あらすじ

お前ら一度しか言わねえ、よく聞け! アイ…アム…ザ……ゴッド……!! 全身に傷のある女は海を渡り、自らを「神」と名乗った。サグシティ調布からメキシコ・テピト地区、そしてその先へ…… 誰も見たことがないGANGSTA JOURNEYが今、始まる…… 描き下ろしカラー原稿16ページを収録! 朝日新聞、文藝、週刊文春、POPEYE、ダ・ヴィンチ、Pen+、映画秘宝、ミュージックマガジン 他… 数多のメディアが戦慄した最高にして最悪のハードボイルド、超待望の第二弾!!
死都調布
サグシティ調布で捲き起こるスーパードープなハードボイルドストーリー。今世紀最大の傑作にして最悪の問題作がここに…!!
死都調布 南米紀行
お前ら一度しか言わねえ、よく聞け! アイ…アム…ザ……ゴッド……!! 全身に傷のある女は海を渡り、自らを「神」と名乗った。サグシティ調布からメキシコ・テピト地区、そしてその先へ…… 誰も見たことがないGANGSTA JOURNEYが今、始まる…… 描き下ろしカラー原稿16ページを収録! 朝日新聞、文藝、週刊文春、POPEYE、ダ・ヴィンチ、Pen+、映画秘宝、ミュージックマガジン 他… 数多のメディアが戦慄した最高にして最悪のハードボイルド、超待望の第二弾!!
死都調布 ミステリーアメリカ
調布からメキシコに渡り南米制覇を果たしたシトウ・チヨが、子分を引き連れアメリカ横断を決行。ゾンビと殺人グリズリーが跋扈する“血と暴力の国”で、悪の軍団がチヨとキャロルに牙をむく……!! パンデミック、大統領選、差別、貧困、格差、納屋の焼ける音、死人の遠吠え…… 全米震撼の“バトルアクションホラー”を見逃すな!! 漫画界のみならず映画、音楽、文学、アートなど、各界の第一線から絶賛されるハードボイルドシリーズ、超待望の第三弾。【収録作品】 1 Deadly Weapons 2 Into The Storm 3 Thug House 4 Thug House2 5 Mystery Train 6 Into The Darkness 7 Mystery Detective 8 Doom Publishing 9 Somewhere in Texas
武蔵野

武蔵野

多摩川の中流や、武蔵野線・南武線沿線の地域には、田舎のような郷愁を感じるわけでもなく、下町のような情緒もない、只、時代に取り残された殺伐とした景色が広がっている。早朝の多摩川で対岸の景色を眺めているだけで寂しさがこみ上げてくるような。『死都調布』作者が漂着した前人未到の旅漫画。【収録話】 高麗 秋津駅⇔新秋津駅 北朝霞 小野路(多摩丘陵) 横浜 羽村市動物公園 江東区 沼南 夏 府中本町 【特別収録】 作者撮り下ろし・カラー口絵8P 縄文ZINE版「武蔵野」 【巻末寄稿】朝宮運河(書評家・『宿で死ぬ 旅泊ホラー傑作選』編者) 不穏さと脱力感、狂気とおかしみ、残酷とおだやかさ。それらが絶妙なバランスで共存し、混在する令和のミステリー・ゾーン。斎藤潤一郎が再発見したそんな武蔵野の姿は、どこか危うさを感じさせる笑い声を響かせながら、私たちを手招いているのである。
死都調布
死都調布、死都調布……
死都調布 斎藤潤一郎
影絵が趣味
影絵が趣味
『死都調布』と題されたこの怪書について何か説明せよ、と言われてみたところで、きっと誰もが口どもって返答に困り果ててしまうことだろう。 本とは、ふつう、一般的に、どこぞの誰かにその内容物を読まれるために、あるいは、どこぞの誰かにその内容物を語りかけるために存在するものだと思うが、この怪書『死都調布』にはそんな内容物はいっさい存在しない、つまり、誰に語りかけることもしなければ、そうであるからして誰からも読まれることはありえない、ただただ『死都調布』としてそこに在るだけである。 頁をめくってみると、第1話、第2話……などと本らしい体裁が整えられているが騙されてはいけない。それらは『死都調布』という題をかりそめに冠せられているだけで第1話も第2話も第3話もありはしない、それらはお互いがまったく無関係に雑然としてそこに在るだけである。そればかりではなく、じっさいに第1話、第2話……と、その中身を読んでいくと、まったく出鱈目なハレンチが繰り広げられているだけで、そこには中身と呼べるようなものはいっさいない、その証拠に「いったい何が書かれているんだ」と尋ねられても、やはり誰もが口をつぐむしかないのである。それでもかろうじて読んでいられるのは、コマからコマへの連動がアクションしているからなのだと思う。アクションとは、つまり、このコマの次にはまったく未知のコマが来るという期待、あるいは期待を裏切られるということだけに関してはぜったいに期待を裏切らないということ、もっといえば、このコマと次のコマとのあいだにはいっさいの文脈がなくお互いがまったくの無関係であるということ。 『死都調布』には、どの話にもかならず風景が描かれただけのコマが挿入されるが、あるいはすべてのコマに風景だけが描かれているのかもしれない。と、するならば『死都調布』とは風景そのものなのかもしれない。風景は誰にも何も語りかけない、ただ悠然としてそこに在るだけである。ところで『死都調布』に続編が出るらしい。そのイントロダクションにはこう書かれている「姓は死都、名は調布…」。これまで『死都調布』と呼ばれるこの作品群がかろうじて『死都調布』であったのは、調布という町で繰り広げられるいかがわしい事件を扱って集めているからだと思われたが、どうやら死都調布という風景は、それ自体が丸ごと動きまわる、ひとつの生命体であったらしい。