あらすじ

ちるとカヨの些細なすれ違いも解消し、仟年堂には穏やかな時間が流れておりました。しかし、そんな日常の中にも小さな事件はあるもので、ちるが近所に働きに出てみたり、日和先生が百との関係を考え直したり、日々、小さなお話が積み重なっていきます。今までと、これからの自分を見つめ直す第4巻です♪
月が綺麗ですね 1巻

春日財閥の箱入り娘・ちるは女学校の卒業と同時に、幼いころ一度会ったきりの婚約者・千里の元へ嫁ぐことに。顔も知らない女性との結婚に戸惑うばかりの毎日ですが、使用人のカヨに尻を叩かれながら、少しずつお互いを知っていくのでした。前向き天然お嬢様と、気遣い屋さんの薬師の少女が織りなす、まったり新婚生活、始まります♪

月が綺麗ですね 2巻

ちると千里(せんり)の結婚生活は、些細な事件はあれど穏やかな日々が続いておりました。そんな折に、長らく会っていなかった千里の妹から来訪の電報が舞い込んできました。突然の連絡に、精一杯もてなそうとするちると千里。しかし、現れた千里の妹・百(もも)は、千里を見ると怯えたように隠れてしまい……。ちると千里のまったり新婚生活、二人の関係も深まる第2巻です♪

月が綺麗ですね 3巻

これは、遠い遠い獣耳の生えた人達が暮らす國のお話。この國では、同性同士の結婚が許されておりました。お互いの気持ちを共有して少しだけ前進したちると千里の結婚生活は、けれど大きな変化もなく穏やかに続いておりました。しかし、そんな風にちると千里が少しずつ関係を深めていく様子を見て、侍女のカヨは焦りを覚えます。「カヨもそろそろきちんと自分の人生を生きなければならないのでは―…?」カヨの新しい友人・鈴も加わり、穏やかな、しかし少しずつ変化していく3巻です♪

月が綺麗ですね 4巻

ちるとカヨの些細なすれ違いも解消し、仟年堂には穏やかな時間が流れておりました。しかし、そんな日常の中にも小さな事件はあるもので、ちるが近所に働きに出てみたり、日和先生が百との関係を考え直したり、日々、小さなお話が積み重なっていきます。今までと、これからの自分を見つめ直す第4巻です♪

月が綺麗ですね 5巻

これは、遠い遠い獣耳の生えた人達が暮らす國のお話。この國では、同性同士の結婚が許されておりました。鈴がカヨに隠していたこと、それは自分が作家の塩原レイであるということでした。誤解が解けた二人は、親密な友人としていっそう仲良く日々を過ごしていきます。そして、関係性の深まりはあの二人にも……? 日々積み重ねる生活の中で、少しずつ変化していく日常。みんなの心を紐解いていく第5巻♪

月が綺麗ですね(6)【イラスト特典付】

「新しい家族がほしいです」そう言ったちるのもとに一匹の捨て犬が現れます。人を信用しないその子犬はタビと名づけられ、仟年堂の新しい家族の一員になりました。ちると千里は新しい家族と、どう向き合っていくのでしょうか……? それぞれが将来と向き合い新しい一歩を踏み出す、未来に向かう最終巻です♪

月が綺麗ですね

貴方と歩く月夜が、私の人生。

月が綺麗ですね 伊藤ハチ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

獣耳を持つ種族が暮らす、とある国。そこでは女性同士の婚姻が認められていた。財閥の一人娘・春日ちるは16歳にして、幼い頃に決められた許婚・18歳の東雲千里の元に嫁ぐ。幼い頃の温かな記憶を頼りに、互いに寄り添う生活が始まる……。 ♡♡♡♡♡ 描かれる世界は、明治・大正期の日本がモデルのようだ。懐かしい光景の中、天真爛漫なちると物静かな千里の夫婦が暮らす穏やかな日々に癒され、侍女のカヨや千里の幼馴染のハクとのコミカルなやり取りに、明るい気持ちにさせられる。 「許婚」から始まった二人は、「許婚」を超えて互いの存在を求める。二人とも自分に自信は無いながらも、自分の意思で相手を知り、受容しながら愛情を育む物語は美しい。 一方、登場人物の中には、封建的家父長制の価値観の元で、家の都合・親の意図で、生きる道を選ぶ者が出てくる。彼女達はそれに疑問を持たないのだが、ふとしたきっかけで「自分の望む道」について考えることになる。 ちるの侍女・カヨも、女教師の日和も、明るく後押しするちるや、幼くも強い意思を持った生徒の百(千里の妹)に影響され、自分の生き方に初めて自分の意思を持ち、行動する。 彼女達の決意の表情と、希望に満ちた眼差しに「独立した個」の立ち上がる瞬間を見て、心震える。 明るいやり取りの中に綴られる、自分の人生を「愛する者」の為に歩む物語を、ゆっくり追いかけたい、そんな作品だ。