あらすじちっちゃな頃から、スズリは沙都といつも一緒の猫だった。両親を亡くした沙都の家族だった。沙都にちょっかいを出す相手には、爪を立てて襲い掛かった。だが、沙都が引き取られた祖母の家で、スズリは祖母もろとも強盗に殺されてしまう。沙都に残った家族は従兄の要だけ。しかし、要もまた、強盗に襲われた晩に別の事故で生死の境を彷徨っていた。そして帰って来た要は、沙都を異様なまでに独占しようとする性格に変わっていて…。『腕の中で眠って』。山内規子の短編集。