マンガでおさらい中学英語

英文法マスター編、英会話スタート編が良かった

マンガでおさらい中学英語 フクチマミ 高橋基治
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シリーズの1巻にあたる「だいじなとこだけ」に関しては本当に基礎で、自分にとってあまり新しい情報はなかったが、2巻にあたる「英文法マスター編」の不定詞の解説はあいまいな理解がすっきり整理できたし、3巻にあたる「英会話スタート編」の言い換えのコツやネットを活用したセルフチェックの方法はかなり勉強になった。 この本では「英語と日本語はそもそも考え方が違うので、英語をそのまま日本語に置き換えようとしてはいけない」ということを何度も言ってるのだが、本当にその通りだと思う。 これは別の本で読んだことだが、ネイティブスピーカーはある単語を覚える時にそれが数えられるか数えられないか、どんなシチュエーションで使うか、他にどんな単語と結びつきやすいかを経験から学んでいる。それを第二言語習得者が母語と突き合わせて一対一でパズルみたいに合わせようとすると、間違ってはいないけども意味が通じなかったり、シチュエーションにそぐわない奇怪な文章になってしまう。そして年を取って母語に慣れれば慣れるほど、難しい表現や最適化された考え方をするため、ますます別の言語に翻訳するのが難しくなる。 そういった意味でも中学英語に戻るのは最適だし、何より英語を話すことに対して背中を押してくれるエピソードが沢山載っているので、コンプレックスを抱えている人も気持ちが楽になるはず。

ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~

「異世界」や「グルメ」など、一言では括れない!

ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 瀬野反人
さいろく
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かつてファンタジー漫画なんてものは今ほど潤沢ではなく(いっても私が知ってるのはせいぜい30年ぐらいだけど)スニーカー文庫のロードス島戦記やフォーチュン・クエストを読みながら、出てくるモンスターやそれぞれの場面を想像で補っていた。 何十ページかに1枚あるかないかの挿絵だけでは世界観などわからないし、あくまで参考みたいなものでしかないため、リザードマンが硬いだなんて言われてみないとわからないものであった。 今はファンタジー漫画も超増えてるし、漫画雑誌を手に取ればわかりやすいRPG風世界が割と簡単に見られる。いい時代(たぶん)である。 なにしろ「ダンジョン飯」のような想像で補っていた部分に切り込む作品が徐々に頭角を現してきている。「葬送のフリーレン」なんかも角度は違えどそうだろう。 これらにより私達はより「ファンタジー(RPG風)世界ってきっとこう」という理解が深まり(実際に無いものへの理解は深まるとは違うかもしれないが)より一層ちょっと美しい視点で世界を覗くことが出来るようになってくるはずなのだ。 すごい例えが斜めに飛んでいくけど、FFとDQばっかりやってた人がワンダと巨像を初めてプレイした時、本当はこうなんだと衝撃を受けたはずだ。こんなに世界は広くって、遺跡はこんなに大きくて、人間はちっぽけだーと感動したはずなのだ。 それと同じように「気付かされる感動」がこの『ヘテロゲニア リンギスティコ』にはある。 なにせ言語だ!そこはきっと具現化して伝えるのがめちゃくちゃ難しい分野だろうよ、と思えるがあえてそこに切り込んでいき、見事に「なるほど…!」と読み手を唸らせているのだ。 ダンジョン飯やら異世界モノやらが好きな人たちにはもちろんのこと、若い世代・ガンダムより年上の世代がそれぞれこれを読んでどう感じてどう思うのか。 ぜひ時間のある時に、極力大きめの画面で読んで欲しい。 スマホではしっかり読むのにはあんまり適していないですから。