アトムキャット

とってもほんわり♪アトムのセルフリメイク!!

アトムキャット 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

1986〜1987年に連載された作品です!手塚先生が亡くなられるのが1989年なので、最晩年期の作品です。 同時期に連載されていた手塚作品は、ミッドナイト、火の鳥 太陽編、陽だまりの樹だそうです。すっ、すごか! そんな時期に書かれた本作品は、流石の読み味で、低年齢向けに書かれたものながら、大人まで楽しめます!!猫のアトムがとってもめごいです!!! アトムは直接登場せず、アトムばりに魔改造されたサイボーグネコのアトムが活躍します。 主人公が元祖アトムのマンガをよく読んでるのですが、アトムの7つの威力(十万馬力・お尻からレーザーガン・目がサーチライト・70ヶ国語をじゃべる・ジェットエンジンで空が飛べる・人言の良い心と悪い心をテレパシーでキャッチできる・聴力を1000倍にできる)について「なんかせこいなァ どれも」と一刀両断にするという自虐ギャグが見どころです。 同時収録は「ユニコ 小学一年生版」!1980年から4年にわたって同誌で連載されていたとのことなので、確実に私も読んでるはずなのですが、あまり記憶がありません。。 オリジナルのユニコは女子向けっぽい感じでしたが、こちらのユニコはドラえもんとかの感じで、男子の私も楽しめました! 途中からラゴンという竜の子供が、さらに途中からチャオという猫の子供(声が悪くて泣くとゴキブリが出るという特殊能力の持ち主)が仲間に入ります。その2キャラもとってもめごいです!! めごいものに目がない諸兄はぜひ読んでみてください!毒要素もないため、お子さんが手に取っても大丈夫です!!

ドラゴンクエスト 蒼天のソウラ

大長編ファンタジ冒険活劇マンガ!!

ドラゴンクエスト 蒼天のソウラ 堀井雄二 中島諭宇樹 スクウェア・エニックス
酒チャビン
酒チャビン

ゲーム内特典目的で購入したクチです。 ゲーム内特典がついたマンガ作品は他にも出ていたのですが、他の作品が「ドラクエⅩの世界観を忠実に再現しつつギャグを散りばめる4コマ」や「ドラクエⅩを題材としつつもメインはラブコメ」だったのに対し、こちらは本格的な冒険活劇!!一番期待できそう!!! ですが、わたしにはあまり合いませんでした。というのも、ドラクエⅩの設定は一部流用されているものの、基本的には全然関係ないストーリーで、しかもドラクエの世界観よりもかなりファンタジー寄りに感じたからです。 わたし個人的にはFFよりもドラクエ派なのですが、その理由が、あまりファンタジーファンタジーしすぎた世界観が好きではない点にあったので、こちらは少しわたしの趣味趣向とは違ってしまいました。。。もっと堀井節を意識したものであれば楽しめたかもしれません。 ただ、今となってなのですが、「ドラクエⅩもの」という縛りを除いて読んでみたら、意外と楽しめたのではないか?という思いがあります。このマンガもまだ連載が続いてるようですので(何気に10年以上とかすごすぎないですか・・・??)チャンスがあれば再読してみたいと思います。

荒川アンダー ザ ブリッジ

80%ギャグマンガ 400%ラブロマンス

荒川アンダー ザ ブリッジ 中村光
酒チャビン
酒チャビン

めちゃ好きで読んでいたんだけど、月日の経過に伴い、興味が他に移ってしまったり、新刊が出てるのを見逃してそのままになってしまってたりで、途中で読むのをやめてしまったマンガって結構あると思うのですが、わたしにとって、その最たる例がこちらの作品でした!! 初期の頃はめちゃ最高と思って追いかけまくってたのですが、途中少し内容も中ダレしてきてしまったように感じたのと、他のことに興味が出てきてしまったので、続きが全く気にならなくなり、読むのをやめてしまっていました。 今般、サウナで置いてあるのを見かけ、そういえば結末見てないし気になる・・・と思って1巻から再読しました。 いや、改めて面白いですね!!!ものすごいセンスの良いギャグがメインなのですが、それでいて心を心地よくふわふわチクチクさせてくる繊細なストーリー。 今回、初結末まで読んだのですが、ものすごい良かったですね。偶然の出会いと、気の迷いで始まった再読ですが、本当に読んで良かったと思いました。 わたしは粘って1日で読んだのですが、2〜3日くらいの短期で読み切ってしまうのがオススメです。

