あらすじ

ロンドン一の盛り場ヴォクソール・ガーデンで舞台を重ねる歌姫ローズ。しかし喝采を浴びながらも彼女の思いは乱れていた。どんなにフリンを愛しても、フリンの雇い主タナートン侯爵の愛人になることは、もはや時間の問題だった。そうでなければ、侯爵以外の別の裕福な男が彼女を奪っていくだけだ。――誰かの愛人になる運命が変えられないのなら、せめてその前にあなたと愛しあいたい…。ローズは、愛するフリンに自らを捧げようと決意するが?
歌姫に薔薇の花を(1)

一流のオペラ歌手を夢みるローズは、ロンドンの盛り場で初舞台の一歩を踏み、一躍脚光を浴びた。するとさっそく裕福な商人や貴族が次々と楽屋を訪れた。彼らの目的はつまり、ローズの愛人となり金銭を援助しようというもの。そのなかに、さる侯爵の秘書を名乗るジェイムソン・フリンもいた。彼も楽屋を訪れたひとりだが、彼は純粋に「君の歌が好きだ」と言い、ローズの胸を甘くときめかせた。だが結局は彼の目的も、ローズを彼の仕える侯爵の愛人にすることで…!?

歌姫に薔薇の花を(2)

ロンドン一の盛り場ヴォクソール・ガーデンで舞台を重ねる歌姫ローズ。しかし喝采を浴びながらも彼女の思いは乱れていた。どんなにフリンを愛しても、フリンの雇い主タナートン侯爵の愛人になることは、もはや時間の問題だった。そうでなければ、侯爵以外の別の裕福な男が彼女を奪っていくだけだ。――誰かの愛人になる運命が変えられないのなら、せめてその前にあなたと愛しあいたい…。ローズは、愛するフリンに自らを捧げようと決意するが?