンガを読んで、幼いころ若干トラウマになりかけました。ただ、故郷では伝承によりカエルは神聖な生き物とされていて、毎年6月には街がかわいいカエルで溢れ返り、カエルの乗ったお神輿も担がれるというイベントもあるお陰で今では親しみを感じています。 ただ、義母は大の苦手なので『ダンジョン飯』のカエル回でも見ようものなら卒倒してしまいそうですし、このマンガも残念ながら薦めることはできません。 でも世間でも一定数はいますよね、カエル好きの方。そんな方にオススメなのが、この『ak-69の泣きメシ』や『やみきんっ うしじまきゅん』の松本勇祐さんが描く、カエル愛に満ちたカエル女子ラブコメディです。 カエルが大嫌いな男子・純平と、カエルが大好きな女子・薫。彼らふたりが、カエルの飼育係という接点を持つことによって間柄を深めていきます。 「喉が膨れるのがかわいい」「ぴょんと跳ねるものかわいい」「肌の光沢がいい」など、カエルの魅力を嬉しそうに語る薫とそれをまったく理解できない純平。カエルが好きな人も、苦手な人も共感できるであろう視点が並立しています。 カエルは苦手なものの、薫とお近づきにはなりたい純平の葛藤、その上でコメっていくラブが見どころです。微笑ましく、心温まるやり取りがあります。 個人的には、蛇好きなサブキャラクターの黒髪ロングストレートの紗那先輩がかわいすぎて辛いです。高跳びの選手として格好良さも持ち合わせているのがいいですね。幼い頃に読んでいたら、癖を開花させてくれそうです。 薫が正ヒロインすぎて紗那先輩ルートはないと思いますが、今後も活躍を楽しみにしています。

大門寺と問題児

クセになるシュールな師弟コメディ #1巻応援

大門寺と問題児 佐世保太郎
兎来栄寿
兎来栄寿

突然ですが、『大門寺と問題児』1巻の範囲で好きな大門寺先生のツッコミランキングを発表します。 第5位 「沖縄の妖怪がなんでこんなところにいるんだ」 突然出てきたキジムナーという単語に対して、確かな知性を感じさせながら的確に冷静に突っ込む様が好きです。 第4位 「急ぐとディスが入るってのはどういう理屈なんだ」 息を吸うようにまひるにディスられる先生。「ディスに対するアンサーは先生のスキルじゃ返せないぞ」というアンサーも含めて好きです。 第3位 「相手は魔王じゃなくて1組とか3組だぞ」 もしかしたら1組とか3組に村を焼かれたり親を殺されたりしてまひるは感情が表に出てこないのかもしれません。あ、父親は登場してました。好きです。 第2位 「学校で酒池肉林しようとするんじゃない」 学級委員の職権を濫用して、妲己の如く贅の限りを尽くそうとする、小学生にあるまじき深い欲望を湛えたまひるが好きです。 第1位 「神話になろうとするんじゃない」 王を超えて神話の域まで達そうとする貪欲なるベイロスより貪欲で強欲な壺より強欲なまひるが好きです。少年よ神話になれ。 「マリオのスーパーピクロスクリアしてんだ」、「ウィザードリィじゃないんだぞ」、「ファイナルファンタジー5」などレトロゲームの名前がちょこちょこ出てくるのも好きです。マイディガードのラーニングは大変なんです。 校長が突然UKロックを好きになるところも、まひるの父親の狂い具合も、あかねちゃんも小春ちゃんも暮先生も好きです。 つまるところ、私はこのマンガがとても好きです。