あらすじ「俺の事も いつかはきれいさっぱり忘れちまうのか…?」 お人好しの医者・松庵と、彼の家に転がり込んだ美形の殺し屋・雪。互いの名も知らぬまま結ばれた二人は、日ごとに絆を深めていく。やがて自分達の孤独な過去も打ち明けて…。異才が描く純和風BL第二集。
コマ割りが独特、吹き出しが独特、絵柄も大凡BL作品とは思えない劇画チックさで、読む人を選ぶ作家なのかな?と思いますが、ワタシ個人的には大好きです。 1ページ四コマ、台詞は少な目ですが、一コマ一コマが一枚の絵として成り立っており、絵を読む漫画では無いかと思います。 BL漫画といえば、性描写が近年露骨になっており、もはやポルノじゃないのか?と思えるモノが多いのですが、高橋秀武の描写の素晴らしい事。 漫画なのに比喩(波)で表現されたそれを初めて見たときは、はっとさせられました。 またギリシャ彫刻かよ、とみまごう描写により、ポルノ的なエロさを感じないのです。 あえていうなら、芸術的エロス。 恐らく、ご本人もそのあたりを目論んで描いているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?(知りませんね…) ラストシーンはものすごく良かったです。 時代に流されぬ、二人の深い愛を感じました。 天才か。