あらすじ

耐えてみせる、この痛み。これは、復讐のための交わり…。遊女デビューの日を控えた、まだ男を知らない17歳の杏。情夫の矢八郎にそそのかされ、吉原からの足抜けを計画する姉さん女郎・桔梗を止めるための行動が、取り返しのつかない悲劇を引き起こす。憧れていた松本の素顔、明かされる出生の秘密、知らずにいた母の愛、そして嫉妬と策略…。残酷な運命を知り、少女は復讐の鬼になる…。花魁の誇りにかけて、破瓜の痛みに耐え一世一代の復讐に挑む杏だが…? 「吉原怨獄 血のちぎり」後編
毒花魁 恨み炎獄

男を溶かすその躯。抱いて抱かれて、決して許せないあの男に復讐するまで…。「心なんて、最初からありゃしないのに…」男たちの金と身分だけを愛する、吉原一の花魁、千早太夫。大店の跡取り息子、与吉が身請け間近とも噂される、いまを盛りと匂い立つ色香に艶やかな美貌。そして、どれだけ躰を重ねても、心までは与えない気高さが、男たちを虜にする…。息子とその父とさえまぐわう千早。しかし、冷えたその躯の奥底で燃え盛るのは、たとえ人の道を外れても晴らしたい、恨みの業火だった…。実力派、井出智香恵が描く、禁断の吉原復讐絵巻!

毒花魁 吟醸 1巻

わっちが身を捧げる、初めての男さんは、あの人…。吉原で育った捨て子・杏は17歳になり、遊女として初めて男と寝る日が近づいていた。杏を育ててくれた姉さん花魁・桔梗のご贔屓、与力の松本が初めての客になることが決まり、松本に思いを寄せていた杏は密かに心をときめかせる。しかし、桔梗が情夫のヒモ男・矢八郎と吉原から足抜けの算段をしていることを知ってしまい、遊女としての晴れの日が台無しになる、とショックを受けた杏は、ある行動に出るが…。「吉原怨獄 血のちぎり」前編

毒花魁 吟醸(2)

耐えてみせる、この痛み。これは、復讐のための交わり…。遊女デビューの日を控えた、まだ男を知らない17歳の杏。情夫の矢八郎にそそのかされ、吉原からの足抜けを計画する姉さん女郎・桔梗を止めるための行動が、取り返しのつかない悲劇を引き起こす。憧れていた松本の素顔、明かされる出生の秘密、知らずにいた母の愛、そして嫉妬と策略…。残酷な運命を知り、少女は復讐の鬼になる…。花魁の誇りにかけて、破瓜の痛みに耐え一世一代の復讐に挑む杏だが…? 「吉原怨獄 血のちぎり」後編

毒花魁 吟醸(3)

妊娠したのはわっち、生まれた子は姫様のもの…? 女体の汗を味わう「塩吟味」が大好きな、ちょっと風変わりな町人・仙吉に身請けされ、幸せに暮らしていた17歳の扇乃。ある日、仙吉の妻と名乗るお姫様・今美が現れ、お腹の中の子を差し出せと迫る。身分違いの恋だったと今美の提案を受け入れるしかない扇乃は、大きなお腹で仙吉に送る絵姿のモデルになるが、顔は今美に描き換えられて…。ニセ妊婦・今美の高飛車な態度に、生まれた子が幸せになれないと気づいた扇乃は…!? 「石女姫と孕み女郎」編

毒花魁 吟醸(4)

年季切れまであと12日… 男を入れすぎて、痛い…。その美貌と聡明さで、まるで天女と謳われる吉原花魁・高尾太夫。高尾に恋い焦がれた染物職人・友吉。純粋な友吉の思いに感動した高尾は、友吉に身請けを願う。身分違いと噂されながらも、文を交わし年季明けを待ちわびる2人。その姿は、厳しい生活で病に冒される遊女たちにも希望を与える。しかし、高尾を吉原に留めたい楼主は、朝から晩まで客を取らせて身体を痛めつけ、ついには友吉を傷つけ心を揺さぶるが…。