ソノラマ+コミックスの感想・レビュー18件辻村深月のベストセラー恋愛ミステリー小説がコミカライズ!傲慢と善良 辻村深月 鶴谷香央理名無し『メタモルフォーゼの縁側』の鶴谷香央理さんが辻村深月さんの小説『傲慢と善良』をコミカライズした本作。 小説は久しく読んでいない自分でも知ってる有名小説家の辻村深月さん。 コミカライズ&アニメーション映画化された『かがみの孤城』は、恥ずかしながら原作は未読ですが漫画も映画もとても素晴らしかったです。 それにしても豪華なタッグ! https://webtripper.jp/m/mdf185579bb2a 39歳独身で若くして社長になった架(かける)と、マッチングアプリで出会い婚約した真実(まみ)。ときおり真実の周囲に不穏な影はあっても二人は順調そうに見えたが、ある日、真実は行方不明になってしまう。果たしてそれは事件性のあるものなのか、失踪なのか。架は真実を探し回るが…。 ジャンル的には「恋愛ミステリー」とのことでどうなっていくのか楽しみです。 現時点で公開されている3話まで読んだんですが、本題に入る(真実が失踪する)前までに微妙に引っかかるポイントが上手に散りばめられていてこれがどう効いてくるのか気になりますね。 とにかく自信が無さそうで大人しい真実と、正反対に社交的で明るく仕事もバリバリできそうな雰囲気の架。 架の友人関係も、嫌というほどではないけど微妙に派手というか、思ったことはっきり言う口の悪さというか、カースト高そうで苦手な人は苦手そうな界隈を描くのが上手いです。 架が二十代?のときの元カノのアユを引きずって意識している様子から、アユの代替品として真実を扱ってたんじゃないか?とかいろいろ考えちゃいます。 真実が行方不明なのにあまり心配してるふうじゃない真実の親とか、むしろ世間体を気にしてそうな部分に嫌な感じがします。 何か知ってそうな真実の英会話スクールの元同僚も気になるし…。 失踪したことで真実自身の人間性も果たして大人しく引っ込み思案だったのか、何か隠していたこともありそうだし、架に近づいた理由があるのかもしれないし、謎は深まるばかり…といってもまだ序盤なのでネタバレを踏まないように気を付けながら謎を楽しみたいところ。 小説公式サイトはこちら https://publications.asahi.com/feature/gouman/ 調べてたら今年9月末から映画化も決まってたのを知りました https://www.youtube.com/watch?v=OusWAswTcnI いろいろ合わせたタイミングで仕掛けた連載開始だったんですね。 ここまで人気ということを知ると原作で読みたくなってしまう自分もいるのですが、鶴谷香央理さんも好きなのでとりあえず漫画で追ってみることにします。偶発的ルネッサンス少女偶発的ルネッサンス少女 さわぐちけいすけstarstar_borderstar_borderstar_borderstar_border寸々クラスの女子が(時に周囲を巻き込み)とる一瞬のポーズが絵画に見える、というネタ一本。一応美術部の話ではあるが、観る専を題材にしている。幻怪地帯 Season 2の感想 #推しを3行で推す幻怪地帯 Season 2 伊藤潤二starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ やはり伊藤潤二の「ギョ」も含む描く構造がよくわからない勢いのある機械はいいね ・特に好きなところは? 怪奇ひきずり兄弟は素晴らしい。伊藤潤二のギャグっぽいホラーは最高だ。俺の大好きな双一シリーズのように色々出て欲しい ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 全てを読んだ後にあとがきを読むとよりマンガへの理解が深まるので是非あとがきも読んで欲しい 気軽な秘湯マニュアル49歳、秘湯ひとり旅 松本英子starstarstarstarstarかしこ読みながら安く泊まれる温泉旅館はないかとググってしまいました。漫画の中で取り上げられているのは秘湯ばかりなので景色も泉質も抜群なんですけど、自分はまだ未熟者なのでオーソドックスに草津あたりから行ってみようと思います。女性で一人旅なのもいいんですよね。どこかに行きたいけど旅館でご馳走を一人で食べるのって寂しいかな…とか色々悩んでたところを勇気づけてもらえました。