あらすじ

時田サトシ、21歳。残念野郎の「ハタチの俺」に別れを告げ、宿願だった まんが道邁進をはかるも… 描けば描くほど思い出されるメルシー師匠との懐かしき日々。刻まれた師の言葉を糧とし、カラ元気を燃やし続けた先に待っているのは…… 果たして――!? 問答無用の熱烈ドキュ“漫”タリー第5集!!
七月の骨 1巻

吉田聡が赤裸々にデビュー前後の己を描き切った(!?)これぞ、笑劇的半自伝まんが道の決定版!! 時は、1981年3月。グーグルマップのストリートビューにも出てこない小さな町の小さな場所から 全国各地のキミに贈る“THE YOSHIDA”節 大全開の熱烈ドキュ“漫”タリー、ここに誕生! いざ、未知なるまんが道へ飛び込め 時田サトシ!!

七月の骨 2巻

吉田聡が赤裸々にデビュー前後の己を描き切った(!?)笑劇的半自伝まんが道の決定版!! やっとこさっとこまんが道の入口に立った主人公・時田サトシが猛加速で弟子道一・直・線! 果たして、団地に住んでる“へっしょなる”メルシー佐藤に弟子入りは…… 叶うのか!? 「点」と「点」との出会いと別れが激しく交錯する 熱烈ドキュ“漫”タリー第2集!!

七月の骨(3)

吉田聡が赤裸々にデビュー前後の己を描き切った(!?)笑劇的半自伝まんが道の決定版!! 時田サトシ、20歳。今、生涯初となる まんがの持ち込みへ! だが、己の武器である原稿をあっという間に奪われ、丸腰状態で花の都・大東京を彷徨うハメに!? その時、不意に話しかけてくる男、ひとり… そして、駒沢の下宿で己を見失う男、ひとり…… 男達の不安と焦りが際限なくヒートアップする熱烈ドキュ“漫”タリー第3集!!

七月の骨(4)

吉田聡が赤裸々にデビュー前後の己を描き切った笑劇的半自伝まんが道の決定版! 「小人閑居して不善を為す」時田サトシ、21歳に。……なったはいいが、眠るは、破るは、縋りまくるはの相も変わらず残念野郎状態。メルシー佐藤師匠に続く、まんが道の第二の道標すら見出せないままに… 刻は決して巻き戻らず、激動の1982年へ突入――! 問答無用の熱烈ドキュ“漫”タリー第4集!!

七月の骨(5)

時田サトシ、21歳。残念野郎の「ハタチの俺」に別れを告げ、宿願だった まんが道邁進をはかるも… 描けば描くほど思い出されるメルシー師匠との懐かしき日々。刻まれた師の言葉を糧とし、カラ元気を燃やし続けた先に待っているのは…… 果たして――!? 問答無用の熱烈ドキュ“漫”タリー第5集!!

七月の骨(6)

吉田聡が赤裸々にデビュー前後の己を描き切った 笑劇的半自伝まんが道の決定版! 時田サトシ、21歳。突如つきつけられた「少年スプライト」休刊のお寒い現実に堂々、棍棒持って闘う決意を表明するも… 一気呵成に反撃! とはやはりいかず、相も変わらずの一進一退状態。小出しに与えられる艱難辛苦は、はたまた、はたして、今度こそ、まんが道爆走の原動力となるのか!?

七月の骨

「ヘッショナル」になる前に

七月の骨 𠮷田聡
ナベテツ
ナベテツ

漫画家マンガというジャンルが広く描かれて久しいのですが、その描き方は十人十色であり、人柄やクリエイティブというものが色濃く反映されているところに、ファンは強く惹かれると思います。 湘南爆走族で鮮烈な連載デビューを飾った𠮷田聡先生が描いた本作では、まだ何者でもない青年のもがき苦しむ様がリアルに描かれています。 デビュー作が大ヒットし、様々な漫画家さんに影響を与え、映像化までしたという事実でもって、読者は順風満帆な漫画家生活なのだろうと思い込んでしまいがちなのですが、この作品で描かれているのは、明日の自分への不安を抱え、必死に「ヘッショナル」を目指す等身大の物語でした。 主人公の時田青年が𠮷田先生をどれだけ投影しているのかは、読者には正直分かりません。ただ、そこには「真実」というものもあるのだろうなと、中年の読者は過ぎ去った青春というものに思いを馳せます。 𠮷田先生のファンを公言している藤田和日郎先生が、本作を読んで涙を流したというツイートを以前みかけ、さにあらん、という感想を抱きました。夏の終わりに、過ぎ行く季節を感じる作品なのではないかなあと思います。