ゼンマイ仕掛けの犯罪白書

ゼンマイ仕掛けの犯罪白書

ある日、公園でベンチに座っている老人が通勤途中のサラリーマンに声をかける。その老人は、サラリーマンが帰宅する時間も同じ場所に座っていた。サラリーマンが老人に近付いていくと、老人は鞄のなかから一本の包丁を取り出す。そして、「これで何ができると思うかね?」と問うのだった。次の日、サラリーマンは老人の横に座り、いつも乗るバスを見過ごし、老人に包丁をもう一度見せてくれと頼む。そして、これで何ができると思うかたずねた。「何でも」と答える老人。老人の持っている包丁に惹かれてやってきたのはサラリーマンだけではなかった。やくざに殴られた若い男、母親に嫌気のさした高校生。彼らが老人のベンチに集まった日、老人は幼稚園児のスクールバスに乗ろうと言い出す(第1話)。▼幼稚園児を人質にバスジャックした4人は大通りにバスを止め、警察だけでなくマスコミにも姿をさらしていた。しかし、幼稚園児達は怖がるどころか、老人の「何でも願い事がかなう」という言葉に信じて、楽しんでいた。子供達の最初の願い事はトイレ付きのバスに両親が乗って近付くことだった。警察側は老人を除く3人の身元が判明したものの、何の目的でこの誘拐が行なわれたのかもわからず、園児が人質ということもあって手をこまねいていた。そこへ老人達から第2の要求が発せられた。止っているバスの向いにある銀行に対して3億円を払えと言うのだ(第2話)。

ウルティモ・スーパースター

ウルティモ・スーパースター

退屈な高校生活を捨て、「るちゃプロレス」に飛び込んだ三波が、謎の多いプロレスラー「ウルティモ・スーパースター」に魅了されていく。強さとは?自由とは?仮面とは?プロレスとは何なのか?幻の青春マンガ「江戸川ハートブレイカーズ」の著者が描く、泣けて笑えるプロレス漫画!!

お不動さん

お不動さん

花のお江戸は桜のころ、小悪党の留吉と熊吉がうまい話を耳にした。呉服の大店があつらえた値打ちもの、黄金のそろばんと不動像。ケチなことはもうやめた。これを盗み出して足を洗おう。小悪党のかなしさで、強盗まではちょっとできないふたり。そこでひらめいた一世一代の大芝居。ひとりは店へ、ひとりは寺へ入り込み、信用を得てから盗み出そうという魂胆。首尾や、いかに。時は過ぎて二十年。あのふたりが、いま語り合う-。

男の船出

男の船出

▼第1話/みかえり桜▼第2話/下駄割り坂▼第3話/流れぼっち▼第4話/一代▼第5話/さくらさくら●主な登場人物/「みかえり桜」=ケイ(若いヤクザ者。組の幹部の身代わりとなって刑務所に入る)、早苗(ケイの同級生。ケイの子供を身ごもっている)「下駄割り坂」=清馬(上士の息子)、繁太郎(土佐郷士の息子)、佐市(土佐の農民の息子)●あらすじ/刑務所の看守をしていた男が定年を迎えた。自分なりに一生懸命職を全うした。思い残すことはない。しかし、ただひとつ、一度だけ服役者にウソをついたことだけが思い出される…。受刑者の車が刑務所に向かっている。何度も刑務所に入ったことのあるベテランが、その道すがらに、みかえり桜と呼ばれる秋に咲く桜があるのでカーテンを開けてくれと看守に頼む。見ると本当に1本だけ秋だというのに花をつけた桜があった。受刑者たちは驚きと歓喜の声を上げるが、若いヤクザのケイだけは「未練がましい」と見ようとしない。ケイは、組の幹部がやった殺しの身代わりとして刑務所に入るのだ。出所したら幹部にしてやるという言葉を信じて…(第1話)。▼坂本竜馬、武市半平太、中岡慎太郎らが活躍した幕末の土佐。そこには、歴史に名を残すこともなく命を散らした23名の勤皇浪士がいた。上士の清馬、郷士の繁太郎、農民の佐市は、小さな頃から大の仲良し。しかし、郷士が中心となって藩論を勤皇討幕にまとめてからは、事情が変わってきた。清馬の父は繁太郎と付き合うことを固く禁じ、繁太郎は子供ながら「これからは勤皇の時代じゃ!」と武市らに傾倒する。そんな折り、奉行所の武士を笑ったと繁太郎と佐市が因縁をつけられた。激しいリンチにあうふたり。清馬は助けようとするが、父親に止められる(第2話)。

