▼第1話/広東粥(前編)▼第2話/広東粥(後編)▼第3話/椒麻鶏▼第4話/紅焼獅子頭(前編)▼第5話/紅焼獅子頭(後編)▼第6話/冰花鶏蛋鳳凰球▼第7話/紅菱乳鴿▼第8話/麻婆豆腐▼第9話/柱元蒸鶏 ●主な登場人物/沈夫人(上海の豪商・劉家の奥方。性格は少々厳しい側面をお持ちとか…)、李三(田舎から自分の店を出すために上海へ上京した料理人。腕は良いが、人も良すぎる苦労人) ●あらすじ/1920年代の中華民国。国内は乱れ、さらに列強による外圧にさらされていた時代。地方から流れてきた日雇い労働者たちがあふれる大都市・上海の一角で、粥の屋台を営む男・李三は、店が全くはやらないことに落ち込んでいた。そんな中、美しい高貴な婦人・沈夫人が偶然通りかかり、李三の粥を食することになり…?(第1話) ●本巻の特徴/大人気作『沈夫人の料理人』が装い新たにリニューアル!! 麗しき美食家マダム・沈夫人が料理店を出店し、気弱な料理人・李三はスカウトされるが…!? 美味しそうな料理レシピも堪能できる、中華的美食コメディー第1集!!
妖艶なる中華料理譚をご堪能あれ! 時は一九二十年代の中華民国。進む近代化の波と不安定な政局の中、食いつめた庶民達がたどり着く先は大都・上海であった。食いつめ者の李三は上海の下街で貧乏料理人をしていた。腕は確かだが、性格は非常に卑屈で、小心で、後ろ向き…… そんな彼の前に現れた妙齢なご夫人の名前は沈夫人。大金持ちの劉家の奥様で、今度上海に料理店を出店しようと計画していた大の美味しいもの好きのお方であった。李三をそのお店の料理人としてスカウトするのだが、その理由は、いじめればいじめるほど増していく料理の腕並みであった。哀れ李三はその日から、奥様の少々冷酷な物言いの前に、今日もびくびくしながら美味しい料理を作るのであった……