あらすじ北陸新幹線開通を祝してスタートした注目作品コミック・映画同時発売&公開!! 金沢城、兼六園、茶屋街、尾山神社――数々の歴史的名所の撮影を通して女子高生・夏目花菜が成長していく物語。将来への不安、友情、母親との確執など、10代ゆえの葛藤。カメラ片手に今、自分さがしの旅がはじまる。実写映画 ※金沢の現役女子高生中心キャストで映画化!! 2月3日(土)ロードショー詳細は金沢シャッターガール公式映画サイトをご覧ください!! ★単行本カバー下イラスト収録★
夏の金沢で、写真を撮る女子高生がドイツの写真家と出会う物語は、フォトジェニックな町を観光案内しながら、淡々と進んでゆきます。 金沢の有名スポットから裏側まで、歴史も地形も詳細に紹介していて、これ一冊持って金沢を歩いてみたくなります。 そんな金沢を撮影しながら、女子高生と写真家の人生はひととき交わり合い、少し互いに何かを残しつつ、それぞれのエピソードを淡々と刻んで行きます。割とシビアな内容もあっさり描き、心に響く余韻が心地良い。 カメラに関しては、フィルムからデジタルまでマニアック。女子高生がα7+オールドレンズとか、Sigma dp2 Quattroとか、ちょっと笑ってしまう程。また著名な写真家が実名で出演されたり、構図へのこだわりが随所に見られたりと、写真的見所も多い。 それにしても、竹久夢二的モダン女性絵で描かれる女子高生が、金沢の古い街並を歩くなんて、もうそれだけで雰囲気満点!な作品です。 ------- ★オールドレンズについて★ オールドレンズとはフィルムカメラ全盛時代に作られたレンズで、良質な物から怪しげな物まで様々あります。 中古屋でジャンク的に転がっている事もあるこれらを使うには、手持ちのデジカメと古いレンズの規格を合わせる「マウントアダプター」を探す必要がありますが、大抵どこかに売っているものです。マニアは怖いですね。 現在のデジカメ用に作られた、出力がある程度計算されたレンズとは違う、思いがけない味わいやハプニング的な要素等、深い世界です。 ★Sigma dp2 Quattro について★ Sigma(シグマ)は日本のレンズメーカーですが、センサー製造のFOVEON(フォビオンorフォベオン)社を子会社化しデジタル一眼レフに参入しました。 FOVEONというセンサーは三層のセンサーを垂直に並べてそれぞれが違う色を拾う事で同一位置の色情報を3倍拾う。実質的な画素数はAPS-Cでありながら2900〜4600万画素まで得られ、画質も解像感がとてつもなく高い。 これを使った機体は画質の良さの一方で実はとても扱いにくく、愚痴をこぼしながら使うマニア向けの物となっています(その辺は安倍吉俊先生の同人誌『飛び込め!!沼』に詳しいらしいです)。 dp2 Quattroは、単焦点レンズ固定型(レンズ交換できない)のdp0〜3シリーズの一つ。変わったカッコいいボディですが、使い勝手は……これを使う女子高生は、既に自分の世界観を持って撮影をしていて、そんなこだわりがよく似合うカメラです。