むしろ松本英子先生は「寂しさを感じることを期待して旅をしていた」と描かれていたのでレベルが違います。松本先生の作品には必ず独自の考えを語られる回があって、読んだ時はピンと来なくても後から理解が追いつくことがあります。そういう点でも面白いです。 「あことバンビ」感想あことバンビ HEROニーナ4巻まで読了。面白い設定だなと思い、手を出したらまんまとハマった(笑) 物語や絵柄は淡白な雰囲気なんだけど、登場人物それぞれの想いや葛藤が丁寧に描かれているので、ちゃんと胸に刺さるものがある。最終的に彼らがどんな道を選ぶのか、最後まで物語を見守りたいと思う。人生いくらでもいくつになってもやり直せるんだな。#離婚して車中泊になりました 井上いちろうstarstarstarstarstar_borderPom 離婚して車中泊になった著者の漫画。 あぁ日にち薬って大事なんだなと、つくづく思う。 車中泊するに当たっての知識も増えて、海の目の前で漫画描いたり、温泉入ったり、サウナしたり。まぁ心中色々あるだろうが自分のペースでのんびりゆったり心も身体も浄化されていく、前に進んで行く感じがしてすごく良いなと思った。 著者には何年かけてでも己の幸せのために進んでいって欲しいなと思いました。 「花四段といっしょ」感想花四段といっしょ 増村十七ニーナ2巻まで読了!面白くてずっと読んでいられるヤツだ(笑)花つみれ四段や茄子五段をはじめとする個性豊かな棋士たちが繰り広げる日常系ゆるふわコメディ。個人的にホーちゃんがあまりにツボ過ぎて爆笑したわ! 対局中も雑念だらけのプロ棋士花四段といっしょ 増村十七かしこ頭カラッポにして読めちゃう癒しマンガでした。私もついつい上の空になっちゃうタイプなので花四段に好感が持てます。絶対に運転とかしない方がいいタイプですよね。でも花四段は対局中に他のこと考えてても結果的に勝つからすごい!さすがプロ棋士! 対局の内容にまでは触れないので将棋のルールを知らなくても全然OKでしたが、思ったよりも外枠はちゃんとしてるかも?花四段と幼なじみの話が好きだな〜。ちょいちょい阿佐ヶ谷姉妹が登場するのもフフッってなります。いろんなことが気になる将棋棋士を描く“非”本格将棋マンガ #1巻応援花四段といっしょ 増村十七sogor25日本将棋連盟所属のプロ棋士・花つみれ四段は、対局中は真剣なように見えて実は対局とは全然関係ないことに気を取られてしまう癖がありました 対戦相手のYouTube活動のことやや携帯のアラームを切ったかどうかなど、いろんなことに気移りしている花四段と、特徴的なキャラクターをもつ他の棋士や兄弟弟子たちとの絡みを面白おかしく描いてく “非”本格将棋マンガです 1巻まで読了恋愛の影で繰り広げられる"キューピッドたちのバトル" #1巻応援ぼくらのクピド戦記 藍葉悠気 佐藤貴彬sogor25この作品は、さまざまな登場人物たちの恋の駆け引きの様子を「その裏で人知れず行われている"キューピッドたち"のバトル」とともに描くオムニバス作品です この作品で描かれているのは、雨の日に雨宿り先で偶然出会った高校生たちや、同じ会社で働く同僚のことを異性として意識し始めた瞬間、さらには定年を過ぎた老夫婦の日常のひとコマなど、文字通り老若男女さまざまな登場人物の駆け引きの様子です。 そしてその登場人物の心の動きを、その背後で行わているキューピッドたちのバトルとリンクする形で描いていて、普通の恋愛マンガ以上に登場人物の感情がバチバチ伝わってくる、そんな作品になっています。 1巻まで読了 やっぱり伊藤潤二は好きだなミミの怪談 完全版 伊藤潤二 木原浩勝 中山市朗starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男伊藤潤二は新刊がでるたびに買うくらい好きですが今回の「ミミの怪談 完全版」はむちゃくちゃ良かった。オチがある話/オチがなくただ怖い話など色々あるが個人的に最高だったのはボディビルダーが墓石を動かす回。これだけ書く何と言ってるのか全くわからないかもしれないがその通りの内容だと思う。 この回をギャグマンガとして読むべきなのかホラーマンガとして読むべきなのか考えたがそんな細かいことを気にせず読むのが一番いい 元ドワンゴ社員が読んでみただんな様はひろゆき wako 西村ゆかhysyskと言っても私はもう退職して10年近いし、末端だったのでほとんどひろゆきさんと絡んだことはない。