アカギ

作中世界だけでなく実社会においても伝説となったアカギ

アカギ 福本伸行
酒チャビン
酒チャビン

麻雀マンガに興味がある人で、こちらの作品を読んだことない人はいないと思うほどの名作!ラストのワシズ戦があまりにも長く、1局に数巻使うというかつてのドラゴンボールのような状態になっていたのですが、無事対局が終了して良かったです。 徹マンで負けてる奴が「もう終わる」って口にしてくれた時と同等の安堵感・開放感がありました。 ただ、不思議と数日後にはまた徹マンに行ってしまうのと同じく、定期的に1巻から読み直したくなってしまいます。 何気に知らなかったのですが、こちらの作品が「天 天和通りの快男児」からのスピンオフだったのですね。てっきり逆で、人気のアカギが天にゲスト出演していたのだとばかり思っていました。それだけアカギの知名度・人気度が凄すぎるということではないでしょうか。 スピンオフが本家の知名度を超えてしまった稀有な例だと思いますが、その要因は、カイジなど他のフクモトプロ作品にも受け継がれている「特殊麻雀」ではないかと思います。麻雀はとても完成された知的なスポーツで、それ自体かなり面白く、マンガの題材としても面白くできるテーマなのですが、そこに少しスパイスを加えることによって何倍にも面白さがアップするという性質を持っています。他のスポーツで特殊ルールをやると途端にクソマンと化すのとは一線を画しています。 天の方はわりかしオーソドックスな麻雀勝負でしたので、やはり特殊麻雀というものを生み出したフクモトプロとアカギという作品は世界の麻雀マンガ界に革命を起こしたと言っていいと思います(特殊麻雀がアカギが初出出なかったらほんますいません)。

朝子のムジカ!!【電子単行本】

すんなり行かない人生だからこそ。 #1巻応援

朝子のムジカ!! 和田フミエ
兎来栄寿
兎来栄寿

中年女性主人公の名作がまたひとつ。 40歳にして4,5年の結婚生活に終止符を打って東京から何もない地元に戻ってくるも、新しい職はなかなか見付からず自身の調子や周囲の人間模様などさまざまなところで加齢の影響を感じずにはいられない主人公の朝子。昔すごく好きで楽しく吹いていたトロンボーンも、今では全然吹けなくなってしまっていました。 高校生までずっと委員長を続けてきて、部活も勉強も仕事もとにかく真面目にやり抜いてきた朝子。自分の存在を軽んじられても思わず作り笑いで濁してしまったり、無思慮な言葉に傷つけられる朝子に共感を覚える方も多いでしょう(田舎の悪い部分のリアルさも巧み)。 そんな朝子が「それでも本当に好きなもの」を支えに前に歩んでいく姿には、ポジティブなエネルギーを貰えます。人生の選択で迷った際は心が踊る方にすべきだし、本当に大切にすべきは自分の「好き」という気持ちであるなど大事なことを物語で示してくれます。 朝子に厳しく当たる青年の過去のエピソードに起因する関係性や、朝子との立ち位置のコントラストも秀逸です。すんなりと生きていない人だからこそ、誰かを勇気付けられることもあるんですよね。 令和3年のデータによると男の平均寿命は 81.47 年、女の平均寿命は87.57年。つまり、40歳というのは平均してまだまだ人生の半分にも満たないわけで、ここからまだまだ長い旅路が続いていくわけです。 丁度10月は『あした死ぬには、』の最終巻も出ましたが、この年代が主役の面白い作品はこれからますます需要が増していくと思いますし、これからの時代にますます価値を放つ一作だと思います。実写化にも向いていそうですね。