あらすじ川沿いの廃工場。そこは大工を夢見るボクと師匠の秘密工房。夏から冬へと移りゆく季節の中、二人はひらめきと遊び心と技術を駆使し、ドラム缶風呂を始め数々のものを作り出し成長していった。だがそんな日々は突然終わる。廃工場の撤去作業が始まったのだ。大切な場所を失った二人が、最後に作り出すものとは…。未来へと続く最終巻。
もうタイトルから、ワクワクが止まらない。小学生男子は廃工場の秘密基地で、工業高校生のお姉さんと出会う。物作りが好きな少年は、お姉さんに教わりながら、様々な物を製作する。 お姉さんへの淡い恋と、物作りの師匠としての憧れ。募らせながら過ごす6年生の夏から秋は、ついホロっと来るほどにノスタルジック。 やる事も遊びから、本格的な家具製作、火起こしや自転車のパンク修理など多彩で、材料から工程、コツまでしっかり押さえていくので、物作りが好きな人も納得かと。 割と本格的な内容ながら、やや『萌え』に振った絵柄が、マニアックさや油臭さを消し、取っ付きやすくしてくれている。恋も製作もカワイク両立し、物作りの入門書としても気軽におすすめできる。