あらすじ

浅太郎のために涼子の居所を知ろうと、原田に闘いを挑み勝利した力丸。それを見た浅太郎は、力丸も涼子を好きなのだと勘違いをし、力丸にケンカ状を叩きつけた!また、城西学園の番長である原田がケンカに負けたとあって、番長の座を狙う車が力丸を襲う。城西グループには番長が誰かに敗れたら、前番長の復讐をしなければいけないという血の掟があるのだ!!
高校悪名伝(1)

城西学園高校1年の力丸菊は、毎朝コインロッカーに入れた学生服に着替えて登校する。その不可解な行動に警官も不審に思っているが、学校ではクラスの副委員長を務める優等生だった。そんなある日、城西学園に大阪弁の転校生・花巻浅太郎がやってきた。浅太郎はクラスメートの長島涼子に一目惚れするが、涼子は学費が払えず学校をやめざるをえない境遇にあった…。青春とは何だ!?石井いさみが問いかける青春怨歌!!

高校悪名伝(2)

力丸と浅太郎はクラスメートの金田をイカサマにかけ、涼子が高校に戻ってこれるようにと八万円を手に入れた。だが、浅太郎は涼子に会うことすらできなかった。涼子の幼なじみで柔道部主将の原田健作は、電車のホームごしに浅太郎に涼子の姿を見せたが、そのことを聞いた力丸は「彼女のことを諦めろ」と浅太郎に言った。

高校悪名伝(3)

浅太郎のために涼子の居所を知ろうと、原田に闘いを挑み勝利した力丸。それを見た浅太郎は、力丸も涼子を好きなのだと勘違いをし、力丸にケンカ状を叩きつけた!また、城西学園の番長である原田がケンカに負けたとあって、番長の座を狙う車が力丸を襲う。城西グループには番長が誰かに敗れたら、前番長の復讐をしなければいけないという血の掟があるのだ!!

高校悪名伝(4)

夜のネオン街を徘徊していて、クラブ『まなべ』という店で偶然にも力丸は長島涼子と再会を果たしてしまった――!!もうとっくに学費分は働いたのではないかと思う力丸に、原田は語った。涼子は働いて自分の親をも養っていたのだ!一方、執拗に番長の座を狙う車の配下・横田のヤッパ剣法『地ズリ』により、力丸は右足に大怪我を負ってしまう……。

高校悪名伝(5)

歩けないほどの深手を負ってなお、浅太郎のケンカ状に応じた力丸。事実を知り、その力丸とケンカしたことを恥じた浅太郎は力丸を見舞い、力丸の友人・長介に、黙って力丸と同じ右足を刺させた。そんな浅太郎の友情と、男の純情のために、力丸は涼子をクラブから連れ戻すことを心に誓う。そのための金を作ろうと、力丸は木場で日雇い人夫のアルバイトを始めた。

高校悪名伝(6)

浅太郎は競馬で万馬券を当て、手に入れた三万二千円で、涼子の働くクラブ『まなべ』へ行こうと力丸を誘ったが、力丸は「好きな女に逢う時ぐらい、まともな男でいようじゃねえか」と首を縦に振らなかった。だがアルバイト代をもらった力丸は、その金を手に浅太郎をクラブに誘った。力丸菊が、初めて働いて手にした金は、親友・花巻浅太郎の夢を叶えてやるための金だったのだ……。

高校悪名伝(7)

血の掟に従って力丸を倒すべく、番格の車が力丸を呼び出した。また力丸は、涼子を救い出すために、20万の金を用意した。「青春どまんなかのオレたちだけなんだぜ!でかい太陽の下を上を向いて走れるやつらは!!」力丸の説得により学園に戻る決心をした涼子だったが、父親の競馬の借金が膨らみ、簡単に夜の世界を抜け出すことは出来そうもなかった――。青春の真っただ中を鮮烈に生きる力丸菊の物語が、遂にクライマックスを迎える!!