あらすじ

動物飼育係にとって、最も辛いのは動物たちとの別れ。しかし、生あるものにいずれ必ず死は訪れる。体調を崩し倒れてしまったサイのドカチン。死期が近づく中、横たわったまま身動きできないドカチンに空を見せてやろうと動物園の飼育係一同が、降りしきる雨の中ドカチンの巨体をひっくり返そうと力を合わせる。
ぼくの動物園日記 1巻

子供の頃から動物が好きで好きでたまらず、動物のために生きることを決意し動物園の飼育係の仕事に就いた西山としお。しかし、それは想像以上に厳しい仕事だった。小屋を移す最中にペリカンに逃げられたり、ラクダを自分にならすことに熱中するあまり、怪我をさせたり。失敗を繰り返す中で、としおは一人前の飼育係に成長していく。

ぼくの動物園日記 2巻

動物園はお客にひと時の楽しみを提供する場所。目の前の動物可愛さあまりに、お客たちがおこなう「善意の行為」が思わず悲劇を生むこともある。飼育係として経験する、あまりに辛い現実、厳しい試練をとしおは乗り越えられるか?

ぼくの動物園日記 3巻

どんなに気の荒い動物でも、世話をする人間の情熱とひたむきさによって、心を通わせることができる。園が動物商から買ったサイはとびきりの暴れ者。危険なので園のスタッフは動物商に引き取りを要請するが、としおは自分がならしてみせると宣言し、傷だらけになりながら奮闘する。

ぼくの動物園日記 4巻

動物飼育係にとって、最も辛いのは動物たちとの別れ。しかし、生あるものにいずれ必ず死は訪れる。体調を崩し倒れてしまったサイのドカチン。死期が近づく中、横たわったまま身動きできないドカチンに空を見せてやろうと動物園の飼育係一同が、降りしきる雨の中ドカチンの巨体をひっくり返そうと力を合わせる。

ぼくの動物園日記 5巻

動物に対する飼育係としての真の愛情。そのひとつが動物が悪さをしでかした時に、きちんとしかる勇気。イタズラを繰り返してお客に迷惑をかけてばかりの乱暴ザル、ゴエモンに手を焼いていたとしおに対し、先輩の吉岡は制裁を加えて厳しくしつけるよう主張する。

ぼくの動物園日記 6巻

動物園にユカイな新入りがやってきた。大きな料亭の一人息子ながら動物好きが高じて実家から勘当され、動物園で働くことになった変り種だ。いつも飄々としていて小ずるいこの男。動物に対する情熱は大変なもので、面倒を見ている動物のためであれば体を張ることを厭わない根性の持ち主だった。

ぼくの動物園日記 7巻

多くの人々に癒えることのない深い傷を残した戦争。動物園でもまた、あまりに無残な悲劇が起きていた。太平洋戦争末期、敵の空襲に備え、猛獣たちを殺害する命令が下る。胸が引き裂かれる思いで愛する動物たちに手を下した当時の飼育員たちの話を聞いて、としおは大きなショックを受ける。

ぼくの動物園日記 8巻

生命とは、かくも尊いものか!病気で体力が低下する中、自分の命と引き換えに、子供を産んだカバ。雨が降り体温が下がる悪条件下、大変な難産の末、新しい生命を誕生させたキリン。母の偉大さ、生命の力強さに触れ、としおは大切な命を大事にはぐくんでいく決意を新たにする。

ぼくの動物園日記 9巻

盲目のネコ、アイコをもらい受け、自宅で飼うことになったとしお。目が見えないせいで、アイコはトイレの場所も中々覚えようとせず、ところ構わず暴れるなど迷惑のかけどおし。としおは何とかアイコを普通のネコ同様にしてやろうとしつけを開始するが、なかなかうまくいかない。

ぼくの動物園日記 10巻

動物の飼育係たるもの、知恵と体力を兼ね備えてこそ一人前。バーバリーシープを捕獲し損ねたとしおは体力強化の必要性を痛感し、勉強家で理論派の伝七郎と捕獲方法を巡って対立。しかし、それぞれの信じる方法で再度試みるも、思い通りにならない。そればかりか、自分のやり方に固執するあまりバーバリーシープに怪我をさせてしまう。