たまにエレベーター前で見かける程度で、1度だけ関わったプロダクトのレビューを受けた。まともなことを言っていたように思う。ネット文化に理解があって堅苦しいことは言わないので、話が早い人ではある。 それにしてもここ最近、テレビやニュース、SNSで彼の話題を目にしない日はない。論破王などと呼ばれ、若者のオピニオンリーダーになる日が来るなんて思ってもみなかった。 この漫画はそんな彼が普段見せない姿を描いてくれているのだが、一体誰がこんなひろゆき(敢えて呼び捨て)を知って嬉しいのだろうか?彼を昔から知っている人間からすると特に意外性はなく、「宇宙語」と呼ばれる言葉遣いがキモいなと感じる程度。普通の夫婦のエッセイ(結婚式の写真がカラーで載ってる)という感じで、もしかするとそれこそが狙いなのかも知れない。「あの2ちゃんねるを作ってサラリーマンの生涯賃金を1年で稼いだにも関わらず賠償金を踏み倒しまくってる論破王も、僕らと大して変わらないんだな。微笑ましい!」 …なんて思うか( ゚Д゚)ゴルァ!!ヘルパー+ママ、奮闘する!新生ヘルプマンケアママ! くさか里樹名無しシングルマザーの主人公がヘルパーをやりつつ子育てをやるというなんとも大変そうな設定! シングルマザーとヘルパーの両立は可能なんでしょうか。 幼い子供を抱えてエロジジイのお世話をする主人公。 自分も解雇させられそうになりながら、ヘルパーとしても見捨てられそうになるおじいさんを助けたいと奮闘する。 主人公がとても頑張り屋気質で元気になります! 途中で登場する強面のレスラーもギャップがあってキャラが立っている。 気分落ちた時に読むべき漫画なのでは! 作者が初めてLINEマンガで連載した短編集幻怪地帯 伊藤潤二名無しあとがきを読んで知ったのですが、作者が初めてLINEマンガで連載したものをまとめた短編集らしいです。LINEマンガで連載したことによって何が今までと変わるかというと、紙の雑誌と違い電子ではページ数の制限がない。それにより、ネーム制作時にページ数に合わせて内容を削ったりする必要がなく、胸躍ったとのこと。 だからといってものすごく長いものが出来上がっているわけでもないですが、そういう意味ではこれまでの中でものびのびと描かれた作品ということになるのかなと思いました。 ただあとがきのなかでも言及されていますが、好きなページ数でのびのびと描いたら面白くなるのかというと、そうとも限らないですよね。漫画って難しい。すごい伊藤潤二オタクみたいな人が読んだらなにか思うところがあるのかは気になります。個人的には4編全部面白かったですけど。 面白いというか、伊藤潤二作品を読んでて常々思うのは「読みやすい」ということ。この短編集とかとくに、表紙があまりキャッチーじゃないので表紙だけ見て買う人ってそんなに多くないのかなと勝手に思ってます。だけど、実際に読むとその読みやすさに驚きます。 最後の「まどろみ」がいちばん好きです。意外と身近、かもしれない「車中泊」という生き方。 #1巻応援#離婚して車中泊になりました 井上いちろうsogor252019年4月、離婚を機に一戸建てを手放すことになった著者の井上いちろうさん。 家の買い手がなかなか決まらない中、免許を返納した父親からワゴン車を譲り受け、家を売った後は車内で寝泊まりするようになります。 この作品は車中泊をして各地を転々としながらマンガを描き続けている著者の コミックエッセイです。 著者が実際に家を手放し車中泊を始めたのが2019年の終盤なので、実は昨今の情勢とは直接関係なく車中泊を始めていたりします。 ただ、現在も車中泊生活を続けている著者の生活には、普通に生活しているだけでは得られない驚きや気付きがあります。 車を拠り所にし、何処へでも行ける"自由さ"や、体験しないと分からない"不自由さ"、自分が体験したことのないことを疑似体験して知ることができるという、マンガならではの楽しみに溢れていて、なおかつ、もしかしたら今後の自分たちにも役に立つ何かがあるかもしれない、そんな作品です。ロシア産の生物兵器が北海道へ上陸!人を襲いまくるアニマルパニックホラー! #1巻応援シムグル 杉山敏starstarstarstarstarウマタロロシアの怪しげな組織が産み出した生物兵器を載せた船が事故を起こし、北海道に漂着するところから物語は始まる。まずは冒頭のプロローグを読んでみてほしい。とにかく掴みがバッチリな導入である。