「ここで君は、見合い相手に抱かれるんだよ――」私の初めては、彼にあげたかったのに……。由緒正しい紀伊国屋家の一人娘として育てられた撫子は、小さいころから側に仕えていた男・志信に恋をしていた。しかし、志信に「それはただのすりこみだ」とあっさりふられ、その悲しさを忘れるべく見合いをすることに。母親から「見合いの候補は3人いるから、代々伝わる方法で選びなさい」といわれるが……そこにいた男は、昔から世話になっている病院の先生・辰巳おじさまだった。彼は、この見合いの見届け役であり、また候補でもあるという。動揺する撫子を辰巳は押し倒し……!?