あらすじ

行方をくらましていた祖母が戻ってきた。その真意を探ろうとする木崎一族をよそに、祖母は響を後継者に指名する。けれど今、継ぐべき『家』に水守はいない。笹が心の内に閉じ込めているというが…。『家』を元に戻す算段が練られる一方、響と笹は自分たちが交わした「約束」を見つめ直すべく、響の実家へ赴くことに。だが子供の頃の記憶を取り戻そうとするたび、響は思い出してはいけないという強迫観念に襲われる。響、そして笹。二人の出会いがもたらしたものとは――?怪奇現象だけじゃない! ふんわり恋の予感もしてきた第三幕!!
野生の家一

謎を解く鍵は、祖母の「水守様を探しなさい」という置手紙だけ――。木崎の『家』に美青年が閉じ込められたと聞きつけた響は、桧山笹と再会する。懐かしさに抱き合ったのも束の間、響もまた『家』に閉じ込められてしまう。木崎家に住む物の怪たちの監視の下、「水守様」を探そうとする響と笹。けれどふと認識の誤差に気づく。淋しい思いをしないように、ずっと側にいる――互いの名と幼い頃に交わした約束は覚えているのに、他は何も思い出せず…。物の怪たちが織りなす和風不思議絵巻!

野生の家二

――笹の正体は『水守様』? 『家』が学校の屋上へ移動するという異常事態に、集まってくる木崎の面々。響は祖母の思惑は一旦保留にし、『水守』の不在は伏せろという物の怪の言に従う。しかし木崎の者でもないのに物の怪と通じ合う笹の存在に、一族から疑惑が集中する。やはり笹は水守なのか? 一方、笹は「家に帰りたい」と願う子供の夢を見て…。響の隣で眠る笹がいつの間にか亀になっていたり、移動した『家』の影響で学校が迷路と化したり…物の怪たちも騒ぎ出す和風不思議絵巻第二幕!

野生の家三

行方をくらましていた祖母が戻ってきた。その真意を探ろうとする木崎一族をよそに、祖母は響を後継者に指名する。けれど今、継ぐべき『家』に水守はいない。笹が心の内に閉じ込めているというが…。『家』を元に戻す算段が練られる一方、響と笹は自分たちが交わした「約束」を見つめ直すべく、響の実家へ赴くことに。だが子供の頃の記憶を取り戻そうとするたび、響は思い出してはいけないという強迫観念に襲われる。響、そして笹。二人の出会いがもたらしたものとは――?怪奇現象だけじゃない! ふんわり恋の予感もしてきた第三幕!!