スーパージャンプの感想・レビュー29件<<12>>全紳士、必携必読の「大人の教科書」王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 大河原遁mampuku 私は仕事柄ほとんどフォーマルな格好はしないのですが、読んでいると「宝物になるような一張羅欲しい!!」という気持ちが芽生えてしまいますw アメリカ等と同じで洋服の歴史が浅い日本では考えられないほどに、イギリスやイタリアはスーツというものにプライドを持っている国であることがわかります。それだけに大変に奥深く文化に根差していて、「粋」というものが文化圏によってこれほど異なるものかととても興味深い蘊蓄が満載でした。 そしてこの作品からはファッション蘊蓄モノとしての顔以外の、二つの表情を見出すことが出来ます。ひとつは「男の生き様論」としての側面。時に戦闘服となり時に装飾品、別のときには女性やゲストの引き立て役となる、紳士服は男の生き方の写し鏡でもあります。そしてもう一つは「フリーランス・クリエイターの仕事論」としての側面。主人公はスーツ一着に数百~数千万円という一見するとボッタクリのような価格をクライアントに提示します。しかし、彼の腕と彼が作り出す魔法にそれだけの価値を見出すことができた者だけが、その魔法を授かることができる。彼は職人の名に懸けて技術を安売りはしませんし、プライドにかけて一切の手抜きはしない。作り手としての理想像ですね。 全32冊+続編複数シリーズ続刊中とかなりの長期連載ですが、すべて読んでもまったく飽きたりネタや展開に既視感を覚えることがないのが凄い。「紳士服」というテーマの奥深さもさることながら、一話完結のそのすべてが美しい起承転結・序破急で構成されていて面白さがブレません。 これほどの傑作にもかかわらず今まで実写化などのメディアミックスが実現していないのは、やはり予算がかかりすぎるから……?村上先生の傑作JIN―仁― 村上もとかしろうリアル感はんぱ無い!人間の汚さと美しさの両方を見せてくれる名作狂四郎2030 徳弘正也小松菜290円狂四郎と志乃の愛の物語でありながら、二人の行く手を阻むのは管理統制社会。お互いに綺麗なままではくぐれない修羅場を泥を被りながら未来に進んでいく姿は何回読んでも涙を誘います。 強調されているとはいえ狂四郎2030の社会像は示唆的なものがありますし、それに負けない狂四郎と志乃の姿には人生の指針になるようなものも多くあります。何より愛って素晴らしいと思える傑作です。必ず感動できる漫画!狂四郎2030 徳弘正也まさお私にとって一番感動できる漫画がこれです。エロいシーンはとても多いですが、描かれているテーマは純愛です。様々な試練がありますが、2人が純愛を貫く姿には涙すら覚えます。あのワンピースの尾田先生の師匠なだけあって、感動度合いはワンピースを超えます!この漫画を理解できる女の人と付き合いたいですね。。。 ついに完結したのかビン~孫子異伝~ 星野浩字マンガトリツカレ男スーパージャンプ/グランドジャンプPREMIUM/グランドジャンプと移籍して大変そうだったけど、ついに完結か。 龐涓との対決の馬陵の戦い前に終わってしまったのが残念だ。 <<12>>
私は仕事柄ほとんどフォーマルな格好はしないのですが、読んでいると「宝物になるような一張羅欲しい!!」という気持ちが芽生えてしまいますw アメリカ等と同じで洋服の歴史が浅い日本では考えられないほどに、イギリスやイタリアはスーツというものにプライドを持っている国であることがわかります。それだけに大変に奥深く文化に根差していて、「粋」というものが文化圏によってこれほど異なるものかととても興味深い蘊蓄が満載でした。 そしてこの作品からはファッション蘊蓄モノとしての顔以外の、二つの表情を見出すことが出来ます。ひとつは「男の生き様論」としての側面。時に戦闘服となり時に装飾品、別のときには女性やゲストの引き立て役となる、紳士服は男の生き方の写し鏡でもあります。そしてもう一つは「フリーランス・クリエイターの仕事論」としての側面。主人公はスーツ一着に数百~数千万円という一見するとボッタクリのような価格をクライアントに提示します。しかし、彼の腕と彼が作り出す魔法にそれだけの価値を見出すことができた者だけが、その魔法を授かることができる。彼は職人の名に懸けて技術を安売りはしませんし、プライドにかけて一切の手抜きはしない。作り手としての理想像ですね。 全32冊+続編複数シリーズ続刊中とかなりの長期連載ですが、すべて読んでもまったく飽きたりネタや展開に既視感を覚えることがないのが凄い。「紳士服」というテーマの奥深さもさることながら、一話完結のそのすべてが美しい起承転結・序破急で構成されていて面白さがブレません。 これほどの傑作にもかかわらず今まで実写化などのメディアミックスが実現していないのは、やはり予算がかかりすぎるから……?