それは、誰が助けてくれますか―― 「水頭症です」夫婦に衝撃が走った。それまで穏やかに暮らしてきた、どこにでもいるごく平凡な家族。元気いっぱいの長男と、産まれたばかりの次男。新しい家族が増え、希望に満ちた日々を過ごすはずだった。しかし、生後一カ月の次男に突然宣告された「水頭症」。その日から水頭症と家族の闘いが始まった。一刻を争う状況の中、翻弄され行き場を失っていく家族。この小さな命はどうなってしまうのか… 冷たい雨のように絶望が胸を打つ。そんな時、家族はひとりの医師のもとへ辿り着く。「この先生ならきっと…」命を託せる何かがあった。第15回文化庁メディア芸術祭〔マンガ部門〕審査委員会推薦作品に選出された、実在する一人の医師と、その「仲間(かぞく)」の物語。
海の見える病院に赴任した新人看護婦。そこは、重度の患者が多く入院している小児専門の病院だった。新人看護婦が目の当たりにする医療の現場。医療従事者同士のすれちがう治療方針。戸惑いながらも過ぎていく日々の中、ひとつの家族がどうすることも出来ない現実に直面した時、夕日に染まる病棟に、ある歌が響き渡った――。そして、12歳の義男は、新たな中学校への転入を余儀なくされる。さらに、引越し後間もなくして父の転勤が決まり、義男と姉の和子、二人きりの生活が始まる…。慣れない環境の下、彼に訪れた心の変化とは? 第15回文化庁メディア芸術祭〔マンガ部門〕審査委員会推薦作品に選出された、実在する一人の医師と、その「仲間(かぞく)」の物語。
待望の第二子誕生を待ちわびていた杉浦一家。しかし臨月のある日、産婦人科の担当医からお腹の子どもが「水頭症」の可能性があると告げられる。診断の結果は重度の脊髄髄膜瘤(せずいずいまくりゅう)。これから生まれてくる子どもに障がいが現れる可能性があると知ったとき、母親は何度も繰り返し葛藤する… 時は遡り、昭和40年代の札幌。戦後の高度経済成長期を迎えた時代、義男は孤独の中で生きる意味を模索していた。一方、主将に任命されたラグビー部では知恵を出し、一人ひとりの能力を活かして、勝利を目指し突き進む! 第15回文化庁メディア芸術祭〔マンガ部門〕審査委員会推薦作品に選出された、実在する一人の医師と、その「仲間(かぞく)」の物語。
初めての勝利から数カ月。主将・義男が率いる南高ラグビー部はインターハイ優勝を目指し、急速に力をつけていた。しかし地区大会直前の練習試合で副主将の桜田が怪我を負い、出場不可能に…。ラグビー部危機的状況の中、地区大会の幕が上がる! そして物語は現代に…。重度の脊髄髄膜瘤(せきずいずいまくりゅう)で生まれた杉浦家の次男・秀則。緊迫した状況の中、わずかな可能性にかけて高橋医師の手術を受ける。無事手術は成功し、順調に成長しているかに見えた秀則だったが、そのちいさな身体に、大きな試練が襲う――!! 第15回文化庁メディア芸術祭〔マンガ部門〕審査委員会推薦作品に選出された、実在する一人の医師と、その「仲間(かぞく)」の物語。
とても、良い話だった。 小児脳神経外科で勤務していた実在する医師、高橋義男先生のドキュメンタリーマンガ。 高橋先生の幼少〜青年時代と医師になった現代2つのストーリーが交互に描かれている。 高橋先生の一つ一つの言葉に、子供達の生きる力に勇気づけられた。 胸が苦しくなるような場面も多々あるのだが、何故か不思議と前向きな気持ちになる、頑張ろうって思わせてくれた、生きることについて考えさせてくれた心打たれたお話でした。