人間の都合で捕まえられ、勝手に改造され、売られようとしている動物たち。セリフはなくとも伝わるものがある。シムグルは凶暴でありながら、神聖で荘厳な風格を持って登場する。そして少しだけ猫らしい可愛らしさも残されていて憎めない。シグムルを中心に一癖も二癖もある動物たちが揃っており、(特に「ナマケモノ」は要注目。)言葉をかわさずに一致団結して反旗を翻すのだ。なぜ北海道で罪のない人たちを襲うのか?と思ったりもするが、怒りと本能のままに人間を次々と襲う動物たちを見ていると、細かいことは忘れて解放感すら感じるから不思議だ。#1巻応援 #1巻応援 温泉旅番組を見ている感じ49歳、秘湯ひとり旅 松本英子Pom 旅番組を見ているようだった。 温泉に行きたくなりました。 温泉ひとり旅、いいなぁ。 年齢を重ねても楽しめる、行きたいと思える場所があるって人生彩られると思うし、本当に素敵だなと思った。 筆者さん、これからも温泉行き続けるんでしょうね〜 この生き様、貫いていってほしいです。 描写と言葉から行った場所を想像することができたので、一瞬逃避できました。笑 良かった!自分の思春期を思い出してアァッてなる思春期コアラの一日 中憲人nyae木なんてダサいから、かっこいいものにしがみつきたい。そう思った思春期のコアラは、とにかくかっこいいものを探し続ける。 道路標識から始まり、街灯、神社の鈴の綱など、いろいろ探してみるけどどれも「かっこいい」じゃない。 そんなコアラが森を出て、都会に足を踏み入れたとき、あることに気づく…。 動物しか出てこないし、絵本のような印象ですが、思春期あるあるが良く表現されているので、人によっては黒歴史が蘇ったりするかも知れないですね。 ちなみにこの思春期コアラくんの理想のしがみつくものはこれみたいです。笑
『メタモルフォーゼの縁側』の鶴谷香央理さんが辻村深月さんの小説『傲慢と善良』をコミカライズした本作。 小説は久しく読んでいない自分でも知ってる有名小説家の辻村深月さん。 コミカライズ&アニメーション映画化された『かがみの孤城』は、恥ずかしながら原作は未読ですが漫画も映画もとても素晴らしかったです。 それにしても豪華なタッグ! https://webtripper.jp/m/mdf185579bb2a 39歳独身で若くして社長になった架(かける)と、マッチングアプリで出会い婚約した真実(まみ)。ときおり真実の周囲に不穏な影はあっても二人は順調そうに見えたが、ある日、真実は行方不明になってしまう。果たしてそれは事件性のあるものなのか、失踪なのか。架は真実を探し回るが…。 ジャンル的には「恋愛ミステリー」とのことでどうなっていくのか楽しみです。 現時点で公開されている3話まで読んだんですが、本題に入る(真実が失踪する)前までに微妙に引っかかるポイントが上手に散りばめられていてこれがどう効いてくるのか気になりますね。 とにかく自信が無さそうで大人しい真実と、正反対に社交的で明るく仕事もバリバリできそうな雰囲気の架。 架の友人関係も、嫌というほどではないけど微妙に派手というか、思ったことはっきり言う口の悪さというか、カースト高そうで苦手な人は苦手そうな界隈を描くのが上手いです。 架が二十代?のときの元カノのアユを引きずって意識している様子から、アユの代替品として真実を扱ってたんじゃないか?とかいろいろ考えちゃいます。 真実が行方不明なのにあまり心配してるふうじゃない真実の親とか、むしろ世間体を気にしてそうな部分に嫌な感じがします。 何か知ってそうな真実の英会話スクールの元同僚も気になるし…。 失踪したことで真実自身の人間性も果たして大人しく引っ込み思案だったのか、何か隠していたこともありそうだし、架に近づいた理由があるのかもしれないし、謎は深まるばかり…といってもまだ序盤なのでネタバレを踏まないように気を付けながら謎を楽しみたいところ。 小説公式サイトはこちら https://publications.asahi.com/feature/gouman/ 調べてたら今年9月末から映画化も決まってたのを知りました https://www.youtube.com/watch?v=OusWAswTcnI いろいろ合わせたタイミングで仕掛けた連載開始だったんですね。 ここまで人気ということを知ると原作で読みたくなってしまう自分もいるのですが、鶴谷香央理さんも好きなのでとりあえず漫画で追ってみることにします。