TOYBOY バグジ

TOYBOY バグジ

神は己の姿に似せた機械人(ガジェット)を最初に創り、その骨組みに肉を用いて人間を創った。ゆえに人間は機械人の奴隷となる運命にある…。機械人であるバグジは本来、機械人が持ち得ないはずの感情を持って産まれてきた。そんなバグジは自分の感情をコントロールする手助けをしてくれる少女 ほのかと共に旅に出る事にする。ほのかの友達を作りに、ほのかの祖父であり生みの親でもあるゲンナイを捜すために、そして己の存在の意味を知るために…

白井弓子初期短篇集

白井弓子初期短篇集

『天顕祭』で同人誌初のメディア芸術祭・奨励賞受賞となった実力派作家・白井弓子。同人誌時代に描いてきた珠玉の短篇を一冊にまとめました。美大生・高橋の繊細な恋心を描いた連作「touch」。子育てをする母親の視点から、現実と幻想を織り交ぜていく「赤ん坊遠近法」ほか子育て小品集。口の悪い人工知能を道連れに、年老いた女が挑むもの―― 「記念日」。さらに、24ページの描き下ろし「成人式」を掲載。白井弓子の原点にして最新の一冊です。

怪獣人生 (生)(ナマ)

怪獣人生 (生)(ナマ)

『もののふの記』から10年。不惑も近づきそれなりに大人の題材を、枯れた味を、さらには社会性を持たせて…と意図した作者が選んだ題材は「怪獣」!ヒーロー・エクストラマン、悪の結社黒地獄カンパニー、大怪獣、侵略星人、エロチック星人、大きな人…などが微妙に当時の世相とからみあう小ネタの応酬!とりあえず特撮愛には満ちているっぽい一冊!

自選 クマのプー太郎

自選 クマのプー太郎

自称・野ウサギ。幸せを求め続けて30年経つが、何かと何かの隙間に耳などを入れるたびに幸せを感じる。人呼んで「しあわせウサギ」…。カラオケザルは、いつもマイマイクを持ち歩くサル。でも、歌わせてもらえない。しあわせウサギ同様、クマのプー太郎にまとわりつくが、大体歌わせてもらえない…。――クマ、ウサギ、サル以外にも濃いキャラクターが多数出演する中川いさみの代表作。著者渾身の21世紀セレクト、珠玉のベスト版で再リリース!

とらぶるスピリット!

とらぶるスピリット!

人間が10歳になるとまれに精神が具現化され、精霊がパートナーとして現れる世界。主人公の女子高生“沢渡リコ”には“コリー”という精霊が現れたのだが、ワガママかつトラブルメーカーで周囲を巻き込み毎日が大騒ぎ。どたばただけど暖かい。ゆるくて騒がしいリコ&コリーと仲間達の日常をお楽しみください。

カミトナル巫女

カミトナル巫女

遠い昔、人々が棲む土地にはその地ごとに神が存在し、「厄災なるもの」から人々を守護していた……が、その代償として、人は、毎年神に身を捧げる生け贄を差し出さなくてはならなかった。今年、その生け贄に選ばれた「巫女」ホノカは、贄の儀式へと向かう山中である決意をしていた…!!